「私なりの自己効力感」の高め方 ー自己効力感の4つの要素よりー
(本日のお話 2582字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
さて、早速ですが本日のお話です。
先日、ランチタイムに妻と
「自己効力感」について語らっておりました。
(どんな話やねん、と我ながら思いますが)
その際に、面白い発見がありました。
今日はそんな紀藤家の会話の内容に
「自己効力感」の学術的な話も絡めつつ
おすそ分けさせていただければと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは
【「私なりの自己効力感」の高め方 ー自己効力感の4つの要素よりー】
それでは、どうぞ。
■先日のお話。
リモートワークの休憩中、
ランチタイムに妻と話をしていました。
「今、色々進めているけれど、
最近、だいぶ苦しいわ・・・」
、、、はい、ちょっとした自分の愚痴です。
■幸か不幸か
(きっと幸なのでしょうが)、
ここ2~3年での学びにより、
人材開発・組織開発において、
自分ができると思えることが多増えました。
ポジティブに言えば
「まだまだできることが
たくさんあると気づいた」
ですが、ネガティブに言えば、
「できていない自分に
気づいてしまった」
という感覚も持ってしまった
とも言えます。
ゆえに、
「最近ますます苦しいわ」
と口に出したランチタイムの時間でした。
■さて、そんな背景を含めて
「では、どうやったら
自己効力感が(自分はできる感)を
高められるのか?」
について、話をしておりました。
ちなみに『自己効力感』と
何度も伝えておりますが、
その定義は以下のように表現されます。
”ある行動を自分は遂行することができると
自分の可能性を認識していること”
(バンデューラ,1997)
です。
シンプルに言えば、
”自己効力感とは、
「自分はできる!」と思えること”
を意味します。
一般化した日常場面についてできると思うのは
”特性的自己効力感が高い”と言われます。
仕事などある特定のスキルにおいて
自分ができると思うものは、
”課題固有の自己効力感が高い”と
いわれます。
(私は、ランニングで長距離走ることへの
自己効力感は高めですが、
運動全般は得意ではなく、
野球やサッカーの効力感はさほど高くない、
というような感じでしょうか)
■そして、
この「自己効力感」を生み出すために、
バンデューラは、以下の4つの要素が必要と説きました。
それが、この4つです。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<自己効力感を生み出す4つの要素>
1)直接的達成経験
・「自らやり遂げた」という実感を得ること。
身近な目標を打ち立てて、それを達成することで
直接的な達成経験が培われていきます。
2)代理経験
・第三者の成功体験を見たり、聞いたりすることでも
自己効力感は高まります。
たとえば、近しい能力の同僚が達成した、となると
「彼/彼女ができたなら、自分もできるかも」と思えることがあります。
3)言語的説得
・自らのスキルや能力を、他人から褒められると、
肯定された気分になることです。
「あなたならできる」「あなたはすごい!」
そう褒められると(=言語的説得をされると)、
そんな気がして、自己効力感が高まる、ということです。
4)生理的・情動的喚起
・感情的な変化の状態によって自己効力感が形成されることもあります。
自己効力感は、「日常の気分や体調」により影響されるという
特徴を持ちます。
たとえば、お酒を飲んで気分が大きくなっているときは
「自分ができる!」と思えたり、逆に
他の事に失敗して落ち込んでいるときは自己効力感が下がったりします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
とのこと。
※余談ですが、最近の研究では、より詳しく
「自己効力感」に影響を与える先行要因を研究したものもあります。
参考バックナンバー↓↓
『「自己効力感」を紐解こう ~「自分はできる!」と思えるための10の要因~』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10768/
ご興味がある方は、よろしければ。
■、、、とこのように、
自己効力感は伝統的には
「自分でできた」(達成経験)
「誰かができた」(代理経験)
「できる!と言われた」(言語的説得)
「なんかできる気がする」(生理的・情動的喚起)
という要素に影響を受けて
生み出されていく、と言われております。
かつ「自己効力感が高い状態」
のほうが不安や恐れも少なく、
努力もできるようになる、
とされます。
ゆえに、できればそれを維持したいものです。
■しかし、4つもありますから、
”特に自分にとって
刺さりやすいもの”
とか
”コントロールしやすいもの”
にフォーカスできると、
それはより望ましいと言えます。
たとえば、
”できる!と言われる”という
「言語的説得」に依存した自己効力感は、
なかなかコントロールが難しい。
褒められていなければ
自己効力感が低いというのは
あまり健全ではなさそうです。
■では、どうしたらよいのか?
そのアプローチの
一つの方法として
「自分の自己効力感が
どんな時に高まりやすいのか?」
を観察し、意図して作るのも、
一つの手ではなかろうか、、、
とふと思ったのです。
■例えば、私(紀藤)の例であり、
かつ主観の話になり恐縮ですが、
私の場合、妻と対話をして
あることを発見しました。
それは、
「ラマラソンを走って
体が疲れていると自己効力感が高い」
という(謎の)傾向があることがわかりました。
特に、263km先日走ってから、
一週間くらいは最高でした。
特性自己効力感という以上に、
”生物としての自己効力感”
が高まっている気がして、
やる気も活力も最高でした。
それは
”俺、こんなに頑張ったんだから
他にも頑張れるはず!!”
という肉体的痛み・ダメージがトリガーとなり
己の自分の自己効力感を高めてくれる、
すなわち、
「生理的・情動的喚起」が
私にとっては特に重要な要素である、
ということがわかった、、、というお話。
■書きながら、
これ、なんら皆様の
参考にならないのかもしれない、、、
と申し訳なく思っている自分もおりますが(汗)
こうした
「自分なりの自己効力感の高め方」
の自己認識を持っておくと、
時に沈んでしまう自分の感情を、
高い位置にコントロールする
ということもできるのだよな、、、
そんなことを思ったのでした。
自己効力感は何かを行い
成し遂げる原動力となる概念です。
「(私なりの)自己効力感の高め方」
を追求してみると、
日々健やかに、
より挑戦できる想いを身にまとって
前に進むことも可能になるのかもしれない、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
自分一人で石を持ち上げる気がなかったら、
二人でも持ち上がらない。
ゲーテ
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