ズルくて、巧い仕組み
(今日のお話 1710文字/読了時間1分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は営業研修「ヘルピング・クライアンツ・サクシード」の
実施1日目でした。
参加者の皆様の向上心の高さ、
学ばれる意欲が高さに刺激を受けると共に、
そんな姿を拝見して、嬉しい気持ちさせられました。
皆さま、2日目もどうぞよろしくお願いいたします!
また、昨日の夜は、
年明け第一回目のゴルフスクールでした。
年末年始にゴルフコースに出て、
自分の至らなさを思い知り、
「地道な努力がなければ上手になるはずもない」
と原理原則を噛みしめるとともに、
練習に気持ちが入った時間でした。
*
さて、本日のお話です。
先日より『投資は「きれいごと」で成功する』
(著:新井和宏氏)についてご紹介しておりますが、
本日もその続きです。
この話は今日で最後。
面白い本でしたので、気になる方は、
ぜひよろしければお手に取られてみてください。
テーマは、
「ズルくて、巧い仕組み」。
それでは、どうぞ。
■「いい会社」には、「いい仕組み」がある。
私自身、色々な会社を回っていて、
つくづくその通りだな、と思います。
いいことを言っている会社は、
いくらでもあります。
ホームページやIR情報を見てみると、
・経営者の挨拶
・企業理念
・人材育成ポリシー
・我が社が大切にしていること
など、素晴らしいことが
たくさん書かれていますね。
むしろ、悪いことが書いてある会社など、
見たことがありません。
でも、実態はどうか、と言われると、
「?」の会社も残念ながらたくさんある様子。
とすると、乱暴に言ってしまえば
「立派なコトを掲げるのは、簡単」
という話になるのでしょう。
*
思うのですが、
難しいのは、”掲げた立派なコト”を、
「言い続けて、そして従業員に、実際にそのように動いてもらうこと」
ではないでしょうか。
例えば、企業理念が、
「イノベーションを大切にする」、
とあったとします。
でも、残念ながら、ただただ
「イノベーションが大事だよ!」
と言い続けるだけでは、
実際に社員の方が動くのに、十分ではないのでしょう。
そして、そこで大切になってくることが、
”仕組み”
であると思うのです。
■”仕組み”とは何か。
このことを考える上で、
面白いエピソードが紹介されていました。
「未来工業」という
ある岐阜県の会社があります。
この会社の”仕組み”が、
ちょっとズルくて、巧いな、と
思わされる仕組みなのです。
未来工業の社是は「常に考える」。
これを体現するために、
あるユニークな制度があります、
それは、
『アイデアを会社に提案すると500円もらえる』
というもの。
どんなアイデアであっても500円を貰えるという、
何とも美味しく、嬉しい制度。
特に給料日前などは、
社員が500円で昼食が食べられるから、
アイデアが殺到するのだとか。
すなわち、「常に考える」という
立派なコトを考えてもらうにあたって、
ある意味、
『ちょっとずるくて、巧い仕組み』によって、
行動を促しているわけです。
結果、
・会社はより生産性が上がる仕事の仕方を生み出せたり、
・新商品のアイデアが生まれたり、
・前向きな気持ちで仕事に取り組めたり、
・はたまた人件費が下がって残業時間も減る
などの効果もあり、
「常に考える」と社是にて言われていることが、
現実化されている。
そんなお話でした。
■いいことを掲げたり、口で言う事は簡単。
でも、いくら
「挑戦だよ、挑戦!」
「イノベーションを起こそう」
「協力と創造が大事だよ」
と声高にいっても、
やる人に何にもメリットがなければ、
実行されるために十分ではないのだと思います。
立派な行動指針や社是などは、
評価や制度など”仕組み”とセットになって、
より力を発揮する、
そんな自転車の両輪のごときものだと思うのです。
*
ちなみに、会社だと単位が大きくなりすぎますが、
この話は、私たち個人個人に置き換えても、
同じことが言えると思います。
意志や想いだけで、
愚直に続けることは、なかなか難しい。
だから、
「ダイエットに成功したら旅行に行く」とか
「1週間勉強出来たら、ハーゲンダッツ」とか、
思いを形にする、ちょっとした仕組みなども考えると、
効果的なのだと思います。
人を動かすのであれば、
良い意味で、
【ズルくて、巧い仕組み】
を作ることが大事なのだろう、
そのように思った次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も、皆様にとって素晴らしい1日になりますように。