「重要度を考えて仕事をする」 だけでは生産性は上がらない
(今日のお話 1609文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、外資系有名メーカー様において、
幹部の方向けの「7つの習慣」の実施1日目でした。
また午後からは1件のアポイント。
夕方からは毎月1度の「ダイヤモンド経営塾」へ。
今回の講師の方は、
元東レ経営研究所 社長の佐々木常夫氏でした。
佐々木氏は、
自閉症の息子と、
うつ病を患われ、43回もの入退院、
3度の自殺未遂をされた妻を持ち、
育児・家事・看病をこなさなくてはならない過酷な日々の中でも、
仕事への情熱を衰えることなく、
仕事と家庭を両立しながら、
東レ同期で、トップで取締役となり、
東レ経営研究所の社長になられた方。
そんな経歴を持つので、
「ワークライフバランスのシンボル的存在」
とも言われているとのこと。
今日はそんな佐々木氏のお話より、
「仕事を早く終える方法」
について、たくさんのヒントを頂きましたので、
皆様に共有したいと思います。
■佐々木氏の経験は、本当に壮絶でした。
大阪への転勤もある中で、
ある時期には、
月~木までが、大阪、
金~土が東京で自閉症の息子に会いに行き、
日曜日がうつ病の妻の看病。
そして休みもなく大阪へ戻り、
そんな毎日を繰り返す。
自閉症の息子さんは、
毎日2~3時間、話を聞いてあげなければ
パニックを起こす。
また、その他にも、全ての家事
育児・看病をしなければならないため、
18時には退社をする必要があった。
■さて、そんな佐々木氏。
しかしながら、数多いる東レ同期の中で、
トップで取締役になられました。
ということは、言うまでもなく、
仕事のパフォーマンスが圧倒的に高かったわけです。
そんな彼の仕事術は
”タイムマネジメントは全ての基本である”
としており、
「そして、タイムマネジメントのためには、
『計画主義と重点主義』が重要である」
と語られていました。
■『計画主義と重点主義』、とは
1、仕事の計画を策定すること
(かかる時間、工数を計算する)
2、そして仕事の重要度を考えること
3、上司と相談し、重要度が高いものから
時間をかけて取り組んでいく
ということ。
要は、
「重要なことに時間と労力をかけよ」
という非常にシンプルな話です。
しかしながら、
こう言ったことができない人が実は多いそうです。
それは、そもそも意識できていない、
という根本的な問題の場合もありますが、
「重要だ」と本人が思って取り組んでいても、
実はその仕事がさほど重要じゃなかったりすることも多い。
だから、
「重要なことに時間と労力をかける」
事を実現するためには、
より上の人、広く物事が見える人に
【計画策定の段階で、「重要度」を相談し合う文化】
が重要である、というわけです。
■例えば、部下が、
「この仕事は3番目に重要だ。
結構重要だから、2日間かけてやろう」
と思っていたとする。
しかし、上司に相談し、
より経験、高い視座から見てみると、
違った答えになったりする。
「いやいや、その仕事は5番目だよ。
理由は、こうこうこういう理由から。
だから、かける時間は1日にしなさい。
そして、先に〇〇に取り組んではどうだろうか」
そんなやりとりが生まれたりするわけです。
すると、結果的に
その人の生み出す結果も上がると同時に、
チーム内での生産性も上がる。
きちんと成果を上げれば、
むやみに長時間労働をする必要もなくなる、
そんな話になるわけです。
■「重要度を考えて仕事をする」、
というのは、有名な考え方になってきました。
そして、誰もが一度は、
聞いたことがある話でしょう。
しかし、人は、
自分の視野の中で物事を考え、
それによって正しい方向が見えなくなることもある。
経験が少ない、
若手社員であれば、なおさらそうでしょう。
で、あるのであれば、
「重要度を考えて仕事をする」に加えて、
上司・部下・同僚で
【”重要度を話し合う文化”を創り出す】
ことこそが、
組織において、真に生産性を高め、
ワークライフバランスを実現する上で
大切なことなのではないか、
そのように思うのです。
組織文化、共通言語、共通認識作り、
大事ですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。