メールマガジン バックナンバー

3500号 2023年9月24日

今週の一冊『2040年「仕事とキャリア」年表 ―日本の「雇用制度」は崩壊した』

(本日のお話 2555字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

気づけば本日で3500号!!

、、、といいつつ、もはや嬉しいとか、達成感とか
それらの感情は湧きませんが(苦笑)
どこまでいけるか、コツコツ続けてまいります。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は

=========================

『2040年「仕事とキャリア」年表 ―日本の「雇用制度」は崩壊した』

植田 統 (著)


=========================

です。

■「2030年、あるいは2040年
世界はどうなる?!」

こうしたシリーズ本ですが、
ここ数年で急激に増えてきた印象があります。



実は、6年ほど前から、
キャリア研修の一部として、

「2030年の未来を考える」

というワークを毎年実施しています。

関連して私自身も毎年、
これらのテーマの書籍を見直しているのですが、

以前は、

『未来の年表 人口減少社会で起こること』
『2030年 世界はこう変わる』

等の大きめのシナリオ
(日本の未来はどっちにせよ悲観的ですが)
しか提示されていなかったのが、

最近はリアルに予測した本も
目にするようになってきた印象です。
(本が変わったのか、
自分の受け止め方が変わったのかはわかりません)

■いずれにせよ、
関連する本が出ているということは

「これから私達、どうなっていくの??」

という未来の変化が
多くの人の興味を集めていることは
間違いなさそう。

■さて、その中で本書の特徴は

『2040年の「仕事とキャリア」』

とテーマを「仕事とキャリア」に絞って
大胆に予測していることです。

「未来」のことを考えた時
「世の中の変化」には、

・政治的な側面
・経済的な側面
・社会的な側面
・技術的な側面

など多方面から分析が可能であり、
広げてみてみれば、

政治(外交問題、雇用問題、年金システムなど)
経済(日本経済全体、円安、インフレの可能性など)
社会(少子高齢化、人口減少・過疎化による自治体消滅、都市集中、ダイバーシティなど)
技術(通信技術:5Gの一般化、ナノテクノロジー、生成AIの高度化・一般化、医療の発展など)

と、一つずつでも一冊ずつ本が書けるくらい
幅広く、変数も多く、正確な予測は困難です。

■その中で、本日ご紹介の本書、

『2040年「仕事とキャリア」年表』

においては、
ほぼ確実にそうであるという、

”男性中心のメンバーシップ型雇用が
すでに限界を迎えていることと
今後はジョブ型雇用に変わっていく”

という視点にフォーカスをして、

その上で、これからの20年、
国に何が起こり、経済に何が起こり、
企業に何が起こり、そして働く私達に何が起こっていくのかを
丁寧に予測しています。

■まず、第一章では
『ついに日本でも始まるアメリカの「ジョブ型雇用」とは?』
とし、その内容が端的に紹介されます。

そこには、社員がどのように評価、採用されるのかが示されて、
”あなたは何ができるのか?”で見られる世界について書かれています。

その上で、第二章では、
『日本の雇用制度はすでに崩壊している?!』
というタイトルで、

日本が仕事とキャリアにおいて
”ガラパゴス化している”という点について
筋道を立てて解説をしていきます。

元々のメンバーシップ制度が生まれた背景、
終身雇用・定年制が企業にとって有利だったものは
すでにそうではなくなり、これからますます顕在化してくる、、、
その論拠をわかりやすく述べています。

そして、第三書では
『激動の20年を大胆予測!未来の「仕事とキャリア」年表』
として、これから仕事とキャリアにおいて
起こるであろうことを具体的に記述していきます。

その内容は、すぐに大激変があるわけではなく、
メンバーシップ型を維持しようとする会社は8割はあるだろう、

しかし、それでも市場の変化によって
それとあっていない制度はさまざまな問題が顕在化するとします。
(採用もできない、若手が転職する、人件費が圧迫されていく等)

■読み進めると、

・働く期間が延長していく
・日本的なサラリーマンの働き方は少なくなる
・個人のキャリア自律が確実に求められていく
ことが、これから起こりうる
濃厚なシナリオとして想像できます。

もう、避けて通れない未来でしょう。

■全体的に、わかりやすく、読みやすく、
説得力があります。

そして、読むと、

「自分のキャリアに、自分で責任を持つ」
「学ぶこと、挑戦すること」

が、私達にとって重要不可欠なことであると
思わずにはいられない本です。

もちろん、
不安・心配を糧にして生きることだけが
全てではないと思います。

しかし、自分らしく、
大切なことを大切にしながら生きるためにも
「目を向けるべきことには目を向ける」ことも
同時にとても大事なことです。

そのための、一つの視点を与えてくれる、
そんな本だと感じました。

■ということで以下、本書の紹介です。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今から20年後には、日本から「サラリーマン」が消滅するーー。

ショッキングな話だが、おそらく、現実はその通りになる。
新卒一括採用、年功序列、終身雇用、定年退職制度……
日本の「雇用制度」はすでに限界。日本はアメリカの「ジョブ型雇用」に
切り替えなければ、もう、もたないのだ。

今後20年の「地殻変動」を大胆に予測してみよう。

2025年 「大リストラ時代」の幕開け

2029年 若手社員の「転職」が激増

2031年 サラリーマン「超格差社会」の到来

2037年 日本企業から「若手社員」が大量流出!?

2039年 ついに年金崩壊!? 「生涯現役」の時代へ

そして2043年ーー日本から「サラリーマン消滅」!?

この先20年、「仕事に困らない」ために、何を始めるかーー。
「新しい時代」の「新しい働き方」に備えよう!

■目次
1章 ついに日本でも始まるアメリカの「ジョブ型雇用」とは?
将来の日本でも、社員は「3つの階級」に分けられる
ジョブ型雇用では、社員はどう採用される?
ほか

2章 日本の「雇用制度」はすでに崩壊している!?
日本は、仕事もキャリアも「ガラパゴス化」している
日本で「スペシャリストが育たない」のは、なぜ?
ほか

3章 激動の20年を大胆予測!未来の「仕事とキャリア」年表
2023年 学生の就職先ランキングを「外資系企業」が独占
2025年 「大リストラ時代」の幕開け。「70歳現役時代」の到来
ほか

4章 将来、「仕事とキャリアに困らない」ための準備
まずは、自分のキャリア・ビジョンを描く
仕事とキャリアの「相談相手」を最低2人見つける
ほか

※引用:Amazon本の紹介より
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)

■本を読みながら

・自分の軸を大事にする
(=内的キャリア、キャリアアンカーの考え)

だけではなく

・変化する市場の中で、サバイブする
(=外的キャリア、キャリアサバイバルの考え)

この両者をバランスさせるために、
本書のような視点を持っておくことが
有用なことになるとした、キャリアの考え方を思い出しました。

変わり続けることを受け入れ、
自分に投資し、これからの未来への航海を
楽しく泳いでいきたい、、、

そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

=========================
<今週の一冊>

『2040年「仕事とキャリア」年表 ―日本の「雇用制度」は崩壊した』

植田 統 (著)

==========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す