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3408号 2023年6月23日

ポジティブ心理学は「ショットガン」で効果を狙え

(本日のお話 2774字/読了時間4分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は1件のアポイント。
また12kmのランニング。

夜はお友達の会社のオンライン勉強会にて
「習慣化ワークショップ」の実施でした。
(ご参加頂いた皆様ありがとうございました!)

運動、健康、勉強、、、

習慣化したいことはあるけれども
毎度のこと3日坊主で終わってしまう。。。
こうした悩みは誰しもがお持ちのよう。

またこの勉強会もやりたいな、
と思いました。



さて、本日のお話です。

今日は、

「ポジティブ心理学における
著名な論文」

を皆様にご紹介させていただきつつ、
学びのおすそわけさせていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【ポジティブ心理学は「ショットガン」で効果を狙え】

それではどうぞ。

■2005年の論文で、

ポジティブ心理学における大家である
マーティン・セリグマン博士が書かれた

『ポジティブ心理学の進歩:介入の実証的検証』

なる論文があります。

※原題:
Seligman, Martin E. P., Tracy A. Steen, Nansook Park, and Christopher Peterson. (2005).
”Positive Psychology Progress: Empirical Validation of Interventions.”
The American Psychologist 60 (5): 410–21.

■ちなみに
「ポジティブ心理学」とは

”人間の力強さや生きがい、
最高の自己を引き出すための心の状態を研究する”

ということで、
2000年に生まれた新しい学問です。

それまでの心理学は、
マイナスから元に戻す”治療”的な
色合いが強かったところ、

人間の可能性を追求しようということで
セリグマン博士が提唱し、
急速に市民権を得てきました。



そして、上記でご紹介の論文は
その発足から5年経った2005年に、

どのような進捗が
ポジティブ心理学の研究において
見られたのかをまとめた論文になります。

■もちろん、

18年も経っている今、
研究はもっと進んでいるでしょう。

しかし読んでみると、

「なるほどなあ・・・」

と納得してしまう内容が
多分に含まれており、
その話は私も胸に留めおきたい、

と思ったのでした。

■では、どんなことが
この論文に書かれているのでしょうか?

論文のタイトル、

「ポジティブ心理学の進歩:介入の実証的検証」

のとおり、

”ポジティブ心理学を活用したエクササイズ(介入)が
実際にどのような効果につながったのか?”

をまとめている、というのが
主な内容になります。

その中で

「ポジティブ心理学を活用した
6つのエクササイズとその効果」

が紹介されています。

エクササイズの内容としては

1,初期の記憶
2,感謝の訪問
3,人生でよかったこと3つ
4,最高に輝いていた時の自分
5,特徴的な強みを活用する
6,特徴的な強みの特定

というもの。

内容については
少し表現方法が論文チックだったので、

ChatGPTを使って
「中学生でもわかるような表現」で
再編集してもらいました。

以下、ご紹介いたします。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<ポジティブ心理学の6つのエクササイズ> ※ChatGPTによる再編集

(1)「子供時代の思い出エクササイズ」(=初期の記憶)

・みんな、毎晩寝る前に一つだけ、
子供の頃の思い出を紙に書きましょう。1週間続けてみてください。

(2)「ありがとうの手紙エクササイズ」(=感謝の訪問)

・この1週間、誰かに親切にしてもらって感謝しているけど、
ちゃんとお礼を言えていない人がいたら、その人に感謝の手紙を書いて直接渡してみましょう。

(3)「良いこと3つエクササイズ」(=人生でよかったこと3つ)

・毎晩寝る前に、その日に良かったことを3つ書き出してみましょう。
そしてその良いことが起こった理由も一緒に考えて書きましょう。これも1週間続けてみてください。

(4)「キラキラ自分エクササイズ」(=最高に輝いていた時の自分)

・あなたが自分で一番キラキラしていると思った時のことを紙に書いてみましょう。
それからその話の中から、あなたが強いと感じる部分を見つけてみましょう。
それを毎日1週間、見直してみてください。

(5)「強み活用エクササイズ」(=特徴的な強みを活用する)

・www.authenichappiness.orgから性格の強みのリストを見つけて、
その中からあなたの強みトップ5を選びましょう。
そして1週間毎日、その中から一つの強みを新しい方法で使ってみてください。

(6)「強み再確認エクササイズ」(=特徴的な強みの特定)

・まずは自分が一番強いと思う5つの性格をリストアップしてみましょう。
そして次の1週間、それらの強みをもっと使ってみるようにしましょう。
これは上の「強み活用エクササイズ」を少し短くしたバージョンです。

※セリグマン(2005),『ポジティブ心理学の進歩:介入の実証的検証』の内容より
ChatGPTを活用して再編集
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

ほうほう。

「キラキラ自分エクササイズ」・・・

なかなかGOODなネーミングですね。
研修でも使いたくなりました(笑)

■そして、エクササイズの効果ですが

上記のエクササイズを行ったところ

一過性のものもあれば、
6ヶ月続くものもある中、総じて

・幸福感を高める効果
・抑うつ症状を減少させる効果

があったとのこと。

■そしてこの研究を

少し深く見ていくと、
以下の2つのこともわかりました。

まず1つ目が、

『決められた実験の期間(1週間)を越えて、
エクササイズを続けた人は
長期的な効果に繋がった』

ということ。

つまり、

”続けなければ効果は持続しない”

のです。

ゆえに

思いついたときだけではなく、
こうしたエクササイズはできる限り
「日々の習慣」に組み込むことで
持続的な効果に繋がっていく、、、

当たり前っちゃ当たり前ですが
意外と忘れがちなので、
胸に留めおきたい、と思いました。

■そして2つ目の研究でわかったこと。

それは、

『ショットガン介入によって幸福度が高まる』

とのこと。

・・・ん?ショットガン介入?

何のことやら、
と思いましたが、要は、

”「複数のエクササイズを組み合わせること」が
効果への影響を高める”

というお話です。

1つだけではなく、

・感謝のエクササイズ
・キラキラ自分エクササイズ(!)
・良かったこと3つエクササイズ

これらを
複合的にやるほど
効果(幸福度など)が高まることがわかった、

とのこと。

■そして、この

「ショットガン介入」

ですが、他のことでも
同じことが言えるでしょう。

例えば昨日開催した
「習慣化」もそう。

習慣化のコツは

・誰かに宣言する
・やる時間・場所を決める
・コミュニティに参加する
・記録をする

など複数の方策があります。

これも1つではなく
「ショットガン」として
いくつも重ねていくことで効果が高まります。

あるいは組織づくりも
1つの施策だけでなく、

・1on1
・チームビルディング
・制度設計

など複数のことをかけあわせて
「ショットガン」として行うことで
成果につながる、、、

こうした

”手数を打っていく”

ことの大切さも考えさせられました。

■と、いうことで
いくつかのお話をいたしましたが、

『ポジティブ心理学は(それ以外も)
「ショットガン」で効果を狙え』

というお話、覚えておきたいな、
と思った次第です。

ご参考になれば幸いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

好きなことにだけ、のめり込みすぎないように。
そうすると、他の分野への冒険ができなくなってしまう。
自分の好きなもの以外、見えないようにすることは愚かなことだ。

ウォルト・ディズニー
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