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3345号 2023年4月21日

自分から”組織になじむ”ためにできること(その2) ープロアクティブ行動の「他者指向型行動」-

(本日のお話 3001字/読了時間4分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は大学院の同期生の会社へ
ストレングス・ファインダー研修の開催。

チームビルディングの一環として
実施をさせていただきました。

素直で素晴らしいスタッフの皆様でした。
(Dさん、ありがとうございました!)



さて、本日のお話です。

昨日は、

「自分から”組織になじむ”ために
できること」

というテーマでお伝えしました。

特に、

”組織に馴染むためのプロアクティブ行動は
3つの次元に分類することができる”

として、

・{自己指向型行動}:”自分自身の意識次第”で取れる行動
・{他者指向型行動}:”他者の存在や協力が不可欠”であり、他者によって行動の質が左右される行動
・{仕事指向型行動}:自分が関わる”仕事やタスクに対して働きかける”行動

としてご紹介いたしました。

※『組織になじませる力』尾形 真実哉 (著)より


今日は、昨日に続き
「他者指向型行動」について
学びのご共有をさせていただければと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは

【自分から”組織になじむ”ためにできること(その2)
ープロアクティブ行動の「他者指向型行動」-】

それでは、どうぞ。

■組織に参加したときに、

上手くいくかどうかの
大切な要素の一つが

「人間関係を
上手に作れるかどうか」

であろうかと思います。

■ちょっと話がずれるようですが
少し前に、ある職場における、
中途入社者3名の人に、

”入社したときの気持ち
(期待や不安)”

をインタビューする機会がありました。

その中で3人の話は
共通するところもあれば
違っているところもありました。



例えば、
ある1人の方言っていたことは
以下のようなことでした。

「その会社の代表が
”ぜひ来てください、期待しています!”
といってくれて入社を決めた。

しかしいざ入社すると、
特に会社の中では社長が言っていたような
ウェルカムモードは共有されていなかった。

そして、人間関係や役割がわからず、
コミュニケーションを取ることに苦労した」

というようなお話。

その会社はよく知っているので、

うーん、たしかにわかる、、、
ありそうだなあ、、、

と共感してしまいました。

■一方、2人目の人は
お話される内容が
少し違っていました。

ちなみにその方は、
前職で自主性を求められてやってきたそう。

違ういい方をすれば

「かなり放置されて育ってきた
(そして成果を出してきた)」

人ともいえます。

その方は、こんなことを
お話されていました。

「新しい組織で人間関係をつくるのは
自分だと思っている。

なので、社内の勉強会には
自ら積極的に参加した。

また自分から勉強会の幹事役を名乗り出た。

その行動を通じて、
色んな人とつながることができたし、
相談に乗ってもらうこともできるようになった。

それが仕事の情報収集に役立っているし、
誰に意思決定を仰げばよいかもわかった」

というような内容でした。

■もちろん、上記に関していえば、

”組織の受け入れ体制にも課題あり”

といえるかと思います

全社的に
新人を受け入れるための
ウェルカム体制が整っており

上下の関係づくりだけでなく
斜めや横の関係をつくれるよう
歓迎会や部門説明会、キーパーソンとの顔合わせなどの
仕組みが整っていれば、もちろん望ましいです。

しかし、あらゆる組織に
そのような体制があることを期待しても、
ない場合はないので、そこは受け入れるしかありません。

組織に参加する新人が
そこに対して嘆いたとしても、
自分は仕事ができるようになるわけではないので、、、。



ゆえに、2人目の方のような

「社内のネットワーク構築をし、
自分の仕事に役立てる」

ごとき行動は、まさしく

”組織に馴染むためのプロアクティブ行動”
(=自ら周りに影響を及ぼす未来志向の行動)

であり、そのプロアクティブ行動の
3つの次元の一つ、

{他者指向型行動}:
”他者の存在や協力が不可欠”であり、
他者によって行動の質が左右される行動

であると言えるかと思います。

■さて、この

他者の協力を仰ぐ
{他者指向型行動}について、

ネットワーク構築などの他に、
どのような行動があるのか?

このことについて
ご紹介させていただいた書籍にて
詳細がまとめられていました。

以下、その内容について
概要をお伝えしたいと思います。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【組織に馴染むための「プロアクティブ行動」 ~「他者指向型行動」~】

●{他者指向型行動}とは:

他者の存在や協力が不可欠”であり、
他者によって行動の質が左右される行動のこと



(1)ネットワーク構築/活用行動:

社内の他者と広い関係性を構築し、
そのネットワークから得られた情報を仕事に活かす行動のこと。

仕事がスムーズに進むことに加えて、

人間関係や会社全体の仕組み、ルールなど、
組織文化についての情報も入手できるため
文化理解”が進み、会社への愛着にもつながる。

(2)フィードバック探索行動:

日頃の自分の仕事をしっかりと見ている身近な存在に対して、
フィードバックを取りに行く行動のこと。

フィードバックは、自分の仕事がどのように見えているかを知る、
時に耳の痛いことを含むものである。

このフィードバックを上司や同僚から
自ら積極的に収集、内製し、自分自身の成長につなげる行動である

☆フィードバックをもらうポイント

1,「誰にフィードバックをもらうか」
・距離感:自分の仕事ぶりを近くで見ている人
・尊敬度:仕事に熱心に取り組み、パフォーマンスを発揮している尊敬できる相手であること

2,「フィードバックの数」
・多くの人から得られたほうが、成長につながる
可能な限り多くの上司や同僚から聞けるとよい

(3)援助要求行動:

援助を求める行動のこと。
援助を求めるとは、困っている現状を抜け出すために助けを求める行動である。

独力で解決するほうが、試行錯誤の家庭で多くの知識・スキルを
習得できる可能性は高いかもしれない。

しかし、誰かに助けを求めようが、
問題や課題が解決されれば、そこから多様な知識・スキルを習得できる。

その結果、

・短時間で解決できる(時間的コストの抑制)、
・独立での解決とは異なる成果(ネットワークの構築や広範化など)

を得ることができる、

※尾形(2021)『組織になじませる力ーーオンボーディングが新卒・中途の離職を防ぐ』.p175-178
より引用、著者にて一部再編集
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

■なるほど。。。

改めて見てみると、
確かに、私がインタビューをした
中途社員の方で、上手に組織に馴染めた方は、
上記の行動を行っていたと感じます。

たとえば、先述の例でいえば

(1)ネットワーク構築/活用行動
(3)援助要求行動

などはまさにそうだな、と思います。

■ただ、言うは易し行うは難しで

どの行動も未知の領域に対して、
そして未知の職場の人に対して

”自ら環境に対して
働きかけていく”

という行動であるわけです。

やっぱりわかっていても、
それは時に緊張するし、不安も生まれると思います。
ゆえに、自らを鼓舞して動く必要があるとも思います。

■しかし、上述のように

上記のネットワーク構築やフィードバック探索、
援助支援王道などは、

”「組織になじむための方略」として
科学的な観点から示されている”

という事実は、

同じ状況に置かれている人にとって
味方になってくれるとも思えます。

改めてですが、

「自ら行動し、
他者と関係をつくる」

とても大事な行為だな、と思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

私が知らないことについて
無知であることを告白するのを、
私は恥としない。

キケロ
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