「強みのボリューム」を調整する
(本日のお話 2990字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
引き続き、沖縄にて
リモートワークをしております。
沖縄と他拠点生活をしている
シェアハウスを経営する友人から話を聞き、
こうした働き方の魅力をひしと感じております。
働き方も、色々な形があるものですし、
頑張ればできるかも、と憧れてしまいました。
*
さて、本日のお話です。
今日もポジティブ・コーチングを題材に
学びのおすそわけをさせていただければと思います。
本日のテーマは、
「”強み”の出力を調整する」
というお話です。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【「強みのボリューム」を調整する】
それでは、どうぞ。
■『シザー・ハンズ』。
という映画があります。
1991年のアカデミー賞受賞作品で、
名作として有名ですね。
ストーリーは
ジョニー・デップが演じる
主人公の人造人間エドワーズ・シザー・ハンズ。
彼の手はハサミです。
その主人公が恋をする、
そんなファンタジー映画です。
■詳しくは、私もうろ覚えなのですが、
その中で象徴的なシーンがありました。
繰り返しますが、
シザー・ハンズは手が「ハサミ」です。
ある場面では
それを上手に使い、
誰かの髪を切るのに使い、
感謝をされるシーンがありました。
一方、別の場面では
彼自身が感情的になって
大好きな人を抱きしめようとしたら
そのハサミで傷つけてしまう、
そして涙する、、、
そんなシーンもありました。
■私は、
このお話を思い出すとき、
”「強み」の扱い方に、
よく似ているなあ”
とつい感じてしまいます。
(お話の主題とは
異なるかと思いますが、、、)
どういうことか、というと、
・ハサミという特徴(=「強み」)を
上手く使えるときには感謝をされ喜ばれる。
・しかし特徴を上手に使えないと
誰かを傷つけたり困惑させる「弱み」にも
なってしまう
と思えるのです。
■実際に、
手がハサミになるほど
目で見てわかる特徴は
ほとんどの人にはありませんが、
”自然と繰り返される
思考・感情・行動のパターン”
は、
”自然と”繰り返すゆえに
自分で認識していないケースが多いですが
誰にでも、ほぼ必ずあるものです。
そして、こうした
”強みにもなれば
弱みにもなるような特徴”
こそが武器になる、と考えるのが
「強み」の考え方の基本になります。
■ちょっと分かりづらいので
例えば、ですが
私(紀藤)のケースをご紹介したいと思います。
「強み」を知るためのアセスメントの一つに
「ストレングス・ファインダー」と
呼ばれるものがあります。
その中で、
”まだまだ、もっともっとと
優秀さを追求しようとする”
という思考・感情・行動のパターンに対して
『最上志向』
という資質が名付けられています。
*
私はこの『最上志向』が高いのですが
これがまさに、
”強みにもなれば
弱みにもなるような特徴”
と感じます。
■例えば、「強み」として使えるときは
・「もっともっと」「まだまだである」と思うことで
貪欲に自分の専門性を追求することができる
・学ぶこと、成長することへの原動力にできる
・クライアントに対しても以前よりも
質の高い研修やサービスを通じて
価値を高め続けることができる
として働きます。
まさにいい感じにハサミとして
髪を切れているシザー・ハンズです。
*
しかし、これが
テンパったシザーハンズ状態になると、
「弱み」へと形を変えるのです。
・まだまだである、と思いすぎて
何をやっても自分自身を認められない
・微細な品質にこだわりすぎて
提出がギリギリになってしまう
(大学院の論文も3分前提出でした汗)
など。
同じ思考・感情・行動のパターンである
『最上志向』だったとしても、
その使い方によって、
”自分を鼓舞するものにも
あるいは責めるものにもなりうる”
となるわけです。
■もう一つお伝えすると、
同様に、ストレングス・ファインダーで
『コミュニケーション』という資質があります。
・話をすることでアイデアが広がる
・ストーリー立てて話をすることが得意
・話すことで誰かの感情を動かせると嬉しくなる
などの資質です。
これも私は全体の中で高く、
そしてその資質が働いていることを
自分で認めています。
これも使い方によって
パフォーマンスに差が出ることを感じます。
*
例えば、研修で
『コミュニケーション』の資質が
「強み」として程よく使えると
研修の参加者からの感想でも、
・講師の具体的なエピソードが
わかりやすかった
・話が面白かったのでイメージがわいて、
納得しながら講義を聞けた
などの”良いコメント”が
増える傾向があります。
*
しかし、調子に乗りすぎて
『コミュニケーション』の資質を使いすぎると
・しゃべりすぎて、冗長になる
・しゃべりすぎて、グループワークの時間がなくなる
・結果、参加者からの改善点から
「講師の方のエピソードをもう少し減らして
ワークの時間を減らしたほうがいいと思う」
と”マイナスのコメント”をいただくことも
あったりしたものでした。
まさに、使い方です
(、、、かといって、
話しすぎることを恐れて
あまり話さないようにとしすぎると、
自分の持ち味(話すという武器)を
”出さなさすぎ”となり、
これまたイマイチとなるので難しいのです)
■つまり、この話も
同じ思考・感情・行動のパターンである
『コミュニケーション』だったとしても、
その使い方によって、
”関係者に価値を提供するものにも、
独りよがりになるものにもなりうる”
となる例です。
■では、そのような自分の
「強み」になりうる特徴を
どのように使えばよいのか?
そのポイントは、
『強みのボリュームを調整する』
イメージを持つことです。
比喩としては
”調整ツマミ”
です。
よくオーディオシステムになる
真ん中が「0」で
左が「ー(マイナス)」
右が「+(プラス)」のアレです。
それが、自らの思考・感情・行動のパターンである
「強み」にあると想像してみるのです。
■上記の私(紀藤)の
『コミュニケーション』の資質の例で言えば、
”喋りすぎて時間がなくなる”
のは
「使いすぎ(+のほうにツマミを回しすぎ)」
の状況です。
かといって、
使わないようにと遠慮して
”あまり喋らなくて
自分も相手も乗ってこない”
となってしまうのは
「使わなさすぎ(ーのほうにツマミを回しすぎ)」
の状況です。
■どの部分が最適値なのかは
その「環境」によります。
・相手が誰か
・自分の状態はどうか
これらによって、
最適な範囲は変わります。
また自分の他の才能や強みも含め
常に”良い出力加減”でいるには
色々と自分で試す必要があります。
ただ、そうしたものを
イメージの上でも、
具体的に認識することができれば、
”強みが常に発揮できる状態に
自分を合わせ続けることができる”
のです。
ゆえに、探究するに、
十分価値があることでしょう。
■自分にどのような
「強み」があるのかは、
強みをいくつかのラベルとして分類し、
その中で自分の特徴を教えてくれる
アセスメントが存在しています。
例えば、
・ストレングス・ファインダー
・VIA(Value in Action)
・Strength Profile(※英語のみ)
などは有名です。
これらは絶対のものではありませんが
強みを表現する概念を知り、
広げるために活用できる、
自らの強みの認識を広げるツールになるので
おすすめでございます。
■ということで、本日は、
【「強み」の正しい使い方 ー強みのボリュームを調整するー】
というお話でした。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
すべての欠点は、長所に結びついている。
亀井勝一郎
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