「ひょん理論」に身を委ねる。
(本日のお話 1888字/読了時間5分)
■こんにちは。紀藤です。
引き続き、沖縄に来ております。
さて、今日も最近のプロジェクトである「出版ゼミ」からの学びをお伝えしたいと思います。
タイトルは、
【「ひょん理論」に身を委ねる。】
それでは、どうぞ。
■「編集者は、売れないものは1ミリも興味がありません」。
出版ゼミの中で話をされた中で、印象に残った言葉です。
商業出版の編集者は売れる本を作る、ヒット作を生み出すことが一つのミッション。多くの人に手に取られなければ、どれだけいい作品も読んでもらうことができません。著者と世の中を繋ぐ役割。それが編集者の役割だそう。
編集者の方が「ベストセラーをどれほど出したか」を話をされることも、「売れるということがいかに重要か」を示すバロメーターのようで、
自分が足を踏み入れた「出版ゼミ」という世界では、売れることを目指すことが大前提となっています。
さて、そんなを「出版ゼミ」という未知の世界の中で、色んな偶然を感じている今日この頃。今日はその中で感じた、「偶然(ひょんなこと)」について思うことを書いてみたいと思います。
■「ひょん理論」のお話
立教大学の中原淳教授が、以下の記事で「ひょん理論」というものを紹介されていました。
【前編】中原淳教授と語るこれからのキャリア発達モデル~9つのテーゼ~
「ひょん理論」とは、一言でいえば「偶然(ひょんなこと)がキャリアを決定する」という話です。
そもそもの元ネタはクランボルツ博士の『計画された偶然性理論(Planed Happend Stance theory)』と呼ばれるものです。
この理論では、偶然を味方につけるには、「好奇心・持続性・楽観性・柔軟性・冒険心」の5つが重要であるといいます。
新しい世界に飛び込んで、柔軟に、どんどん挑戦していけば運は開けるぜ!という話かと(だいぶ乱暴にいってますが)。
新しい世界に飛び込めば、当然ながら違和感を覚えることもあるでしょう。しかし、そこには「ひょんなこと」が大量に眠っています。
その偶然(ひょん)に身を委ねることは、まだ見ぬ世界を見せてくれるチャンスとも言えそうです。
■「ひょんな提案」に乗ってみる選択
さて、私の話に戻して恐縮ですが、そもそも出版ゼミの扉を叩いたのは、「強みについての本」を出したかったからです。
強みに関する、まだ日本で知られていない論文などの知見を整理して伝える。そうすれば、科学的知見がストレングス・ファインダーなどを扱うコーチの人の武器にもなるし、組織として強みの活用を後押しする役に立つかもしれない。そう思っていました。
しかし、今回出版ゼミで個別のコンサルティングを受ける中で、冒頭から出鼻をくじかれたわけです。
「強みですか・・。話を聞いていると、『強み』よりも、『やると決めたことをやり抜く力』もよさそうですけどね」
と。
どうやら、メルマガ3700号継続しているという話が、ゼミの方にも印象に残ったようで、そのような提案をしていただきました。そういえば、紹介してくれた友人も、「自分が書きたいものと全然違うものを提案されたりするんですよ」と言ってたな、、、とふと思い出します。
同時に、そのゼミの塾長も「その人が書きたいと思っていることと、世の中で求められていることは違うことがある」という話も何度となくします。
その道に長らくいて、結果も出している巨匠が、客観的な視点として「あなたが持っているもので魅力的なものと、世の中をつなぐものは「やり抜く力」かもしれませんよ」という提案をしてくれている。
まさに「ひょんな提案」です。
この”ひょん”に乗ってみるかどうか。
しかし、こうした提案も「偶然の出会い」に柔軟でいるのであれば、自分の計画を手放してみることもありなのではないか・・・。
そんなことがよぎったのでした。
■「ひょん」に身を委ねる。
歳を重ねてくると、自分の人生の方向を、ある程度予測できるような気がしてきます。このままいけば、こうなるだろうな、、、というのも、自分の専門性が固まってくることに比例するようです。
しかしそれは同時に、20代の頃にあったような、何が起こるかわからないという面白さを失っていることも意味するかもしれません。
未知の世界で、自分がやったことがない世界に飛び込むこと、そしてその世界に一旦浸ってみること、そのことで見えることもあるのかもしれないと思います。
ということで、「強みの理論と実践」は掘り下げつつも、まずは自分では想像していなかった方向(=「やり抜く力」を自分形に言葉にしてみる)に身を委ねてやれるだけやってみようかな、と思い始めている、の巻でございました。
「偶然(ひょん)に身を委ねる」。
大事な教訓のようにも思う次第。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
「偶然とは神が匿名を希望しただけである」
アルバート・アインシュタイン
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