書けないことは、語れない
(今日のお話 2003字/読了時間2分半)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、朝から昼まで英語塾へ。
8月は暑いのでお休みだったのですが、
9月から再開しました。
また全く苦手な「国際問題」について、
浅い頭(悲しきかな)で考える日々が始まります。
ちなみに、昨日の昼からは妻と共に
『君の名は。』という映画を観に行ったのですが、
これまた、本当に秀逸な作品でした。
アニメですが、繊細かつ美しく、
宮崎駿監督から始まる次世代の日本のアニメとして、
世界に誇れるものだと感じます。
かなり青春なまっしぐらな映画ですが、
素晴らしい脚本と映像、ご興味がある方はぜひ。
個人的には、オススメいたします。
そして夜はテニス。色々やった1日でした。
*
さて、本日のお話です。
昨日の英語塾のテーマが
英国の経済誌『The Economist』 8/5号で取り上げられた、
”アベノミクスについての考察”
について皆でディスカッションする、
という内容でした。
その塾に参加するにあたって、改めて、
「アベノミクスとは何か?」
について考える過程で、
ふと思うことがありましたので、
皆様に共有させていただきたいと思います。
テーマは、
「書けないことは、語れない」。
それでは、どうぞ。
■「アベノミクス」というと、
日本で働く、誰もが聞いたことがある言葉ですね。
言われて始めてから、随分立ち、
その評価も様々な様子。
そして、私も英語塾に向けて、
・「アベノミクス」について、自分なりに調べてみよう、
・ 知っている情報をまとめてみよう
などと思い、ノートを取り出して
書いてみることにしました。
B5のノートを横にして、
”アベノミクスとは何か?”
とタイトルをまず書きます。
そして、思いつくままに、
ボールペンを走らせてみることに。
いわゆる、一人アイデアフラッシュですね。
(アベノミクスとは、
・3本の矢。金融政策と、財政政策、あと民間投資。
(だったはず。だったよね?)
・金融・財政政策、具体的にやったこと。
(ゼロ金利政策と、国債発行とか? だったっけ?)
・女性活躍推進法もあったけど、
あれはアベノミクスの一貫。(なのだろうか?)
・アホノミクスとか批評されている意見もあったな。
他には、なんだろう?)
終了。
■恥ずかしながら、
「思いつくままに」書きだしたつもりが、
ページ1/4も埋めないうちに、
書けなくなってしまった自分に気が付き、
途方にくれてしまったのでした。
そして、こんな状況で、
自分で自分を見つめ、ふと思ったのです。
「アベノミクスについてディスカッションをする、
アベノミクスについて語り合おう」
とか言っている
そもそもそれ以前に、
『「書けないこと」について、語れるはずがない』
ではないか、
こんな当たり前のことに、
はたと気付かされたのです。
■そして、このようなことは、
何も「アベノミクス論」だけでなく、
日常の、よくあるビジネスのディスカッションや会議において、
同じことが言えるのではないか、
そう思ったのです。
例えば、こんなことを聞かれたとします。
「君の、このプロジェクトについての意見は何?」
「君はこの意見に賛成?反対?
そして、その理由はなんだろうか?」
と問われたとき。
語る以前に、その考えていることを、
理路整然と、「書いてまとめること」ができるだろうか?
他にも、自分のキャリアについて、考えみたとき、
などもそうでしょう。
「これから自分はどうしていきたいのか?」
「何を大切にして、どんな優先順位で、
物事を決めていくのか?」
もし、モヤモヤと何か雲をつかむようなアイデアがありながら、
その自分の頭にあることを、”書くこと”ができないのであれば、
当然ながら、更に難易度が高い、
・誰かに語って伝えること
・意志を持って決めること
も、実行することは難しいのでは、
そのように思ったのです。
■最近、デジタル化が進んで、
「書くこと」
という必要性が、
以前より減ったように思います。
しかし、人は「言葉」で思考する生き物です。
人はフワフワしたイメージを、
「言葉」や「図」など形あるものに落とすことで、
初めて、認識することができるもの。
だからこそ、
仕事でもプライベートでも、
・何か議題があるとき、
・モヤモヤとして答えが見つからない時、
・自分の意見が固まらないとき、
「書く」という技術を通じて、
思考をクリアにすること。
知っている情報をまとめたり、
知らない情報や欠けていることを整理すること。
こういった技術が、情報が多く、
迷いがちな現代社会において、
私達を導く、一つのスキルになりうるのではないか、
そのように思った次第です。
■ということで、
【「書けないこと」は、語れない】。
このことを認識しつつ、
書き、文字にして、整理することで
自らと周りを、より効率的・効果的に成長させていきたいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日が皆様にとって、良い1日となりますように。