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3325号 2023年4月1日

「危なっかしさ」にも価値がある ー好奇心の実験よりー

(本日のお話 1456字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
その他、大学院の仲間とのミーティングなどでした。



さて、本日のお話です。

読んでいる本の中で

「好奇心の効果」

について興味深いお話がありました。

今日はこのお話について
皆様に学びと気づきのご共有を
させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【「危なっかしさ」にも価値がある ー好奇心の実験よりー】

それでは、どうぞ。

■物事に取り組む上で

「好奇心」

は大事な要素だと思われます。

新しい経験に対して、
やってみたい、挑戦してみたい、
そんな風に心が開かれている状態
(=好奇心)は、

人を活気づけ、
感情や思考を活性化させ、
目標を追求するエネルギーになります。

■その中で、
こんな実験があったそうです。

ハーバードの研究者エレン・ライガーは

”気持ちがオープンであることと好奇心が
不安にどのように影響を与えるか?”

について興味を持ち、
ある実験を行いました。

実験の内容は「人前でのスピーチ」です。

人前でのスピーチは、
緊張しますし、
不安を引き起こす行動の代表です。



このスピーチについて、
以下、3つのグループにわけて
違う条件を与えて指示しました。

1つ目のグループは
「ハイ・パフィーマンス」条件で、
”参加者たちにミスしてはいけない”と話しました。

2つ目のグループは、
「許容」条件で、
”ミスは避けられないもので仕方ない”と話しました。

3つ目のグループは、
「好奇心」条件で、
”わざとミスをするように言い、
うっかり起こるミスもそれに含めてよい”と話しました。



その結果、
3つ目のグループ(「好奇心」条件)の人たちは

・気が楽で不安も少なかった、と答え
・スピーチに対する徴収たちの評価が最も高かった

ことがわかりました。

※参考:ロバート(2016),『ポジティブ・コーチングの教科書』P113
T Kashdan ,(2009)"Curious? Discover the missing ingredient to a fulfilling life."

■この実験においては

「ミスも好奇心を持って楽しむ」

くらいのほうが、

肩の力も抜けて

本人の不安感という観点でも
パフォーマンスの観点でも、

良い結果になったのですね。

なかなか興味深い結果です。

■そして、

”なぜ人は完璧な演奏をCDで聞けるのに
バンドの生演奏を聞きたがるのか?”

について、
好奇心の研究の観点では

「人は生演奏の自然さや、
何が起こるかわからない面白さを求めて
聴きに行っている」

と述べている例もあります。
(Kashdan, 2009)

もちろん、それだけで
人はライブを観に行くわけではないと
思いますが、要は、

「失敗するかもしれないという危うさや
小さなミスがあったほうが
その人の本物らしさを感じられて面白い」

という要素もあるよね、

ということでしょう。

■先日も、私事ですが

ピアノの発表会に参加し、
それまた多くのミスを重ね、

聴いていて美しさがないとしても
見ている妻からは「ハラハラした」という
ドキドキ感を与えることができたようです。

そして、いつもレッスンをしてくれる先生も
きっとそういった感情の揺れを、
楽しんでくれたのではなかろうか、、、

と思うわけです。

それは、身内や近い友人など
自分が身近に感じる人にのみ発動する
「好奇心」の類なのかもしれませんが、

ある意味、

【「危なっかしさ」が持つ価値】

とも言えるのかもな、

そんなこと思った次第です。

■「多少ミスがあっても、
それも含めて、楽しもう!」

くらいのスタンスで

好奇心を持って臨むことで
思いのほか、良い結果になる

ということもあるのかもしれませんね。

本日は短めに。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

楽観主義者はドーナツを見、
悲観主義者はドーナツの穴を見る。

オスカー・ワイルド
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