自分から”組織になじむ”ためにできること(その3) ープロアクティブ行動の「仕事指向型行動」
(本日のお話 2754字/読了時間5分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
また夕方から歯医者。
夜は、久々の友人との食事会でした。
余談ですが、3ヶ月に
歯医者でクリーニングしてもらっているのですが
スッキリして気持ち良いです。
虫歯予防にもなり、お勧めです。
*
さて、本日のお話です。
少し間があいてしまいましたが、
本日も
「自分から”組織になじむ”ためにできること」
をテーマにお伝えさせていただきたいと思います。
※これまでのお話はコチラから↓
◯自分から”組織になじむ”ためにできること(その1)
ープロアクティブ行動の「自己指向型行動」-
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4475607/
◯自分から”組織になじむ”ためにできること(その2)
ープロアクティブ行動の「他者指向型行動」-
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4476503/
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【自分から”組織になじむ”ためにできること(その3)
ープロアクティブ行動の「仕事指向型行動」】
それでは、どうぞ。
■過去2回のお話では、
”組織に馴染むためのプロアクティブ行動は
3つの次元に分類することができる”
とし、ご紹介してきました。
ちなみに、
以下著書を引用・参考にしています。
『組織に馴染ませる力』尾形 真実哉 (著)
(とても名著。採用担当や
新卒・中途を受け入れる立場の方には
ぜひお勧めしたい著書です)
■曰く、
”組織になじむ”ためには
・{自己指向型行動}:”自分自身の意識次第”で取れる行動
・{他者指向型行動}:”他者の存在や協力が不可欠”であり、他者によって行動の質が左右される行動
・{仕事指向型行動}:自分が関わる”仕事やタスクに対して働きかける”行動
の3次元がある、とのこと。
1つ目が、{自己指向型行動}で
・革新行動(新しいアイデアを提案、実行する)
・積極的問題解決行動(問題に向き合う)
・学習行動(経験学習・観察学習・自己学習)
など、2つ目が
{他者指向型行動}で、
・ネットワークを構築/活用する
・フィードバックを探索する
・援助を要求する
という行動が挙げられる、
、、、そんなお話をご紹介してまいりました。
■そして3つ目、最後が、
{仕事指向型行動}
です。
{仕事指向型行動}とは
”自分が関わる仕事やタスクに対して
働きかける行動”
のことで、別の表現では
自分に与えられた仕事を捉え直す、
やり方や手続きを変える、
役割や環境を変える行動、
すなわち、
『ジョブ・クラフティング(job crafting)』
と呼ばれています。
■「仕事」というのは、
できればワクワクして
楽しくできればそれに越したことはないです。
しかし、悲しきかな。
現実はそうもいかないことが
まま起こるものです。
たとえば
(この仕事、興味持てないな、、、)
(なんで私が
この仕事やんなきゃいけないのか)
とつい思ってしまう仕事を
割り当てられることも、
なきにしもあらずです。
■じゃあ、
そうした仕事を割り当てられたから、
「やってられるかよ!」
とヘソを曲げてしまっても、
自分にとっても、周りにとっても
望ましい結果になりません。
ゆえに、そこで使えるのが
『ジョブ・クラフティング』
の考え方であるわけです。
■ちなみに、
『ジョブ・クラフティング』の定義は
以下のように説明されます。
「個人が自らの仕事のタスク境界
もしくは関係的境界においてなす物理的・認知的変化」
(Wrzensniewski & Dutton, 2001)
、、、ちょっと難しいので、
少し噛み砕いた説明にすると
”仕事に対する捉え方や行動を主体的に変えて
「やらされ感」から「やりがいがあるもの」に
変容をさせる行動”
(尾形, 2022)
とも表現されます。
『ジョブ・クラフティング(創り出す)』
名前のように、
「自ら仕事を創り出す」
ということのようです。
■では具体的に、
ジョブ・クラフティングでは
何をどのように変えるのか?
以下の3つとなります。
簡単に、例とともにまとめてみます。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【{仕事指向型行動}のジョブ・クラフティング 3つの次元】
1)タスク・クラフティング
:具体的な仕事の内容や方法を変えること。
例)ICT技術に興味を持つ人事の採用担当者が、
採用候補者を引き付けたりコミュニケーションをとるために、
ソーシャル・メディアを活用するタスクを追加することなど
2)関係性クラフティング
:他者との関係性を増やしたり、その質を変えていくこと。
例)病院の掃除スタッフが、患者やその家族、
医療従事者とのコミュニケーションを増やすことなど
3)認知的ジョブ・クラフティング
:個々のタスクや仕事全体について
自分がどのように捉えるかを変えること
例)タスクの自律度が低く、反復の多いルーティン業務に従事している
人事部の給与計算業務の担当者が、担当業務の背後にある仕事の流れに目をやることで
作業に面白みを感じたり、チェックリスト作成作業を通じて仕事の意味を再確認したりしたこと
※参考:尾形(2022)『組織に馴染ませる力』
高尾, 森永(2023)『ジョブ・クラフティング』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
とのこと。
■なるほど。
1)タスク・クラフティング
2)関係性クラフティング
3)認知的ジョブ・クラフティング
この3つが大事なのですね
これらのジョブ・クラフティングによって、
・仕事の意味の変化
・個人のワーク・アイデンティティの変化
などの効果に影響につながり
職務満足、
モチベーションの向上、幸福感
にもつながっていく、
とされています。
■これに関して、
私自身(紀藤)の話で思い出すことがあります。
1つ目は、新卒で入社をした飲食店。
正直、ひたすら焼き鳥を焼く自分に
何をしているんだろう、、
と思うこともありましたが、
「これも成長の一つだ」
「料理を覚えるいい機会だ」
と自分で言い聞かせて
心と身体を駆動させていました。
その次の求人広告の営業でも
飛び込み営業と電話かけが
しんどいところではありましたが
「飛び込み営業で
色んな業種を知る機会だ」
と自分で言い聞かせたりもして、
行動量を担保していたように思います。
■これらは
「仕事を創り出す」という
前向きな雰囲気よりも、
”「意味があること」に
自分が携わっていると思いたい”
という切実な生存本能にも
近い感覚だったようにも思います。
ただし、一見しんどい仕事と
向き合う必要が出た時に
(仕事の意味を)
”自分で自分に言い聞かせる”
ことで、
自らに火をつけることも
一定程度可能であった、、、
という記憶もあります。
このあたりは、
段々と上手になっていきました。
■一方、
言い聞かせていてムリをしすぎても
副作用や限界もあるような気もしています。
この点については、また別の機会で
ジョブ・クラフティングについて
深掘りをしてみたいと思います。
いずれにせよ、
「自分から”組織になじむ”ためにできること
ープロアクティブ行動の「仕事指向型行動」としての
『ジョブ・クラフティング』」
大事な要素なのだな、
と感じる次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
マイナスをプラウsに変えることができるのは、
人間だけが持っている能力だ。
アルフレッド・アドラー
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