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3309号 2023年3月16日

「強み」になかなか注目できないのには、理由があった

(本日のお話 2040字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のコーチング実施。

また夜は、今週末に控えている
キャリアカウンセリングのロープレを、

キャリコンとして社内外に活躍している
指導者の方にお付き合い頂きました。
(Oさん、ありがとうございました!)

19日、実技試験も頑張りたいと思います。



さて、本日のお話です。

今日もポジティブ・コーチングを
テーマにお届けしたいと思います。

その中で、

「なぜ人は問題ばかり
注目してしまうのか?」

この理由について

書かれていたお話が
興味深いものでしたので、
皆様にご共有できればと思います。

それでは、早速まいりましょう!

タイトルは

【「強み」になかなか注目できないのには、理由があった】

それでは、どうぞ。

■「人のいいところを見ましょう」

というのは、

道徳的な観点でも、
あるいは人間関係を上手に形成する上で、

大切であると
しばしば言われることと思います。



私もこれまでの経験から、
ある研修においては

「”美点凝視”が大事です」

と表現されたのを聞きましたし、

また別のワークショップでは

「GoodとMottoを3:1くらいで
フィードバックしましょう」

と表現されるのも
聞いておりました。

■そして、

その言葉は共感しますし、
納得がいくものでもあります。

「強みや良い特徴を見つける」

これは悪いことではない、
と思えます。

もちろん、誰しもが
欠点があるものですが

「強みや良い特徴を見つけ、
それらを承認する」

ことは、

・自己肯定感を高め、
何かに取り組む意欲を生み出す

・伝えあった
お互いの関係性が良くなる

という効果もあります。

ゆえに、

上手に使えば、
決して損はないことだろう、

と思うのです。

■しかし、

そうは分かっていても、
なかなか”いいところ”を見つけるのは、
簡単ではないようす。

確かに、
自分自身を振り返り思います。

特に身近な人(家族や自分自身、同僚)など
気を許す人であればあるほど

いいところよりも

「ココが欠点だよな」

とつい思ってしまいます。

頭ではわかっていても

”反射的、本能的に
そう思ってしまう”

強力な力を感じるのです。

■ではなぜ、

”「強み」ではなく
「欠点」に注目してしまうのか”

このことについて、
以下のような理由が考えられる、

と述べられています。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<人が「強み」に注目しない理由>

1,人間は進化の過程で、問題を警戒するようになった
(=生き残るためには、リスクや問題に警戒するほうが重要だった)

2,問題は多くの場合、差し迫って感じられる

3,社会規範により、人は謙虚でなければならないと教えてきた
(=強みをオープンにひけらかすのは感じが悪いと思われる)

4,人は、自分の強みを知っているとは限らない

5,成長する部分は、「強みより弱みである」と信じている事が多い

※以下参考の上、一部編集
『ポジティブ・コーチングの教科書: 成長を約束するツールとストラテジー』
ロバート・ビスワス=ディーナー (著) の第二章です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

■たしかに、
言われてみれば納得です。

人間が狩猟民族として

サーベルタイガーの脅威や
荒れ狂う洪水の兆候に敏感にならなければ
生き延びられなかった時代。

(たぶん、そんな時代があったはず、、、)

そんなシーンを想像すると
「問題重視型DNA」ともいえるようなものが
我々に組み込まれていてもおかしくありません。

■ゆえに、

・問題は大きく見えるし、
問題を注目してみてしまう

ことが自然と起こるわけです。

加えて、

「自分、こんな強みあるんスよ!」

と声高に言うのは、

一部のロックスターか、
空気を読めない人のみが許される、

”謙虚であることが是とされる
社会規範に反すること”

とみなされかねません。

多くの人は
自分の強みや良い特徴を
堂々と言うことをはばかる傾向があるものです。

■そして更にいえば、

「欠点」を挙げる言葉は豊富に
思い浮かぶものの、

(例えば、
時間にルーズ、だらしない、雑、
やりきらない、怠惰、配慮不足 etc)

一方、

「強みや良い特徴」

を言葉にするのは
意外と難しかったりするかもしれません。

(例:正確である、マメである、
勤勉である、努力できる、etc)

やってみるとわかりますが、
欠点のほうがいろんな表現があるように
感じさせられます。

■そんな風に、

「強みや良い特徴」は
注目することのメリットもある一方、

なかなか注目しない・できないという
逆向きの引力もある、

と感じられるのでは
ないでしょうか。

■時代はサーベルタイガーの時代とは
少し変わってきており、

承認に対する研究や
ポジティブな関わり方に関する知見も、
増えつつあります。

そんな中で、

「強みに注目しない理由」

を一歩引いてみると、

我々が人を見るとき、
あるいは自分自身を見るときに、

意図的に欠点ではなく
「強みや良い特徴」に係数をかけることの必要性が、
感じられるのかもしれません。

私も、家族に対して、
特にこの傾向を自覚しつつ

「強みや良い特徴をみて
かつ、感謝する」

を心がけたい、などと思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

お互い長所欠点をよく知り合い、
そして欠点を補い合う。
そこから共同の仕事の発展が生まれる。

松下幸之助
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