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3317号 2023年3月24日

「ありたい自分を想像する」ことの効果 ーポジティブ感情アトラクターを刺激するー

(本日のお話 1626字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は20キロのランニング。
また、本日は大学院の修了式でした。



さて、本日のお話です。

友人の経営者の方と

「自分が迷ったときに
どのように対処をするか?」

という話題で話をしたのですが

そのお話が
ポジティブ心理学に通ずるものがあり、
個人的に興味深いと思いました。

、、、ということで、
本日はその内容からの気づきについて、
皆様にご共有をさせていただければと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは

【「ありたい自分を想像する」ことの効果 ーポジティブ感情アトラクターを刺激するー】

それでは、どうぞ。

■「ありたい自分を想像する」。

こうしたメッセージは、
あまりにも多く聞くがゆえ、
時に、今更感を感じなくもありません。

しかし、
よく聞くというのは
そこに何かしらの効果・効能があるゆえ、
言われ続けていることでもある、

とも言えます。

■ちょうど先日、

友人の経営者と話をしているとき、

「自分が方向性や判断に迷ったとき、

”○年後の理想的な状態であった自分なら
なんとアドバイスをするだろうか?”

をイメージして考えてみると
結構いい感じなんだよね」

と言っており、

その言葉からも

(もちろん万人に当てはまるとは
限らないにせよ)
実際の現場で役に立つ工夫の一つが

『ありたい自分を想像する』

というアプローチなのだろう、

と思ったのでした。

■そんな中で、

人の動機づけシステムの中で
2つのアプローチがある、

このことについて
感情と動機づけの観点から考えた研究があります。

ボヤティス(2006)によると

人は

「ネガティブな感情アトラクター」と
「ポジティブな感情アトラクター」

がある、と言います。



「ネガティブな感情アトラクター」は

・問題への対処
・即断・即決が求められる
・ストレス下でとにかくやりきる

時に発動され、
人を行動に駆り立てるとします。

一方、

「ポジティブな感情アトラクター」は

・理想を夢見る
・現実と理想を対比させる
・そのことで成長領域、自分の大切な価値観を見つける

という、創造的なエネルギーが生まれる、

といっています。

ちなみに、
どちらが良い悪いの話ではなく、
どちらも必要なシステムとしています。

※参考:Boyatizis.(2006),"An overview of intentional change from a compleitiy perspective"

■先述の

『ありたい自分を想像する』

という行為は、まさに
「ポジティブな感情アトラクター」を
刺激するといえるわけです。

これを時間がある時に行い、

外的な価値観ではなく、
(社会通念や周囲の価値観の影響ではなく)

自分の内側から沸き起こる
大切にしている価値観を見つめ、
想像してみること。

そして「ありたい自分」を想像するために、
以下のような問いが役立つ、とも言われています。

**

・どこに住んでいるのか?

・理想とする住居や環境に関して、何を大事と考えるか?

・どんな風に働いているか?(仕事の内容、地位、オフィス環境など)

・理想の将来において達成したい仕事上の価値観はなにか?

・上記にそれぞれついて、自分自身の価値観によって
どれくらい回答ができていると思うか?

※Robert(2016),"Practicing Positive Phycology Coaching"

**

とのこと。

■私もこの話を聞いて
ふと自分を振り返り思うと、

「自分もエネルギーが
なんか湧いてこないなあ」

と感じるときは、

・自分自身の「ありたい姿」が思い描けない

・あるいは思い描く気にならない、
イメージが膨らまない

・あるいはそれらが
他者の価値観に影響を受けている

であるな、、、と感じます。

それは

「自分の能力はこれくらいだし」

と自分を低く見積もったり、あるいは

「こうせねばならない」

と義務感などに囚われているときは
そのように感じがち、

とも思います。

■現実に対処することは大事。

でも、いくつになっても
夢を描く、理想を描くのも大事。

そのことを改めて、

ネガティブな感情アトラクター
ポジティブな感情アトラクター

などの話とその背景を知る中で
感じさせられた次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

努力する人は希望を語り、
怠ける人は不満を語る。

井上靖
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