メールマガジン バックナンバー

3427号 2023年7月12日

「強みカウンセリング講座」の受講者の半数以上は、学校の先生だった

(本日のお話 2354字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日外部人事パートナーとして
関わらせて頂いている会社の人事の皆様への、
コーチング6件でした。

その他、夕方から1件のアポイント。



さて、超ウルトラマラソンまであと3日です。

まずはレース開始まで体力を蓄えられるよう、
工夫をしつつ、頑張りたいと思います。
(今週かなり忙しいのですが・・・汗)

準備を含めてレース。
完走を夢見て、頑張ります!



さて、本日のお話です。

私事ですが、先週末の土日で

「強みのカウンセリング講座(VIA)」

に参加をしてきました。

私は普段は、ストレングス・ファインダーなど
強みの活用に関しては、発信する側です。

ですが他者の視察(!)は、
新しい気付きが得られるため
どんな業界でも勉強になると感じていました。

そんな勉強会の中で

個人的な驚きだったことがありました。

今日はそのお話について
皆様にご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【「強みカウンセリング講座」の受講者の半数以上は、学校の先生だった】

それでは、どうぞ。

■冒頭から余談ですが、

私たちは、

”自分がいる場所を基準に、
当たり前のものとして考えがち”

という傾向があると思います。

・国や文化の違い(日本、中国、欧州、北米など)
・業界の違い(サービス業、IT、公務員など)
・組織の違い(スタートアップか、伝統的企業か)

こうした色んな環境の中で
私たちは生きており、

その中で、使う言葉、考え方、
ボディランゲージの意味、
仕事の進め方などの

”当たり前”

を獲得していきます。

ただそこの中いる人は、
その場所が基準になっているので、

その当たり前は、
外に出て初めて気づく、となります。

■そして、

私(紀藤)も例にもれずその一人。

先日の強みの講座で
「外に出てみる」ことで、
”当たり前”に気づく経験をしました。

私は仕事柄、

”ストレングス・ファインダーを活用し
組織の中で強みを活かす文化を作る”

というお手伝いをしております。

・上司が部下の強みに注目する
・チーム内で強みを承認し、補い合う

そんな考え方や手法をお伝えしており、
そのため

「強みとは、組織の中で
パフォーマンスを高めるための活用する」

というのが私の”当たり前”でした。

(逆に言えば、それ以外の使い方を
あまりしっかり見てこなかった、、、
ということです)

■そんな中で、先日参加した

「強みのカウンセリング講座(VIA)」

です。

最初に驚いたのが、
その中の多くの方が
「学校の先生」であったこと。

特に、その中の半数は

”発達障害を持つ子供がいる
特別クラスで働く先生”

でした。

最初のグループになった方と
自己紹介をする機会があったのですが
ある方は、参加の動機としてこのように語られていました。

「発達障害のお子さんをお持ちの親御さんは、
どうしても”その子ができないこと”に
目が向いてしまう、ネガティブバイアスが
強く働いてしまうんですよね。

その子が持っているユーモアさとか愛情とか
”いいところ(強み)”にメが向くと
関わり方が変わると感じてます。

なので、もう少し勉強したくて参加しました」

、、、とのこと。

■この講座が先生に有名なのか

あるいはVIAという強みのアセスメントが
知られているのかはわかりませんが

いずれにせよ、このことは

「組織の中でパフォーマンスを発揮するために
強みを活かす」

ではなく、

「子育て、教育の観点で
強みを活かす」

ということで、同じ手法でも
目的とするものが少し違っていた、、

ということ。

■そして調べてみると、

実際に、色んな論文があることに
気が付かされます。

例えば、

”親の強みが学業成績に影響を与える研究”
(Waters,2019)

(=親が「熱意」「忍耐強さ」を持っていると
子供の学業成績に有意な影響がある)

とか

”強みに基づく子育てをすると、
子供の学習成績が向上する研究”
(Warters,2019)

(=強みに基づく子育てをすると、
子供の強みの理解度、強みの育成度、
学習への熱心さ、忍耐強さが高まり、
学業成績に影響を与える)

などです

ああ、

自分は「強みを活かす」ということの
一部分しか知らなかったんだな、、、

そのことに気付かされ、
”当たり前”に囚われていた、

と感じたのでした。

■また、勢いで
少しマニアックな話をさせていただきますが、

強みを見つけるアセスメントの
違いについても感じることがありました

日本で使える強みのアセスメントの2大巨塔は

・「ストレングス・ファインダー」
・「VIA(Value in Action)」

の2つです。

詳しい説明は割愛しますが、

・「ストレングス・ファインダー」は
”成果につながる思考・感情・行動のパターンから
強みを見つける”

・「VIA」は
”人格的な美徳から強みを見つける”

とざっくり理解しています。

ゆえに、同じ「強み」でも、
強みを定義する言葉のチョイスが、
違っていると感じます。

■例えば、

ストレングス・ファインダー=
「最上志向、責任感、競争性、分析志向、戦略性など」

という強みの表現ですが、

VIA=
「愛情、ユーモア、親切さ、勇気、謙虚さ、熱意など」

という強みの表現になっています。

どちらも「強み」の表現なのですが、

・発達障害のお子さんを対象に考えた場合

・組織のパフォーマンスを高める場合

で考えたとき、

前者はVIAの表現のほうが
より当てはめやすい、と感じますし、

後者はストレングス・ファインダーのほうが
より当てはめやすい、と感じました。
(個人の感想です)

■、、、と色々とお伝えしましたが

先日参加した
「強みのカウンセリング講座」から

・外にでて自分の”当たり前”に気づくと
視点が広がる

というお話、

・強みのアセスメントツールも
目的や対象者によって相性がある

そんな事を感じた、というお話でした。

自分の視点にとらわれず
柔軟に色んな方法を学んでいきたいものだな、

そんな事を感じた次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

=========================
<本日の名言>

発見の旅とは、新しい景色を探すことでない。
新しい目で見ることなのだ。

マルセル・プルースト
=========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す