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3574号 2023年12月7日

自分の感受性くらい

(本日のお話 1453字/読了時間2分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日はストレングス・ファインダー研修の実施。
今月は10回以上、こちらの研修をさせて頂く機会があります。
ありがたい限り。強みの魅力を届けていきたいと思います。



さて、本日のお話です。

今日は強み論文を一休みして
(読む時間がありませんでした汗)
最近思ったことと、ぜひ皆様にご紹介したい「詩」について
共有させていただきたいと思います。

それでは、早速まいりましょう!

タイトルは


【自分の感受性くらい】


それでは、どうぞ。


■忙しいとは「心を亡くす」と書く、なんて言いますね。

「心を亡くす」ほどではないですが、仕事が立て込んでくると、「心がぱさつく(ちょっとしたことで心が揺れる)」が起こります。

私の話で恐縮ですが、仕事柄、研修やコーチングを行う「感情労働」なるものに従事しています。感情をフル稼働させて人と対峙し、1日を過ごします。
いくら研修があろうとも、そこで出会う方にとっては、その内容については一回きりの学びの場ですから、責任を持って、プラスのインパクトを残そうと務めようとします。それはプロとしてそうありたいし、そうあるべきだと思うからです。(できているかはさておき…)

その結果、「ポジティブだよね」と周りからは言っていただけます。
ですが、それは人の一面。特に家族からみると、必ずしもそうではないようす。
自己成長を求め、日々頑張っているけれども、ポジティブさよりも、自分への不甲斐なさ、まだまだであるという感情に覆われて、頭を抱えて、葛藤する「闇の時間(?)」のほうをよく目にしているようです。特に、忙しくなると、心がぱさつき、闇が色濃くなります。
家族は、いい迷惑。


■・・・と書きましたが、何が言いたいかというと
「一人の人間の内側には、さまざまな感情がある」そして、
「忙しくなると心が揺れて、闇が濃くなる」というのは、
人によって差はありこそすれ、幾分かあるのでは、と思うわけです。

忙しくて、加えて上手く行かないこと、思い通りにならないことが続くと、苛立ちます。言い訳の対象を見つけ、その苛立ちを周辺に撒き散します。

もう、醜い所業でしかありませんが、悲しきかな、時にそうなってしまう自分もいて、その際には「ああ、やってしまった」と思うとともに、ふと思い出す詩があるのです。

それが、茨木のりこさんの『自分の感受性くらい』という詩。

以下、引用させていただきます。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「自分の感受性くらい」

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかけるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子「自分の感受性くらい」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)


■読むたび、
心に冷水を浴びせられたような気持ちになります。

言い訳できることは色々あるものです。

自分の能力、自分の性格。
生まれや、親の影響。
友人や職場の環境。。。

状況を鑑みて、仕方ないよね、と思える場合もあるでしょう。
でも、それを「仕方ない」で認めた瞬間、他責にする理由が、じゃんじゃか湧いてきます。

「何であろうと、あなたの人生の責任はあなたにある」
愛を持って、背中を愛を持って叩かれる、そんな気持ちにさせられる詩です。

忙しくて、心がぱさつくのも、自分のせい。
周りがどんなであれ、そこに影響を受ける受けないも、自分のせい。

環境に身を任せて、そこに影響を受けるままにすることを「わずかに光る尊厳の放棄」と呼ぶのでしょう。

短期的にも、中長期的にも、誰かのせいにすることは簡単です。
どんな状況でも、自分の中で受け止めて、自浄する。
そして環境から影響を受けるのに、ただ身を任せるだけにならない自分を、形作っていきたいものだ、そんなことを思わされました。

まだまだできていないですけど、
こうした心を滋養していきたいものですね。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

私たちの人生は、私たちが費やした努力だけの価値がある

(モーリアック)
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