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3417号 2023年7月2日

今週の一冊『みんなのフィードバック大全』

(本日のお話 2565字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、
朝から2年ぶりにお会いする友人と
20kmの皇居ランニング。

また夜は大学院の仲間との懇親会でした。

お話ができない方がいたのが心残りでしたが(涙)
こうした繋がりに関われること幸せだなあ、
としみじみ感じた1日でした。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は

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『みんなのフィードバック大全』

三村真宗(著)/光文社


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です。

■一言、、、

めちゃくちゃいい本です。
超絶オススメしたいです。

一言でいうと、

「フィードバック」

という言葉に秘められた可能性を、
余すことなく伝えてくれる一冊、

そんな風に感じさせられました。

私もフィードバックという言葉を
コーチングという文脈で
お伝えすることもありますが、

その解像度もぐっと上がり、
より多面的に見ることができた気がします。

■さて本書は、

GPTW(Great Place to Work)
「働きがいがある会社」

のランキングで6年連続1位の会社が
その成長を実現した重要な要を、

『フィードバック』

とし、どのようにフィードバックを
組織の中に活かしているのか?

を理論と実践の両面から網羅的に、
余すことなく伝えている書籍です。

■「フィードバック」とは、

”鏡のように伝える”

ことである、などと
説明されることがあります。

フィードバックとは、

良くも悪くも、
ありのままの自分像を、
他者の言葉を介して伝えること。

ゆえにその人がやっていることが

「周りから見て
改善が求められるもの」

であるとしたら、
そのフィードバックの内容は
時に”耳が痛い”ものになります。
(=ギャップフィードバック)

一方、その人がやっていることが

「望ましいこと、
褒められるようなこと」

であった場合、
そのフィードバックは、
承認の意味合いがあるポジティブなものになります。
(=ポジティブフィードバック)

■フィードバックといっても、

「上司ができていないことを伝え
改善を促す」

だけではないのです。

『ギャップフィードバック』
(耳の痛いフィードバック)

『ポジティブフィードバック』

それぞれあるし、

それをどんな風に使うのかも、
もっと奥行きがある話なのです。

■そんなフィードバックを

ギャップフィードバック
ポジティブフィードバック

それぞれ「5W1H」で整理をして
どのように実践しているのかを解説します。

例えば、

『ポジティブフィードバック』では、
こんな風に整理されています。

***

<Why:マインド>
1,相手の成長を願う
2,相手に関心を持つ
3,気恥ずかしさを捨てる

<When:いつやるか>
4,リアルタイムに
5,こまめに

<Who:誰にやるか>
6,上司にも、誰にでも
7,他人と比較しない
8,過去と比較する

<Where:どこでやるか>
9,メールでも文章でも
10,他者の前でも

<What:なにを>
11,「なぜ」を使って具体的に
12,結果だけでなくプロセスも

<HOW:どうやって>
13,できて当たり前と思わない
14,心からほめる
15,次のゴールを与える
16,なって欲しい姿をイメージして
17,第三者を活用して

***

■そして、上記について

実際にやろうとするときに
ハードルについても言及されています。

例えば、

「ポジティブなフィードバックが必要とおわれるけど、
自分のキャラじゃないし、
照れくさいと思ってしまう」

ということも、あるわけです。

誰もが、何かアクションを起こす時に、
心理的な抵抗感を感じることがありますが、

”それがあるということを認めた上で、
それでも、乗り越えるべきこと”

はハッキリと述べています。

それを

「3,気恥ずかしさを捨てる」(Why)

というように短い言葉と

実際のエピソードとして
どんな風に乗り越えていったのかという人物の話も
紹介しながら、具体的に解説をしておきます。

他者の代理経験から

「自分もできるかも、、、!」

という自己効力感を
沸き立たせるような内容になっているのは、

組織で実際に経験をしてきたからゆえの
厚みを感じさせられます。

■加えて、本書は

「みんなの・・・」

とタイトルにあります。

その言葉通り、

”上司が部下にするフィードバック”

と限定をしていません。

同僚同士でも
部下から上司にも、
他部署の人に対しても

”フィードバックをし合う文化”

をつくることを目指しています。

■そのためには、

「フィードバックを受け取る側のマインドこそ
重要なことである」

として、

”コーチャブルである”

というのを
フィードバックを受け取る人のスタンスとして
大事にすべしと強調しています。

その部分にも大いに紙面を割いて
語られています。

■読み進めることで、

フィードバックの
基本的な効果は当然理解できます。

それだけではなく

フィードバックがもたらす
大いなる可能性を感じられますし、

実践するためのポイント、
そしてそれをチーム内、組織内で
文化にするためのヒントも得られる本となっています。

以下、書籍のご紹介をいたします。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フィードバックなくして成長なし!

従来の概念――上司が部下の悪いところを指摘し、改善を促す――から脱却し、
フィードバックを企業の成長戦略と位置づけた画期的な書。

「上司から部下、部下から上司、同僚や部門同士」
「ネガティブなことだけでなくポジティブなことも」
「耳の痛い言葉を受け止める力を培う」。

GPTW主宰「働きがいのある会社」ランキングで
6年連続1位を獲得する企業が実践する珠玉のノウハウを
惜しみなく公開!

<目次>

プロローグ

第1章:フィードバックとはなにか

第2章:ポジティブフィードバックをマスターする

第3章:ギャップフィードバックをマスターする

第4章:コーチャビリティを身につける

第5章:経営戦略としてのフィードバック

エピローグ:経営戦略としてのフィードバック

※引用:Amazon本の紹介より
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)

目次も非常にシンプルです。

しかし339ページという紙面の割に、
実にスラスラと読めるのは

その内容が「実践された珠玉のノウハウ」と
題されるような具体性があるからだと思います。

チーム内で読書会などを行うと、
ものすごく効果を発揮しそうな本だな、、、

そのように思った一冊でした。

とてもお勧めの一冊でございます。

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<今週の一冊>

『みんなのフィードバック大全』

三村真宗(著)/光文社

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