メールマガジン バックナンバー

3342号 2023年4月18日

優れた起業家が持つ「エフェクチュエーションの5つの行動原則」とは?

(本日のお話 3545字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は、キャリアコンサルタントの
資格試験の結果発表の日。

結果は、無事「合格」しておりました。
(よかったー)

運転免許に続いての
2つ目の国家資格ということで、
活用していきたいと思います。

ペーパードライバーにならないように。。。汗

**

さて、本日のお話の前に、
1つ、ご案内がございます。

内容は、

「コーチの募集」

の案内です。

(、、とはいっても、
私の会社ではないのですが)

ただ私の友人の経営者の方で
公私共に親しくさせていただいている信頼している方がおり
その会社で「コーチ」を募集しています。

特に「キャリアの分野に特化したコーチング」を
行っており、優秀なコーチが揃っております。

メルマガの読者様の中でも、
コーチングを学んでいる人が
多数いると理解しておりますので、

もし、

「コーチングの資格を
仕事として活用したい」

と思われる方がいれば
有意義なチャンスにもなるはず。

以下サイトから募集されておりますので、
ご興味がある方はぜひご覧くださいませ。

↓↓
以下、募集ページです。
https://www.career-merise.jp/coach-application/

**

さて、改めて本日のお話です。

今日のテーマは「起業家精神」です。

「起業家」と書かれて
関係ないじゃん、と思われる方も
いらっしゃるかもしれませんが、

新しいチャレンジを進める上で
参考になる考えがありますので、
そちらをご紹介できればと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【優れた起業家が持つ「エフェクチュエーションの5つの行動原則」とは?】

それでは、どうぞ。

■『やってみなはれ』。

サントリーの創業者の
有名な言葉ですね。

サントリーのホームページを見ると、

”創業者 鳥井信治郎は

未知の分野に挑戦しようとして
周囲から反対を受けるたび、この言葉を発して
決して諦めなかったという。

開拓者たる覚悟と責任を問うこの言葉は、
時代を超えてサントリーグループのDNAとなり、
社員一人ひとりの次の一歩を後押しするドライブとなっている”

※サントリー「やってみなはれ」の歴史
https://www.suntory.co.jp/recruit/fresh/about/history/

とのこと。

私が知っているサントリー出身の方は、
とても行動的で、活躍されている方も多く、

まさに『やってみなはれ』の言葉が体現されている、
そんな風に感じる人も少なくありません。

■さて、そんな

『やってみなはれ』

の精神ですが、

それに近しい考え方の
「エフェクチュエーション」という
起業家精神を紐解いた研究があるのです。



ちなみに、

これまでの一般的な考え方だと、
起業の機会を追求する際には、

「コーゼーション(Causation)」

を重視すると
考えられてきました。

Causationとは「因果関係」、
と直訳されます。

言い換えると、

”目標駆動形の意思決定”

といいます。

すなわち、
起業するという目標を決めたのち、

・市場を分析し(予測)
・行動の計画を行い(計画)
・アクションする(実施)

という

将来が予測できるというという前提で
合理的な考え・意思決定を行うだろう、

とするもの。

■しかし、よくよく研究をすると、
実際の起業家はそうではなかった、
とサラスバシは言うのでした。

優れた起業家の多くは

「エフェクチュエーション(Effectuation)」

の意思決定のプロセスを行っている、
といったのでした。
(Sarasvathy, 2008)

Effectuationは
「実行・達成・遂行」などと
翻訳される言葉です。

実際のシャバでは、

市場もどんどん変わるし
競合も突然現れるし
予測どおりにもいかない。

ゆえに、予測ではなく、

”実行可能な活動を
「まずやってみる」ことをする”

ことで可能性を広げるというのです。

まさに上述のサントリーの
『やってみなはれ』精神。

■では、具体的に

不確実性の中で
どのような行動を起業家達が行っているのかが

【エフェクチュエーションの5つの行動原則】

としてまとめられています。

この考えが

起業家だけではなく、
私達が新しいことに挑戦する
一つの指針にもなり得るように思えました。

以下、内容をご紹介します。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【エフェクチュエーションの5つの行動原則】

1) 手持ちの鳥の原則 (The bird-in-hand principle)

:既に持っているリソースを活かすことを優先するという
「手段主導」の行動原則のこと。

例えば、保有している能力、スキル、ノウハウ、人脈などを使って、
わずかな可能性からビジネスチャンスを生み出します。

2) 許容可能な損失の原則 (The affordable-loss principle)

:どこまでの損失が許容可能であるかを見定めて、
その範囲で投資を行うという行動原則のこと。

仮に損失が生じても、致命的にはならないコストはどれくらいか。
その許容量を考えて、リスクの小さなところから投資をしてきます。

3) クレイジーキルトの原則 (The crazy-quilt principle)

:可能なところから行動をはじめ、
その結果としてできあがったネットワークの中で何ができるかを
考えるようにするという行動原則のこと。

形の違う布を縫い付けて1枚の布を創る(=クレイジーキルト)のように、
顧客、競合、従業員など繋がりを元にゴールを目指していきます。

4)レモネードの原則 (The lemonade principle)

:偶然を避けるのではなく、
逆に利用し尽くすことを優先する行動原則のこと。

アメリカの諺で”When life gives you lemons, make lemonade.
(人生がレモンを与えたときには、レモネードを作りなさい)”
というように、偶然手に入れたものを活用するのです。

5) 飛行中のパイロットの原則 (The pilot-in-the-plane principle)

:事業機会をたぐり寄せるのは、
その場そのときの人間の活動だと考え、
注意と活動 を怠らないようにする行動原則のこと。

まるでパイロットのように、常に数値を確認し、
外部環境や不測の事態に対し、臨機応変な対応をして、
柔軟に行動をしていくことを意味します。

※引用・参考:栗木,(2018)“エフェクチュエーションを加速化する省察.” マーケティングジャーナル 37 (4): 5–15.を元に一部加筆
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

■なるほど、、、。

まず、ネーミングが遊びゴコロがあって
記憶に残る表現がイイです。
(浅い感想でスミマセン)

そして、
一つひとつ見ていくと、
とても納得させれるものがある、

と感じています。

■私も小規模ながら
独立・起業をして現在6年目です。

それでも
上記の原則は当てはまる、
と感じました。

例えば、

「独立したい」と思ったとき、
最初に行ったことは、

前職の『7つの習慣』の会社にて
正社員から業務委託に変えてもらうことから始めました。

そしてその仕事を
収入の柱にしながら
新しい領域を探索することをしました。

まさに、所属していた
会社の繋がりを活用する、すなわち

「1)手持ちの鳥の原則 」

です。

次に、独立する際にそばに、
身近に妻(デザイナー)でした。

また、勉強会で
偶然つながった仲間がいました。

新しいチャレンジを
膝を震わせながら行う際には、

その人達にも新しいチャレンジを支援していただき
なんとかプロジェクトを完遂しました。

これは、まさに

「3) クレイジーキルトの原則 」

です。

既存のネットワークをつなぎ、
広げていくことに相当します。

■そして思うのが

私のような規模の起業で
当てはまるということはすなわち、

”個人のチャレンジでも
同じことがいえる”

と思うのです。

■現在は、副業などでも
背中が押される流れになっています。

また定年後も、
新しいチャレンジをする人も
非常に増えていると感じます。

そんな昨今で
分析をして、計画して、実施する、
という意思決定ではなく、

・自分が持っているリソース
スキルを最大活用しながら、
(=「1,手持ちの鳥の原則」)

・「許容可能な損失」を考え
その範囲でまず挑戦し、
(=「2,許容可能な損失の原則 」

・今持っているネットワークを最大源活かし
(=「3,クレイジーキルトの原則」

・偶然起こった出来事を意味あるものとして捉え、
活用しようとし
(=「4,レモネードの原則」)

・常に状況把握をしながら、臨機応変に手を変えていく
(=「5,飛行中のパイロットの原則」

という

「やってみなはれ」的な
『エフェクチュエーション』(実行)

のスタンスを持ってみることで、
はじめの一歩も踏み出しやすくなるのかもしれない、、、

そんなことを思った次第です。

許容可能なリスクはどこかを見つつ、
チャレンジをしていきたいものだ、

私もそんな事を考えさせられました。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

アップルをクビになったことは
人生最良の出来事であることがだんだん分かってきました。

成功したことによる重圧は、
再び初心者であることの軽やかさに変わりました。

スティーブ・ジョブス
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