強みを活かすには「強みの中庸」を意識する
(本日のお話 1471文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、組織分析のコンサルティングにて、
合計8名の方のインタビューでした。
また10kmのランニング。
夕方からは、お世話になっているクライアントの人事の方と、
研修受講をいただいたマネジャーの方との会食でした。
(Yさん、Kさん、楽しい時間をありがとうございました!)
*
さて、本日のお話です。
今日は強みのお話についてお伝えしたいと思います。
「何事もほどほどが良い」。
よく言われる「中庸」なる考えですが、これは「強みの活かし方」にも適用されるようです。今日はそんなお話をしてみたいと思います。
それでは、どうぞ。
■「良い性格」を表す言葉
さて「性格の強み」の代表的なテストである『VIA』は、人間の美徳としての24の性格をピックアップしています。ゆえに、基本的にはどれもポジティブなニュアンスの単語が並びます。
たとえば、「創造性、好奇心、向学心、リーダーシップ、勇敢さ、愛情、親切心、希望、ユーモア、謙虚さ」などなど、一般的な「良い性格」を表します。(『VIA』についてはこちらの記事に詳しく書いています↓↓)
しかし、「良い性格」の言葉ですら「強みを使いすぎると良くない意味になる」と、複数の文献や論文で述べられています。ここが興味深いところです。
■何事も「ほどほど」がよい
腹八分目がいい。贅沢もしすぎないほうがいい。
意見もどちらかに偏らず、バランスがあるほうがいい。
「かたよらない」=「中庸」として、古くはアリストテレスがいっていたとかなんとか。そして「強みを活かす」もまさにこの「中庸が大事」であり、「強みの使わなさすぎ or 使いすぎに気をつけよ」と言われています。
さて、では具体的に「強みの使わなさすぎ」「強みの使いすぎ」とは一体何なのでしょうか?
VIAの24の「性格の強み」を例に、以下ご紹介したいと思います。
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【「強みの使わなさすぎ」 -「強みの中庸」- 「強みの使いすぎ】の例
Conformity- Creativity- Eccentricity
追従 - 創造性 – 風変わり
Disinterest- Curiosity- Nosiness
無関心 - 好奇心 - おせっかい
Unreflective- Judgment- Narrow-minded
思慮が浅い - 知的柔軟性/判断力 - 心が狭い
Complacency-Love of Learning- Know it all
自己満足 – 向学心 – 知ったかぶり
Shallow- Perspective- Overbearing
浅い – 大局観 – 横柄
Cowardice- Bravery- Foolhardy
臆病 - 勇敢さ - 無鉄砲
Helpless- Perseverance- Obsessive
無力さ - 忍耐力 - 強迫観念
Phoniness- Honesty- Righteousness
偽善 – 誠実さ – 正義感
Sedentary-Zest-Hyperactive
動かない - 熱意 - 多動
Emotional Isolation- Love- Emotional Promisuity
感情的孤立- 愛情 -感情的に無節操
Indifferent- Kindness- Intrusive
冷淡 - 親切心- 押しつけがましい
Entitlement- Gratitude- Ingratiation
権利意識 - 感謝 – ご機嫌取り
Negative- Hope- Pollyannaism
ネガティブ - 希望 - 楽観主義
Overly Serious- Humor- Giddiness
深刻過ぎ - ユーモア – 軽はずみ
※Nimiec (2017), 『Character strengths Intervention』より
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「感謝」もやりすぎると、「ご機嫌取り」になるし、
「希望」もやりすぎると、「楽観主義」になる。
「ユーモア」がなさすぎると、「深刻すぎ」になるし、
「チームワーク」がなさすぎると、「利己主義」になる。
こうして並べてみると、「中庸が大事」というのもうなづける気がしますね。
■まとめ
強みを活かす上で、まず自分の強みを表す言葉を知ることが大事です。
その上で、知った後は「自分の強みが中庸として使えているかを考えること」、
すなわち「強みの使いすぎ・使わなさすぎになっていないかを考えること」が大切です。
王道の強みの使い方ですが、改めて大切なポイントをお伝えさせていただきました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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