武士道精神から学ぶ、インサイド・アウトの生き方
(本日のお話/1929文字 読了時間2分半)
■こんばんは。紀藤です。
土曜日は朝から英語塾。
並びに、昼からは東京体育館にて、
テニスの壁打ちをひたすらしておりました。
その後、カフェにて、
”武士道”関連の本を読み、
まとめておりました。
昨日、『武士道』(著:新渡戸稲造)を読み終わったので、
今日は、『葉隠』を読み進めております。
さて、これらの本を読むにつれ、
”日本人の精神”、いわゆる
「謙虚であること」、
「感情をオープンにしない」、
「人前で泣かない、辛いと言わない」、
などのメンタリティ・美学が、
どこからやってきたのか、
そのルーツを知るようになりました。
今まで考えたこともなかったのですが、
その根源は「武士道精神」にあったのだなと、
ここ数週間で強く思うようになっています。
改めてですが、
『武士道』(著:新渡戸稲造)
本当に、オススメ。
日本に生きる日本人だからこそ、
ぜひぜひ読んでいただきたいです。
*
さて、というわけで、
しつこいようですが、今日も
『武士道』(著:新渡戸稲造)から引用したお話を、
一つご共有させていただきたいと思います。
テーマは、
「武士道精神から学ぶ、インサイド・アウトの生き方」。
それでは、どうぞ。
■『武士道』を読み終えた感想として、
私自身、強く思うことがあります。
それは、
「武士道精神は、日本人に根付いている」
ということ。
例えば、
「つまらないものですが」といったり、
「うちの愚息が」といったり、身内を諂う『礼』の姿勢。
「女性は家を守るもの」とされてきた、
日本で、普通である、伝統的であるとされてきた考え。
(女性活躍推進の考えに反しますが)
または、自分の心の内を、
無闇に見せることを良しとしないとする精神。
涙を見せることを「恥」とする精神。
など。
普通に、当たり前と考えている
(または考えられてきたこと)だからこそ、
疑問にも思いませんでした。
でも、どうやらそれは、先述の『武士道』で言われている、
・『礼』の精神
・『名誉』の精神
・『仁』の精神
がルーツにあるようだったのです。
■では、そんな武士道の精神は、
どのようにして今の私たちに受け継がれてきたのか。
これについて、新渡戸稲造氏は、
このように著書にて考えを、伝えています。
(以下、引用です)
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<武士道精神は、どのように大衆へと伝わっていったのか?>
武士道の徳目は、私たち日本人一般の水準より、はるかに高いものである。
だが、これまで私が見てきたものは、
山並みのようにそびえ立っている武士道の徳目の中の、
ひときわ秀でたほんのいくつかにすぎなかった。
太陽が昇るとき、最初にもっとも高い山々の頂を紅に染め、
やがて徐々にその光を中腹から下の谷間に投じていくように、
初め武士階級を照らしたこの武士道の道徳体系は、
時が経つにつれて、大衆の間にも多くの信奉者を引きつけていったのである。
民主主義は天性の貴公子をその指導者として育み、
貴族主義は民衆の中によき貴公子の精神を吹き込む。
「仲間に一人でも賢い者がいれば、みんな賢くなる。伝染力というものはそれほど速い」
エマソンがいったように、
美徳は悪徳に劣らず伝染する力を持っている。
どのような社会的身分や特権も、道徳の感化力を拒むことはできない。”
引用:『武士道』(著:新渡戸稲造)
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■そして、この話を読み、
改めて思ったのです。
それは、世の中には、
『人は感化される』
という原則がある、ということでした。
自分の周りの環境が厳しく、
なかなか変えられない状況だと、
「自分だけが頑張っても仕方ない」
と現状を諦めてしまうこと、
ままあるように思います。
確かに、周りが緩みきっていて、
規律も低く、なあなあな文化だったとすると、
その中で自分だけが、
自制心を働かせ、規律正しく行動することは、
非常に難しいことなのだと思います。
しかしながら、当時の武士道精神が、
大衆へと伝わっていったように、
『美徳は波紋のように拡がり、人を感化させる』
という原則があるのも、
また一つの事実。
■どちらの選択肢を選ぶのも自分次第。
「7つの習慣」でも、
”インサイド・アウト”(=内から外へ)Iという原則で、
「まず自分が動くことで、周りに影響を与えることができる」
という考え方を伝えています。
そして、これは
古今東西、あらゆる場所、あらゆる時代に働く原則であると、
お伝えしています。
過去の日本の歴史において、
「武士道の精神」が波紋の如く、
広がっていったことと同じように、
願わくば、今の時代を生きる私達も、
そんな良い影響を与える「士」となることができたら、
素晴らしいものです。
そのようなことを、
今のようなグローバルとか、不安定とか言われる世の中だからこそ、
大切にするべきなのだろうなと、考えた次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。