今週の一冊『本を出したい』
(本日のお話 2480字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日の日曜日は、朝から10kmのランニング。
気を抜いてマイワールドに没頭して走っていたら
お知り合いの方にお会いして、驚きでした。
(Sさん、先日は失礼しました!)
その後、家族で電車でお出かけと、ピアノのレッスン。
来年の発表会は「ラ・カンパネラ」に挑戦することにしました。
新たな目標ができて、楽しみです。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は最近読んだ本の中から一冊紹介させていただく「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は
===================
<今週の一冊>
『本を出したい』
佐藤友美 (著)/CCCメディアハウス
===================
です。
それでは早速まいりましょう!
■今から十数年前。20代前半の頃。「自分の夢を書く」ことをやりました。
荒唐無稽なものも多かったのですが、こから15年以上も経つと、8割くらい叶っていて、不思議なものだなあ、と感じます。
自己啓発チックで怪しく聞こえるかもしれません。しかしながら、言葉にした夢とか目標のようなものは、無意識で自分の選択を決めたり、努力の方向性を示したりして、何かの引力を発生させるものだ…そんなことをじんわり思ってしまいます。
■「本を出したい」という夢
そして、そんな中で「まだ叶っていない夢」があります。しかし、ぜひともそれは実現したい、20代の頃に掲げた未完了の夢。それが「本を出す」ということでした
月日が経てば自分も周りも変わるもので、20代の頃に掲げた非現実的であった「本を出したいという”夢”」は、今では実現可能と思える「本を出すという”目標”」へと変わっています。
気づけば自分の周りで本を出している人が、それなりに多く存在するようになったこと(皆出しているんじゃないか?と錯覚するくらいにいる。たぶん、目立ってみえるだけなのでしょうが)、
そして文字を書くという行為について、この10年くらい毎日メルマガを書くことで、(内容はさておき)書くことが身近に感じるようになったこと。それらが「本を出す」ことを身近に感じさせてくれているのかもしれません。
…なんていいつつ、じゃあ実際どうやって出版をすればいいのか?は調べても全然わかりませんでした。
ゆえに、出版スクールの体験会みたいなところに行ってみたりする今日このごろ。
そうして、「本を出したい本を出したい」とつぶやいている中、同じく出版を考えている仕事仲間から、ある本を紹介いただきました。
■『本を出したい』という本
それが『本を出したい』という本。
この本は、「著者」としての単著が多数あり、「書籍ライター」として経営者や専門家のビジネス書や実用書の出版に携わりヒットさせてきた人気ライタ、佐藤友美さんの著書です。
本の業界のことも、そこに関わる人のことも、その人達の気にしていることも、その身で実体験しつくしている著者が、「本を出すとはどういうことなのか?」について、入口から出口まで一般の人でもわかるように丁寧に教えてくれる本がこちらの一冊です。
本のターゲットとしては「本を出したいと考えるビジネスパーソン」「出版社に企画を持ち込みたいライター」「編集者」「本づくりのリアルを知りたい人」と書かれているように、コアな方向けに書かれている本です。
その分、内容がめちゃくちゃ濃くて、凄まじく勉強になりました。(Amazonの評価が高いのも首がもげるほどうなづけます・・・!)
■本書で知ることができること
さて、本を出すことの入口から出口まで知ることができる、とお伝えしましたが、具体的に何を知ることができるのでしょうか?
以下引用です。
~~~~~~~~~~~~~~~~
本書で知ることができるのは、「本を出せる人と出せない人の違いとは?」「チャンスを掴むには?」「本になる企画とは?」「印税とは?」「本をつくるときに求められることは?」「本を出せば人生は変わる?」といった、意外と知られていない出版の実情。
そして何より、この時代に「本を出すこと」にどんな可能性があるのかについて、1冊を通して掘り下げていく。
(Amazon本の紹介より)
~~~~~~~~~~~~~~~~
とのこと。
実際に、この本の中には、「出版したい」と思ったときにどのようなルートがあるのか?そして具体的に企画を立てる時、何を・誰に対して・どのように行えばよいのか?なども書かれています。
たとえば、ある出版社は、SNSのフォロー数が数万人以上くらいないと企画が通りづらいとか、あるいは出版時に10人くらいのインフルエンサーに紹介をしてもらえるような話があると望ましい、などリアルな話もあり、「へえー」と読みながら首を上下しつつ、新鮮な情報に刺激をもらいながらページをめくって、気づいたら読み終えていました。
■読んでみた感想
色々と印象に残ったことはあるのですが、ちょっとマニアックなので、そこはぜひご興味があられる方は手に取られることをおすすめいたします。
その中でも、特にハッとさせられたのは、「本は書き手ではなく、読者のためにある」という一文でした。めちゃくちゃ当たり前。でも見落としていたような気がして、深く染み込みました。
今、私自分もある企画を考えています。しかし「その本が出たとして、”読んだ人は具体的に何を得ることができて、どんな結果が変わるのか」という読者のメリットは、まだまだ考えきれていないと思いました。
「皆が知らないから伝えたい」みたいな曖昧なものでは、全く足りないのだな、と感じさせられたのでした。
本の力は侮れず「良書には人生を変える力がある」と思います。その本が小説なのか、実用書なのか、ビジネス書なのかで違うでしょうし、「変える」といっても物事の捉え方ような内面の変化や知識の伝達なのか、具体的な行動ベースの変化なのか影響の種類も、作品によって様々です。
ただ、ビジネス書や実用書でいえば、「実行できる」&「再現性がある」という手触り感があるところまで具体化せねば、読者に真に届くことはない、と感じます。
改めて本書を読みながら、そうした部分まで細かく考えて、とはいいつつできる限り速く具体化していきたい、そのように思った次第。
出版を考える上で、何をすればいいのかが見えてきました。
そういう意味、言っていることをきちんと叶えているという点で、なんとも素晴らしい本だったなあ、と思わされた一冊でございました。著者と出版に関わられた方に感謝です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!