「プロフェッショナル論」の誤解
(本日のお話/2075文字 読了時間2分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は4件のアポイント。
今後開催する営業研修の打合せなど。
ちなみに、あまり知られていませんが、
フランクリン・コヴィーは営業研修も得意としています。
米国のトレーニング・インダストリー社にて、
3年連続で金賞という評価をされた
『ヘルピング・クライアンツ・サクシード』
などは、手前味噌ながら、かなり秀逸。
私も営業で、かつ
ユーザーの一人ですが、
このトレーニングを受けてから、
以前より、売れるようになりました。
(まだまだ道半ばですが)
あまり詳しいことはしつこいので言いません。
ご興味がある方は、よろしければぜひ!
*
さて、本日のお話です。
先日、『人は、誰もが「多重人格」』(著:田坂広志)
という本をご紹介いたしました。
本日もその内容から気付きを
皆様にご共有させていただきたいと思います。
テーマは、
「プロフェッショナル論の誤解」。
それでは、どうぞ。
■「プロ」というと、何となく、
”一芸に秀でた人”
というイメージがあるようです。
巷のビジネス書でも
「トップセールスが必ずやっている3つの技法」
「デキる人のプレゼン力」
「スゴイ上司は叱り方が上手い」
みたいな「個別の技」に触れた内容をしばしば目にするのも、
もしかすると、「プロフェッショナル論の誤解」、
すなわち、
”プロはある特定の技術を磨けばいい”
という発想にあるのではないか、
そのように思います。
先述の著書、
『人は、誰もが「多重人格」』(著:田坂広志)にて
以下のような話が紹介されていました。
以下、一部引用いたします。
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「プロフェッショナル論の誤解」
一流のプロフェッショナルは、
一つ二つの技で、その高度な力を
発揮しているわけではないのです。
一流のプロフェッショナルは、
”様々な「技」の、全体バランスによって力を発揮している”のです。
例えば、優れたプレゼンテーションを行うプロフェッショナルは、
ただ「話が上手い」という「技」だけで成功しているわけではないのです。
「話が上手い」だけでなく、「聴衆の気持ちを読む」という「技」、
「言葉を超えて身振り手振りで伝える」という「技」、
「スライドで効果的に言葉を伝える」という「技」など、
様々な「技」の組み合わせと全体バランスで成功しているのです。
『人は、誰もが「多重人格」』(著:田坂広志)
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■これは、比較的、
想像し易い話ではないでしょうか。
確かにプロの生み出す結果とは、
一つの特定の「技」ではない。
その『総合力』によって、
”プロの一流のプレゼンテーション”
が生みだされています。
すなわち、プロフェッショナルは、
『「技」の組み合わせと全体バランス』
である、ということ。
■そして、この話を、
少し視野を広げて考えると、
「人としての魅力」
も、このような
『「組み合わせ」と「バランス」』
で出来ているのではないか、
そのように思ったのです。
例えば、先述の著者の田坂氏は、
”「優れた経営者や起業家」は様々な「人格」がある”
と言い、こんなエピソードを紹介していました。
彼が、あるコンサルティングファームの専務の
”かばん持ち”として一日随行したときのこと。
すると、わずかな時間を共にする中で、
その一人の専務の中に、
「辣腕の経営者」という側面や
「天性の社交家」という側面、
「卓抜な戦略家」
「深い思想家」
「幅広い趣味人」
「敬虔な信仰者」などなど、
幾つもの”人格”があり、
それらが自然に切り替わっていく姿があった、
そう語っていました。
だからこそ、「人としての深み」があり、
かつ人を惹きつける魅力があった。
■そしてこの話を聞いて、
改めて思ったのです。
プロフェッショナルが、
『技の「組み合わせ」と「バランス」』
でその力を発揮しているように、
「人」としての魅力・総合力も、
ともすると、
『人格の「組み合わせ」と「バランス」』
で生まれているのではないか、
そう感じたのです。
■私たちは、一つの顔だけ持っているのではなく、
仕事に、趣味、友人関係、家庭、
これまでの経験の中で、
色々な「人格」を育ててきたのでしょう。
プロが「組み合わせ」と「バランス」が求められるよう、
特定の役割だけに偏ることなく、
【人生においても、
それぞれの役割において、
多様な自分の「人格」を磨いていくこと】
そんな心がけが
人としての深みや面白みを高めていくのではないだろうか、
そのように思った次第です。
抽象的な話ですが、
「役割」の大切さをひしと感じた次第。
「人は誰もが多重人格」です。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。