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917号 2016年8月18日

あなたにとっての「最適な学び方」は何か?

(今日のお話 2605文字/読了時間3分半)
■ おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。

「7つの習慣」研修を実施頂いた会社様と、

”研修後、学んだことを継続するための施策”

の相談や、また今後の研修の打ち合わせなど。


当たり前のことですが、
「研修」とは”やって終わり”では、
本当にもったいないです。

研修を実施した後に、
”元”を取るべく、いかに、
継続的に「ジャブ(思い出す仕掛け)」を
はなっていくか、

これを企画することは、
実は研修を実施以上に重要なことではないか
と、最近よくよく思います。


「研修をいかに定着させるか?」

これらの答えは、「完璧」といえるものはないとはいえ、
少しずつ私の中でも答えが見つかってきていると感じます。

人事のお客様と、
そして受講者の成果に繋げるべく、
もっともっと、私自身学び、力を尽くしていきたい、

そう気持ちを新たにした暑く、アツい1日でした。



さて、本日のお話です。

昨晩、(珍しく)妻の誘いで、
東京駅前の八重洲ブックセンターにて、
ある著者の講演会に行ってまいりました。

その著者とは、

23万部売れた『0秒思考』の著者であり、
東大卒、スタンフォード大学院卒、
マッキンゼーで活躍された赤羽雄二氏、

そして米国にてMBA取得後、
これまたマッキンゼーにて活躍、
現在はコンサルタントとして組織開発に携わられている
大嶋祥誉氏の2名の講演会でした。

そして、このお2人の講演会の対談テーマが、


『デキる人は忙しくてもなぜ本を読むのか?』


という内容についてでした。

(ちなみに、八重洲ブックセンターでは、
 新刊の著者の講演を500円で聞けるという、
 ナイスな企画を定期的にやっています。
 本が好きな方、著者の顔が見えて、とてもオススメです)

今日は、お二人のお話から、

「自分にとっての”最適な学び方”を知る」

という内容で、学んだことを
皆様にご共有させていただきたいと思います。

それでは、どうぞ。

■ 「デキる人はなぜ忙しくても本を読むのか?」


昨晩の講演会のテーマであり、
シンプルかつ、奥深い、

「読書」

という学びの手法。


このことについて、
マッキンゼーという”世界の知”を
代表するごとき企業で活躍したお2人が、
昨晩、意見を交わしていました。

お話を聞く前、個人的には、

「まあ、結局、本を読んで読んで、読みまくれ!」 とか、

「アウトプットが大事です」、

など、ある意味、
よく聞くような話が多いのではないか、

「マッキンゼーという会社で,
 働いているんだし、まあ、さぞかし優秀なのだろうし、
 学び方も、同じような感じなんだろうな」

そんなことを思い、耳を傾けていました。


■ しかし、実際は、思いの外、
結構違っていたのです。


『0秒思考』の赤羽氏は、

「多読はある程度やったら意味がない。
 絞り込んで、時間も、冊数も絞って読んだほうが、
 ずっと効率が良いと思う」

という「厳選派」。

それとは対称的に、

『マッキンゼー流 入社1年目の問題解決の教科書』の大嶋氏は、

「私は多読派。客観的な視点で、目的を持ちつつ、
 どんどん視野を広げるべく読んでいったほうが、
 学びになると思う」

という「多読派」。

はたまた、
”本の具体的な読み方”では、

「自分が主役となってのめり込むことが一番吸収率がいい」

という赤羽氏。

一方、

「客観的に少し距離を置いて、読んだほうが身になる」

という大嶋氏。

どちらも”超優秀”であることは、
間違いないはず。

しかしながら、そんな両者の

『それぞれの学び方』

が違っていたわけです。

それゆえ、講演会の中でも、

「いや、私は(あなたとは)違いますね」

という、何だかピリッとする応酬が、
ちょっとばかり繰り広げられていました。

そして、このことに、
ささやかな驚きと共に、
興味深い気持ちを覚えたのです。


■ 少し話が遠回りになりますが、

こう思った理由の一つに、
実は私が先月から学んでいる

「ドラッカー・マネジメント」

にて、上記の2人の違いについて、
説明する如く、興味深いお話が紹介されたから、
なのです。

それは、こんなお話でした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

”知識労働者は「自らをマネジメントする」ことが必要である。

 そして、自らをマネジメントするためには、

 『自らの学び方』を、知ることが重要である”

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。


すなわち人は、

”それぞれ、自分に合った『学び方』がある”

とドラッカーは言うのです。


例えば、ある人は、

・「聞くこと」を通じて学んだ方が得意

であったり、逆にある人は、

・「読むこと」を通じて学ぶ方が得意、

であったりする。


はたまた、

・「話すこと」を通じてアウトプットをするのが得意

である人もいれば、それとは違って

・「書くこと」を通じてアウトプットをするのが得意、

という人もいる。


これらは、意外と自分では気づかない。

でも、確かにこの違いは存在している、

そう、ドラッカーは言うのです。


■ 実際、私達の講師から、
「セミナー」を実施するに当たって、
こんな話を聞いたことがあります。

ある講師は、

「セミナーで話をするとき、
 私は台本書くと、逆に上手くできないんよ。

 私の場合、テーマだけ決めて、
 口を動かしながら、伝えたほうが、
 いい感じに仕上がるんだよね」
といいます。


しかしながら、別の講師は、
こう言います。

「私の場合、セミナーで話をするときは、
 何を話すか、緻密に計算して、
 時には紙に書いてから、話しますね。

 事前にまとめたほうが、上手く言えるんです。
 そしてそうあるべきだと思います」
と。


もちろん、どちらも優秀な講師です。

私も、自分のことを考えてみた時に、

喋るとよく噛みますが(営業なのに汗)、
文字で書いた方が、整理して
上手に伝えられる気がしています。

つまり、「話すこと」より
「書くこと」を通じたアウトプットの方が
私にとっては、多分、向いているのです。

(だから、メルマガを書くことが
 さほど苦ではないのかもしれません)


■ 長々と語ってしまいましたが、

何が言いたいかというと、結局、


【”最適な学び方”は人によって違う】


ということ。

なんとなく、
巷に出回っているビジネス書などを見ると、

・やれ多読せよ、
・やれアウトプットを基軸にしよう、
・やれ膨大なインプットがまず先だ、
・やれメモをとってとってとりまくれ、
・やれまずは話を聞くことからスタートせよ、

というように、

「色々な学び方」
「色々な知識・スキルの身につけ方」
「色々な自分の育て方」

の提案が、五万と存在しています。

そして、多分、
それぞれの書いてあることは、
ある意味では正しいのです。


でも、しかしながら、
先日の対談した2名の優秀な著者の「学び方」が
それぞれ違っていたように、

そして、ドラッカ―が、
「自らの”学び方”を知りなさい」
と言ったように、


『”最適な学び方”は人によって違う』


のです。


■ 「7つの習慣」でも、

”第7の習慣 刃を研ぐ”において、

「自らの知性を磨く」ことは、
一生かけて続けていく、必要不可欠なことである、

と言います。


だからこそ、ずっと付き合っていくであろう
「学び方」を知り、「学び」をより効果的にするために、


【自分にとって”最適な学び方”は何か?】


という問いを深く考え、
見つけようとプロセスは、
私達が思う以上に重要なことではないか、

そのように思うのです。


1分1分をより価値あるものにするために、
密度濃く、急角度で成長するために、

「最適な学び方」

考え、見つけていきたいものですね。

なかなか難しいかもしれませんが、
まずは探そうとするところから始まるはずです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 学ぶことの素晴らしいところは、
誰にも取られることがないってことだ。

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