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956号 2016年9月26日

「2030年 世界はこう変わる」より学んだ、自分の未来の考え方

(今日のお話 2347字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。

日曜日は、午前中にテニススクールへ。

そして午後からは、
現在通っている勉強会の課題である書籍、

『2030年 世界はこう変わる』(編:米国国家情報会議)
『自滅するアメリカ帝国 日本よ、独立せよ』(著:伊藤貫)
『中国4.0 暴発する中華帝国』(著:エドワード・ルトワック)

などを貪り読み、まとめておりました。


正直、
ものすごく面白く、
ハマっております。

特に、

『2030年 世界はこう変わる』


については,

ビジネスに関わる方全員に、
”絶対に読むべき本”として、
イチオシさせていただきたいほど。
(既に読まれている方も多いかもしれませんが)


今日は、この本に書かれていることについて
少しご紹介させて頂くとともに、

「自分の未来は自分で考えねばならない」

というテーマで、思うところを
皆様に共有させていただきたいと思います。

■さて、オススメさせていただいた、


『2030年 世界はこう変わる』


の副題は、

”アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」”

とあります。

ちなみに編集しているのは、
「米国国家情報会議」という
何とも迫力ありげな組織です。


実はこの
「米国国家情報会議」なる組織は、

アメリカの国家戦略を策定する者(すなわち大統領)が
中・長期予測をするために作られた機関で、
元々は、かの有名なCIAの内部部門だったそう、


そしてこの本に書かれている”報告”は、
かつてアメリカの大統領、閣僚、議会有力者にしか
公開されなかったもの。

それが一般に公開されるようになり、
このように見られるようになったそうです。


今でも、アメリカの新大統領が当選した後、
就任式の前にこのレポートを渡され
(恐らくもっとディープなもの)

世界醸成の変化に合わせて、
アメリカがどのような国家戦略を取るべきかを
練ることになっている、


そんな説明がされている本、
それが、


『2030年 世界はこう変わる』


という本なのです。



■ここで書かれていることは、

「世界がこれからどうなるのか」

ということに関心をお持ちの方であれば、
聞いたことがある話かもしれません。


例えば、

・これからはインドと中国の時代

・日本は世界の中でも最も不安な国(少子高齢化問題)

・先進国が、アジアの国々に抜かれていく

・一極化(アメリカ覇権)から、多極化(覇権国家ゼロ)へ

・水資源が原因で紛争が勃発?

などなど。


これらの話が、

”4つのメガトレンド(世界に大きな影響を与える潮流)”

そして、

”6つのゲーム・チャンジャー(世界の流れを変えうる要素)”

というように、
わかりやすくまとめられています。


すなわち、

・これから私達の生きる未来がどうなるのか、
・日本がどうなるのか
・世界の中心はどこに移っていくのか
・どんな産業がこれから必須になるのか

などが想像できる、ということ。
(これだけでも、かなり興味深いです)



■そして、この本の最終章では、
これらの様々な変化、
そして起こりうる可能性を組み合わせて考えた
”起こりうる未来”として、


『1つではなく、複数の違った未来』


のシナリオを描き、
提示しているのです。



例えば、

最も楽観的な未来である「米中協調型」は、

アメリカと中国が手を取り合い、
第3国のトラブルを解決。
それをきっかけに、その他の国へも、
積極的な協力的介入をし、
世界のGDP予想は133兆ドルへ。

紛争解決、世界的な経済の伸長。
素晴らしい未来。


逆に、最も悲観的な、
悲惨な未来は「欧米没落型」。

欧州も崩壊、米国も内向きになり、
世界のトラブルに無関心になる。
第三国の紛争は放置され、経済は伸び悩む。
世界のGDP予想は、105兆ドル。

政治不安、経済不安が蔓延。


そして、その他にも、
「格差支配型」「非政府主導型」
などなど、多くの未来が描かれます。



■ここで、ふと思ったことがありました。


それは、
「国」という後戻りがきかない、
超重要な決定をする機関は、


『想定されるあらゆるパターンを考え、
 ”複数の違った未来”のシナリオを描く』


ということを、まず行う。

そして、その上で


『今取りうる最善の計画・行動をする』


という選択をしている、
ということ。


この事実が、
非常に印象的だったのです。




■もしかすると、

「いや、そんなの当たり前じゃないか」

と思うかもしれません。


確かに、その通り。

”「大事なこと」だからこそ「緻密に考え、準備する」”。

これらの行動は、
至極、真っ当だし、当然のこと。



しかし、思うのです。


このような”当たり前”の行動、すなわち、


【あらゆるパターンを想定し、
 それに対応するように綿密に考え、準備する】

ということを、


『果たして私たちは、
 私たちの人生において、同じことを
 きちんとやっているだろうか』


そう、ふと思ったのです。


例えば、

もし、この会社がなくなったとき、
自分はどうするか考えているのだろうか。

もし、健康を損ねたとき、
自分はどのように生きていくのか。

もし、自分の仕事が、
10年後必要とされなくなり、収入が激減するとき、
自分はどのような選択をするのか。




悲観的な考えではなく
実際に、起こりうる未来なのです。


にも関わらず、ともすると

「周りが大丈夫そうだから」
「自分だけは大丈夫かも」

ということで、

自分の大切な人生を、
ただただ、周りに委ねてしまっている、


そんなことが、
往々に起こっているのではないか、


そのように思ったのです。



■最終的に、
自分の人生の責任は、
自分が負うしかありません。

残酷なようですが、
自分の身は、自分で守るしかありません。


と、するならば、


【あらゆるパターンを想定し、
 それに対応するように綿密に考え、準備する】


ということは、
常に私達が忘れず、考え続けるべき、
大変重要なことではなかろうか、

そのように強く思った次第です。


と、いうことで、
ぜひ参考図書として、


『2030年 世界はこう変わる』


オススメいたします。


最後までお読み頂き、ありがとうございます。
皆様にとって素晴らしい一日になりますように。

【本日の名言】 安全なときにこそ、ますます防御を固めよ。
真に危険を免れるのはそのような人である。

プブリリウス・シルス

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