あなたにとっての「最適な学び方」は何か?
(今日のお話 2605文字/読了時間3分半)
■ おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
「7つの習慣」研修を実施頂いた会社様と、
”研修後、学んだことを継続するための施策”
の相談や、また今後の研修の打ち合わせなど。
当たり前のことですが、
「研修」とは”やって終わり”では、
本当にもったいないです。
研修を実施した後に、
”元”を取るべく、いかに、
継続的に「ジャブ(思い出す仕掛け)」を
はなっていくか、
これを企画することは、
実は研修を実施以上に重要なことではないか
と、最近よくよく思います。
「研修をいかに定着させるか?」
これらの答えは、「完璧」といえるものはないとはいえ、
少しずつ私の中でも答えが見つかってきていると感じます。
人事のお客様と、
そして受講者の成果に繋げるべく、
もっともっと、私自身学び、力を尽くしていきたい、
そう気持ちを新たにした暑く、アツい1日でした。
*
さて、本日のお話です。
昨晩、(珍しく)妻の誘いで、
東京駅前の八重洲ブックセンターにて、
ある著者の講演会に行ってまいりました。
その著者とは、
23万部売れた『0秒思考』の著者であり、
東大卒、スタンフォード大学院卒、
マッキンゼーで活躍された赤羽雄二氏、
そして米国にてMBA取得後、
これまたマッキンゼーにて活躍、
現在はコンサルタントとして組織開発に携わられている
大嶋祥誉氏の2名の講演会でした。
そして、このお2人の講演会の対談テーマが、
『デキる人は忙しくてもなぜ本を読むのか?』
という内容についてでした。
(ちなみに、八重洲ブックセンターでは、
新刊の著者の講演を500円で聞けるという、
ナイスな企画を定期的にやっています。
本が好きな方、著者の顔が見えて、とてもオススメです)
今日は、お二人のお話から、
「自分にとっての”最適な学び方”を知る」
という内容で、学んだことを
皆様にご共有させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ。
■ 「デキる人はなぜ忙しくても本を読むのか?」
昨晩の講演会のテーマであり、
シンプルかつ、奥深い、
「読書」
という学びの手法。
このことについて、
マッキンゼーという”世界の知”を
代表するごとき企業で活躍したお2人が、
昨晩、意見を交わしていました。
お話を聞く前、個人的には、
「まあ、結局、本を読んで読んで、読みまくれ!」 とか、
「アウトプットが大事です」、
など、ある意味、
よく聞くような話が多いのではないか、
「マッキンゼーという会社で,
働いているんだし、まあ、さぞかし優秀なのだろうし、
学び方も、同じような感じなんだろうな」
そんなことを思い、耳を傾けていました。
■ しかし、実際は、思いの外、
結構違っていたのです。
『0秒思考』の赤羽氏は、
「多読はある程度やったら意味がない。
絞り込んで、時間も、冊数も絞って読んだほうが、
ずっと効率が良いと思う」
という「厳選派」。
それとは対称的に、
『マッキンゼー流 入社1年目の問題解決の教科書』の大嶋氏は、
「私は多読派。客観的な視点で、目的を持ちつつ、
どんどん視野を広げるべく読んでいったほうが、
学びになると思う」
という「多読派」。
はたまた、
”本の具体的な読み方”では、
「自分が主役となってのめり込むことが一番吸収率がいい」
という赤羽氏。
一方、
「客観的に少し距離を置いて、読んだほうが身になる」
という大嶋氏。
どちらも”超優秀”であることは、
間違いないはず。
しかしながら、そんな両者の
『それぞれの学び方』
が違っていたわけです。
それゆえ、講演会の中でも、
「いや、私は(あなたとは)違いますね」
という、何だかピリッとする応酬が、
ちょっとばかり繰り広げられていました。
そして、このことに、
ささやかな驚きと共に、
興味深い気持ちを覚えたのです。
■ 少し話が遠回りになりますが、
こう思った理由の一つに、
実は私が先月から学んでいる
「ドラッカー・マネジメント」
にて、上記の2人の違いについて、
説明する如く、興味深いお話が紹介されたから、
なのです。
それは、こんなお話でした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
”知識労働者は「自らをマネジメントする」ことが必要である。
そして、自らをマネジメントするためには、
『自らの学び方』を、知ることが重要である”
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とのこと。
すなわち人は、
”それぞれ、自分に合った『学び方』がある”
とドラッカーは言うのです。
例えば、ある人は、
・「聞くこと」を通じて学んだ方が得意
であったり、逆にある人は、
・「読むこと」を通じて学ぶ方が得意、
であったりする。
はたまた、
・「話すこと」を通じてアウトプットをするのが得意
である人もいれば、それとは違って
・「書くこと」を通じてアウトプットをするのが得意、
という人もいる。
これらは、意外と自分では気づかない。
でも、確かにこの違いは存在している、
そう、ドラッカーは言うのです。
■ 実際、私達の講師から、
「セミナー」を実施するに当たって、
こんな話を聞いたことがあります。
ある講師は、
「セミナーで話をするとき、
私は台本書くと、逆に上手くできないんよ。
私の場合、テーマだけ決めて、
口を動かしながら、伝えたほうが、
いい感じに仕上がるんだよね」
といいます。
しかしながら、別の講師は、
こう言います。
「私の場合、セミナーで話をするときは、
何を話すか、緻密に計算して、
時には紙に書いてから、話しますね。
事前にまとめたほうが、上手く言えるんです。
そしてそうあるべきだと思います」
と。
もちろん、どちらも優秀な講師です。
私も、自分のことを考えてみた時に、
喋るとよく噛みますが(営業なのに汗)、
文字で書いた方が、整理して
上手に伝えられる気がしています。
つまり、「話すこと」より
「書くこと」を通じたアウトプットの方が
私にとっては、多分、向いているのです。
(だから、メルマガを書くことが
さほど苦ではないのかもしれません)
■ 長々と語ってしまいましたが、
何が言いたいかというと、結局、
【”最適な学び方”は人によって違う】
ということ。
なんとなく、
巷に出回っているビジネス書などを見ると、
・やれ多読せよ、
・やれアウトプットを基軸にしよう、
・やれ膨大なインプットがまず先だ、
・やれメモをとってとってとりまくれ、
・やれまずは話を聞くことからスタートせよ、
というように、
「色々な学び方」
「色々な知識・スキルの身につけ方」
「色々な自分の育て方」
の提案が、五万と存在しています。
そして、多分、
それぞれの書いてあることは、
ある意味では正しいのです。
でも、しかしながら、
先日の対談した2名の優秀な著者の「学び方」が
それぞれ違っていたように、
そして、ドラッカ―が、
「自らの”学び方”を知りなさい」
と言ったように、
『”最適な学び方”は人によって違う』
のです。
■ 「7つの習慣」でも、
”第7の習慣 刃を研ぐ”において、
「自らの知性を磨く」ことは、
一生かけて続けていく、必要不可欠なことである、
と言います。
だからこそ、ずっと付き合っていくであろう
「学び方」を知り、「学び」をより効果的にするために、
【自分にとって”最適な学び方”は何か?】
という問いを深く考え、
見つけようとプロセスは、
私達が思う以上に重要なことではないか、
そのように思うのです。
1分1分をより価値あるものにするために、
密度濃く、急角度で成長するために、
「最適な学び方」
考え、見つけていきたいものですね。
なかなか難しいかもしれませんが、
まずは探そうとするところから始まるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。