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3798号 2024年7月18日

「妻がいつもより頼もしくなった現象」を考えてみた話

(本日のお話 1956字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日、久しぶりの39度の発熱で、ひたすら寝続ける1日でした(たぶん2年前のコロナに罹ったとき以来です)。

公私ともに、私の健康の影響で予定を変更頂いた皆さまに、ご迷惑をおかけしてしまったな、と反省をしている次第。健康管理も仕事のうち、と独立後は特に思うこの頃です。

さて、そんな病床にふける中で、家庭の中である変化が起こりました。それが、「妻がいつもより頼もしくなった現象」でございます。

今日はそのお話について、気づいたことを皆さまに共有させていただければと思います。よろしければご覧くださいませ。それでは、どうぞ。



■隣に頑張る人がいると、しんどくなる

「隣にバリバリ頑張る人がいると、ちょっとしんどいよね」

いつだったか、私と妻、そして友人を含めて話をしていたときに、友人から妻に対して、そんな言葉が投げかけられたときがありました。

どうやら、私(紀藤)が日々メルマガを毎日書いたり、マラソン走ったり、追い込むのが好きなようで、そんな人が身近にいると、暑苦しいし自分が頑張っていないような気もしてしまって、ちょっとしんどいんじゃない??
そんな文脈で投げかけられた言葉のようでした。

それに対して、妻も「そうそう、そうだよねー」と苦笑いしつつ返していました。たぶん、当たらずしも遠からずという感じのようです。

たしかに、私(紀藤)と妻で見た場合、体力的にも行動量的にも、「頑張るキャパシティ」は私のほうが通常状態では大きそう。もちろんこれが、いい/悪いではありませんし、頑張る絶対主義のような価値観を押し付けるつもりもありません。頑張るなんて、曖昧で、相対的で、気質や性格の影響もあるよくわからないものです。

ただ、その中で興味深く思ったのが、頑張るとか張れないというのは、個人の問題でなく、大いに環境の影響を受ける、ということでした。

もう少し具体的に言えば「近くに頑張っている人がいると頑張らなきゃ」と思うとか「近くに頑張っている人がいるから逆にプレッシャーを感じて頑張れない」とか、「パートナーが弱っているから、頑張らねば」と思うような作用を受ける、ということです。



■人が弱ると、頑張れる

さて妻はどちらかというと「バリバリ頑張られると、ちょっとしんどい」と思うタイプのようでした。

つまり、「俺頑張ってるんだから、一緒にがんばろう!」というより、「もうムリぽ。助けてくだせえ」というオーラを出したほうが、本人は俄然頑張れるようだ、ということです。

今回私が病床にふける中で、お願いしていた仕事や、家事などを、(いつも以上に)精力的にやってくれました。そして、布団から見ている自分の目からは、水を得た魚のようにイキイキしているようにも見えました。

「なんか、いつもより楽しそうじゃない?」と聞くと、
「人が弱っていると、自分が頑張んなきゃな、と思うんだよね」とのこと。

なるほど・・・、人の相互作用とはなんとも奥深いんだな、と改めて確信めいて感じたのでした。そして、そんな妻を横目に、大いに療養にふけらせてもらったのでした。

この影響は、人により違うのでしょう。

「人が頑張っているから頑張ろう!と刺激を受ける人」もいるのだと思います。一方、妻のように「人が弱っているから頑張ろう!と助けようと思う人」もいるのでしょう。

この違い、何がスイッチになるのかは人それぞれです。ただ、どんなスイッチを持つ人がチームの中にいるのかを理解することは、お互い補い合い、前進する上でも意外と重要なことなのでは、とも思うのでした。

一人で頑張るのではなく、補い合う
もう1つ思ったこと、それは「もしかすると自分一人が頑張る」というのはときにネガティブな影響を与えることがあるのでは、とも思ったのでした。

よく、「働きアリの法則」みたいな話で、働きアリが100匹いるときに、20匹がめっちゃ頑張って、60匹はそこそこやって、20匹はサボる(働かない)みたいな話がありますが、あれに似ています。

誰かがものすごく働くと、それによって誰かの活躍の場を抑制することもあるのではないか、ということです。今回は、私自身が出力を抑えることで、妻の仕事でも出力がぐっと上がるのを見て、そのように感じたのでした(一緒に働いているため)

どちらか一方だけが頑張るのではなく、どちらかが弱ったらどちらかが補うことができる、そんな信念を持っていられたら、精神的にもゆとりを持ち、それぞれが助け合いつつ、貢献感も覚えることができるのかもしれません。

自分じゃないとダメ、そう思っているとしたら、そこには伸びしろがあるのかもしれないな、そんなことを布団にくるまりながら思った次第です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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