「場に立つ経験」が人を育てる ~Barでのピアノ演奏から学んだこと~
(本日のお話 1993字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日「1日バー店長」を神楽坂でやっているとのことで、「おむすびJazz/Bar」というところお邪魔しました。
曜日ごとに違うイベントをやっているお店とのことで、元々ミュージシャンであったオーナーが、音楽とお酒を楽しめるように、とのことでトランペットやグランドピアノが置いてある小洒落たお店です。大学院の仲間の声掛けでおそらく30名以上もの方が集まっており、とても賑わっておりました。
その中で、お酒を飲んだ勢いもあり、結構な人数の前でピアノを弾いてみたのですが、その体験が非常に刺激的で、楽しく、また振り返って学びににもなったなあ、と感じたのでした。
今日はそのお話について、振り返り学んだことを書いてみたいと思います。
■バーでの演奏という初体験
さて、ピアノの話ですが、私は現在、1ヶ月に1度ピアノを習っています。
音感も、楽譜を読む力も、即興もできませんが、「コツコツやる」ことは比較的得意であるため、発表会に向けて1年で1曲なんとか完成させる感じです。
レベルは中級程度で、ピアノに触れていない人からするとスゴイ!と言ってもらえますが、ピアノをやったことがある人からすれば、頑張ってるよね!という感じだと思います。
基本は1人で粛々と家で弾くくらいです。よって「人前で弾く」ということは、ほぼほぼ皆無。ストリートピアノで弾いてみたい、と思っても、人がいないところだったら弾けますが、見ているところだと緊張するので弾けません。
そんな中で、お酒の力も借りて「ピアノ弾いてみたい」と手を挙げて、今回30人ほどの前でピアノを弾いてみましたが、大変刺激的な体験でした。ふと思えば、知り合いを含めたここまで大人数の前で弾くのは、初めての経験だったと気付いたのでした。
■「人前で弾く」という緊張感
お酒を飲んでいて、かつ店内は騒がしい。まあ、誰も聞いちゃいないなと思いつつ、「人前で弾く」のは、めちゃくちゃ緊張します。
初めて弾くグランドピアノの前に座る雰囲気。弾き始めたそのピアノの独自のタッチの重たさ、照明の暗さ、聞いてくれる人がいるというありがたさと緊張感。視線が集まってくることに対するドキドキ感など、いつも全く違う感覚です。
楽譜もiPadに入っているので見ながらも進めますが、譜めくりが難しかったり、今どこを弾いているかを見失ったり、指が浮ついてミスが増えるなど、曲としては、正直がちゃがちゃでした(うるさかったのでなんとか曲っぽくはなっていた気がしますが)
すべてお酒のせいではなく、一言でいえば「人前で弾くという場に慣れていない」ことが原因だと思ったのでした。
■「場に立って、恥をかくことを学ぶ」
話が少し脱線しますが、ある外資系の人事のトップの方が、「英語を仕事で使えるようになるには?」という話について、聞かせてくれたことがあります。
曰く、「TOEICが950点あっても、英語を話せない日本人は多い。それはなぜか?」というお話です。私もTOEICはぼちぼちありますが、実際には使えない人の一人です。じゃあ、どうすれば英語が話せるのか? 一言でいえば、
“「場に立って、恥をかくことを学ぶ」”
ことだ、といっていました。紙面上の英語と、生の英語のやりとりは、別物。ゆえに、いくつもの場を経験する必要がある、ということで、大変納得感があったのでした。
そして、振り返って思えば、今回のピアノの演奏も同じようなものです。
大人数の前で「場に立つ」ことに慣れること。そうすることで、1人で弾くとは違う状況に対応することができるようにも思いました。
たとえば、その場に合わせた曲の選択も大事だとも思いましたし、そのためにはレパートリーも増やすことで楽しめる様になるのかもな、と思ったのでした。
また、上手く弾けない=「恥をかくことを学ぶ」ことで、まあ間違えてもしかたないよねと開き直ることができれば、気持ちにもゆとりができて、緊張することもなく、もっと楽しめるのかもしれません。
そうしたことを繰り返して、より人前でも上手に弾けて、音楽を楽しめるようになるのかもしれない、そんなことを思ったのでした。
■まとめ「聞いてくれるのはありがたい」
と、真面目に振り返ってみましたが、大人数の前で弾いて拍手をしてもらえるのは、実に気持ちよかったです(笑)。
やっぱり「音楽の演奏」というのは、一人でやるのもよいですが、誰か聞いてくれる人がいることで、より楽しさが増すのだな、と体感をしました。
聞いてくれた皆様に改めて感謝です。発表会ではお金を払って出場して、聴いてもらうので、無料で発表会をするようなありがたい時間でした。
これからも、ことあるごとにストリートピアノなどで、ちょろっと弾いてみるみたいなことができるようになりたいものだ、そんなこと思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!