「感情労働」は家庭生活にも影響を与える
(本日のお話 1667字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
さて、本日のお話です。
マネジメント雑誌の
「ハーバードビジネスレビュー」の
2023年6月号にて、
『「お客様」から社員を守る』
という特集がありました。
その内容について、
先日聞いたとあるエグゼクティブ向けのホテルサービスのお話と
重なることもあり、興味深く読んでおりました。
今日はそれらのお話について
感じたことをご共有をさせていただければと思います。
それでは参りましょう!
タイトルは
【「感情労働」は家庭生活にも影響を与える】
それでは、どうぞ。
■少し前に、
人事関連で親しくさせていただいたいる方と
お食事をしていました。
その方は、奥様が
グローバルに展開している
有名なホテルで働かれているそうです。
そして、特に、
「法人エグゼクティブを専門にした
宿泊サービス」
の担当として従事されている、、
そんなお話を聞きました。
■いわゆる顧客は、
グローバルな有名企業の
役員クラスの方を始めとした有名人。
世界中のそれらのホテルには
出張等で頻繁に利用されることから
専門の担当がついているようです。
(そんなのがあるのですね)
しかし、
エグゼクティブとはいえ、
かなり色々な人がいるようです。
具体的にいえば、
「礼儀正しい人」もいれば、
「めっちゃ嫌なヤツ」もいる、
ということ。
嫌なヤツ(失礼)とは、
・金払ってるんだから当然だろう!的な態度
・横柄で、従業員に無茶な要望をする
などを繰り返す顧客です。
うーんしばしば目にしますね、、、。
そしてこうした顧客の取扱を
重視し始めているのが昨今の
トレンドの一つでもあるようです。
■今月号の
ハーバードビジネスレビューでは
顧客が横柄で無礼である場合、
従業員に著しくストレスを与え
それは従業員の生産性、エンゲージメントの低下を
もたらすことを取り上げていました。
たとえば、
紹介されていた論文
"The Emotional Toll of Labor"
(ペンシルバニア州立大学教授 アリシア A. グランディ)
によると、
・電話の相手(顧客)から不当な扱いを受けた場合、
細かな注意力を必要とする作業おいて
平穏に作業をしたグループと比べてミスが増える
という研究結果があったり、
あるいは、
・ホテルの支配人がポジティブな感情を装う
(無作法なクライアントへ笑顔で対応する)などの
仕事上の感情労働は家庭生活に支障を与える
などとも紹介されています。
(パートナーが「そんな仕事辞めて!」というそうです)
そう、「お客様」とはいえ、
その対応が厳しいものである場合、
従業員への負担は非常に大きくなるのです。
■そして、
先述のエグゼクティブ向けのホテルサービスでは
”ある一定の基準を越えて
横柄な態度や要望などをする場合、
グローバルのホテルの利用が
一切できなくなる”
というルールがあるようです。
ある日までは使えていたのに
「出禁リスト」に入った瞬間、
”そのクライアントは
予約システムから弾かれる”
ことになるそうで、
その徹底っぷりは日本人として
驚かされるくらいドライなほどのものである、、、
そんなお話を聞いたのでした。
■ちょっと話がずれるようですが
こうした「礼儀」とは、
お客様だから、
社内だから、などは関係なく、
”常に必要な人としてのあり方”
として見直される必要があるのだろう、、、
とも思います。
■「お客様は神様だから」
とお客様の前では良い顔をして、
その一方、
部下には高圧的な態度となっては、
総合的なパフォーマンスが高いとは
どうしても思えません。
「身内に対しても、
お客様に対しても
表裏なく皆が誠実に対応する」
そうしたスタンスが
もっともっとビジネスのスタンダードに
なっていくことが大事なんだろうな、、、
そんな事を考えさせられました。
■ビジネスでは、
そうしたモンスター顧客への対応が
人材の退出に繋がるからこそ、
見直す流れになっているのでしょうが、
これは仕事・家族関係なく
自分たちの身内、
あるいは自分自身を大事にできることは
中長期的に頑張るためにも
もっと注目されるべき
大切なことなのだろうな、、、
そんなことを記事を読みながら
思った次第です。
関係ないかもしれませんが、
家族を大事にしよう、、、
そんな事を考えさせる記事でございました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
愛嬌というのは、自分より強いものを倒す
柔らかい武器だよ。
夏目漱石
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