「終わり」から始まる ーブリッジズの転機プロセスー
(本日のお話 1805字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、某大学にて、
大学生を対象とした「プレゼン講座」でした。
親しくさせていただいている同業の経営者の方と
ご一緒に運営に関わらせていただきましたが、
学生のスポンジのように吸収し、
自分のものにされていく姿に
多いに刺激を頂いた時間でございました。
(Mさん、機会をいただきありがとうございました)
*
さて、本日のお話です。
気づけば、
キャリアコンサルタントの試験が
今週末になってしまいました(汗)
ということで今日は
キャリアに関するお話を
ご紹介できればと思います。
テーマは
「キャリアにおける転機」
について学びをおすそ分けできればと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【「終わり」から始まる ーブリッジズの転機プロセスー】
それでは、どうぞ。
■人生には「転機」が
誰しもがありますね。
就職、転職、定年
結婚、離婚、
入学、卒業、、、
そしてまさに3月は
そんな「転機」がもりだくさんの時期です。
■そんな転機について
ブリッジズ(1933-2013)は
『転機の三段階』
なるものを提唱しました。
この内容が、
当たり前といえば当たり前なのですが、
個人的に勇気をもらえる話のようで
惹かれたのでした。
■ちなみに、
どういう転機の三段階かというと、
こういう話になります。
**
<ブリッジズの転機の三段階>
1)終わり:
→何かがうまくいかなくなる時である。
ここから、転機が始まる
2)ニュートラルゾーン:
→混乱や苦悩の時期だが
新たな始まりに向けて気持ちを統合していくために
必要なプロセスである。
3)始まり(開始)
→新しい状況が始まる時期
(※参考:浅野浩美(2022).『キャリアコンサルタント・人事パーソンのためのキャリアコンサルティング』.労務行政)
**
■転機とは、
続いていた状態が「終わる」ときに始まる。
たとえば、
・これまでやっていた仕事が終わる
(定年や退職)
・これまで続いていた関係が終わる
(離別、卒業)
などなどです
これらは時に
不安や悲しみを覚えます。
これから新しい生活の予感がしていても、
その”終わり”とは悲しみも伴うこともあります。
(卒業シーズンなどまさにそう)
小学校から中学校など
学校であればすぐに次が来ますが、
もし「定年」などであれば
まさに次がすぐに見つからないので、
それこそ”終わり”、
と感じ、
沈んだ気持ちになることも
あるかもしれません。
■そうすると、次に
「ニュートラルゾーン」
という、
終わりから始まった
混乱や苦悩が続いていくのです。
どうしたらよいかわからず
”もがく””うねうねする”時期がやってきます。
ただ、その時期に
色々と模索したり
自分自身のことを再度考えて、
そして新しい目標や方向性を見出す、
あるいはスキルを磨くことで、
新たな「始まり」を迎えることができる、
、、、そうして転機が
「終わり」→「ニュートラルゾーン」→「始まり」
というサイクルを踏んでいく。
それが「転機の三段階」の話です。
■この話を聞いたとき、
勇気づけられるような気がしたのは
例えば、
・仕事がなくなった
・大事な人と別れた
・居心地の良い環境から卒業した
というときに、
それを肯定的な「転機の始まり」
と表現しているところがいいなあ、と思うのです。
まさに転機とは
『「終わり」から始まる』
そうすると、その時期も
未来に繋がる意味のある時間、
と辛くとも
少しだけ言い聞かせることも
できるようになるのかもしれない、
そんなことを思います。
■また、終わりに続く
「ニュートラルゾーン」では、
以下の7つを気をつけることが
その期間をマネジメントするヒントである、
と述べております。
以下、紹介します。
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<ニュートラルゾーンをマネジメントするヒント>
1,ニュートラルゾーンで過ごす時間の必要性を認める
2,1人になれる特定の時間と場所を確保する
3,ニュートラルゾーンの体験を記録する
4,過去を顧みて、これまでどう生きてきたかを振り返る
5,この機会に、本当にしたいことを見出す
6,もし今死んだら、心残りは何かを考える
7,数日間、自分なりの通過儀礼を体験する
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とのこと。
■まさに3月のこの時期は
卒業の季節であり、
別れの季節であり、
終わりの季節でもあります。
もし何か明確なことが始まらず
終わっただけだったとしても、
それもまた転機としては、
「終わりという始まり」
なので、やっぱり始まり。
いずれにせよ全部意味があること、
そう思いつつ、一歩ずつ
暖かくなってきたこの季節、
過ごしていきたいものだ、
などと思った次第。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
人生で最も輝かしい時は、いわゆる栄光の時でなく、
むしろ落胆や絶望の中で人生への挑戦と未来への完遂の展望が
湧き上がるのを感じたときだ。
フローベール
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