「ふくしまジャーニーラン(128km)」で学んだ2つのこと ーチームと薬の力ー
(本日のお話 3072文字/読了時間4分)
■こんにちは、紀藤です。
この9月の三連休に『うつくしま、ふくしまジャーニーラン』に参加してきました。
スタートは、9月15日の18:00。
制限時間は、9月16日の18:00。制限時間は24時間です。
正直、出るつもりはなかったこのイベント。
その胸中は、前回の記事で吐露いたしました。
そして、今回参加をしてみてどうだったのか?
今日はその答え合わせとしての、振り返りを書いてみたいと思います。
よろしければ、お付き合いください。
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<目次>
「ジャーニーラン」とは
ふくしまジャーニーラン(128km短い部門)
ランニングは「チームプレイ」
痛みは「薬」でごまかす
今回得た2つの教訓
まとめ
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■「ジャーニーラン」とは
ジャーニーランとは、150~500kmくらい走るランニングイベントです。
厳密には「マラソン」ではなく、様々な地域の名所を、”歩きながら巡る”ということで、”ジャーニーラン”と呼びます。
マラソンは車用の道路を封鎖したりします。しかし、ジャーニーランはそういうことはありません。あくまでも我々は「歩行者」。歩行者が走っているだけというイベントです。(そういうように自治体に申請しているそうな)
ちなみに、この種のイベントは、おじさま・おばさまが多いです(50代中心)。理由は、敏捷性や瞬発力、筋力などの運動能力は必要とされないこと、一方持久力や忍耐力が大事で、一人でも楽しめるからかもしれません。
若い人はあまりいないのは、もっと他に楽しい事があるからだろう、と思います(笑)。参加するだけでもれなく「変人」の称号をもらえます。
■ふくしまジャーニーラン(128km短い部門)
今回参加する、「うつくしま、ふくしまジャーニーラン」は、福島の美しい景色をめぐりながら走る(そして歩く、たまに寝る)というイベントです。
長いコースが250km。短いコースが128kmです。
コースマップは福島をぐるりと巡る感じで、私が参加したものは、郡山市から猪苗代湖(いなわしろこ)を回って、会津若松を経由して郡山市に戻ってくるコースです。
まあ、短い部門なので、250kmに比べれば、格段に楽です。
ウルトラマラソン100kmよりも、一般的に走るスピードは遅めですが、ずに走るので「眠気との戦い」があるからです。
私は昨年、みちのく津軽ジャーニーラン263km(長い部門)に出ました。2日目の夜など、恐ろしいほどのしんどさでした。幻覚が見えるわ、股ズレで股間が激痛だわ、大変でした。。。
■ランニングは「チームプレイ」
さて、今回のランニングは18:00スタートなので、ほぼ夜です。
そこから、郡山市外を離れて、峠に向かいます。
すると、「暗すぎて何も見えない」のです。
熊出没の注意もされている(なので熊鈴をもっていく)場所で、該当もない箇所を雨の中ヘッドライトを頼りに走るので、素直に「こわい」のです。
私はビビリで、車も熊もおばけも怖い人なので、暗い森の中からなにか出てきそうで、それだけでランニング以外に気持ちがすり減らされそうです。
そういう意味でも、今回は一緒に参加したジャーニーラン仲間のヒロポンと共に、今回の旅路を共にすることにしたのでした。
ランニングは、個人の運動ではあります。しかし、「相手がいるラク」なのです。自分が疲れていて相手が元気なときは、相手の背中に追いつこうと頑張る、逆もまた然り。
つい歩きたくなる、休みたくなる時に、1人よりも2人のほうがお互いに励まし合うことができて、結果的に早く進むことができます。まさに、ランニングはチームプレイなのです。
■痛みは「薬」でごまかす
さて、ランニングをしていると、筋肉に痛みが出てきます。
痛みがなければ、気持ちよく快走できるのですが、痛みがあると、毎回ズキリズキリと痛むので、気持ちよく走れません。
そんなときに登場するのが「ロキソニン」です。
通常は1錠で6時間ほどあける必要があります。しかし、ランニングなど強度が高いことをすると、効き目が短くなります。私の場合、60km地点くらいから投入し、「痛くなってきたらロキソニン」を合言葉にのみ続けました。
そしてその痛みが消えているうちに、ガンガン走って距離を稼ぐのです。
そんな真面目なランニングとしてはアウトな作戦でいきました。
また眠くなって蛇行したときは、応援に来てくれていた仲間が、カフェイン錠を3錠渡してくれました。「飲むと一気に眠気が消えるよ」、と言われるままに飲み、その後は元気になり、まっすぐ走れるようになりました。
ロキソニンを合計4錠のみ、胃が荒れて、しばらく吐きそうになりながら過ごしておりましたが、背に腹は変えられません。
■今回得た2つの教訓
さて、眠いとか痛いを、薬でごまかしながら走り続け、翌日の15時。
結果21時間25分でゴールしました。順位は15位/53名中でした。
人の感覚は、自分の中の相対評価なので、263kmに比べれば半分以下。
なので、比較的早めに終わったな、という感じです。
でも、やっぱり大変ではありました。
そんな中で、今回学んだ教訓は、大きく2つです。
1つ目は「チームプレイ」です。
一緒に走る人がいると、それだけで心強く、また励まされます。これは改めての確認でした。お互いを労るだけ、という優しいものとも少し違います。
最後は個人。別にいつ一人で走ってもいいけど、お互いのために協力し合う、というものに近い印象です。
別に片方がそれぞれ走っても攻めるものではない、でも、一緒にいると痛み分けができ、喜びもそれなりに大きくなります。
2つ目は「薬の力」です。
ランニングと全く関係ないようですが超大事です。今回の最も大きな教訓でした。実は今回、6~8月と月間50km程度しか走れていませんでした。仕事が忙しく、完全な練習不足でした。
それでもなんとか最後まで足を動かせたのは、「薬」の力でした。
特に「カフェイン錠ってこんなにすげえんだ」とびっくりしました。
「人間って、動物なんだなあ・・・」としみじみ思います。そして医学とは、なんと偉大なことでしょう。
■まとめ
今回も、出場してみて、やっぱり正解でした。
家でゆっくり、家族でゆっくりの三連休も悪くなかったと思います。
でも、福島ジャーニーランに参加することで、いろんな思い出がより濃厚になりました。ふくしまの牧場に家族といったのもよかったですし、一緒に走った仲間との思い出、応援してくれた仲間との思い出もできました。
また仲間の一人が妻と息子を連れて、応援ドライブをしてくれたのも、ありがたかったです。いろんなものが繋がった素晴らしき連休になりました。
「やっぱり参加してよかった!」の一言です。
◯余談「128kmで眠いとかツライとか言ってるの?」
さて、最後に終わった後に、何人かのメンバーで食事をしました。
ロキソニンの飲み過ぎによる胃荒れのせいで、一切食事ができませんでしたが、皆で感想を述べ合っています。
その際に、250kmを完走したジャーニーランの女王的な方に(3日寝てないはずなのに超元気。謎すぎる)、「えっ、128kmで眠いとか言ってるんですか?」と、たいそう不思議そうに言われました(笑)
一緒に完走した(はず)の私とヒロポンは、「はい、すみません。。。ロキソニンとかカフェインとか、128kmごときで飲んで、修行が足りなかったです」、と肩身を小さくしていたのでした。
ちなみにその方は、来月に「ヨーロッパの3500kmマラソン」に参加するとのこと。「1日たった55km進めばいいから、たいしたことないですよ~」といっていました。
「普通」とはなにか・・・? 毎回考えさせられる次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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