WHYから始めよう
(今日のお話 3070文字/読了時間3分半)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
ならびに夕方は目黒雅叙園へ。
新プログラムの、
【4DXゴールアライメント】
~個人の目標達成プログラム~
が開催されていたため、
来られたお客様へのフォローアップに
会場へ訪問いたしました。
(※ちなみに、このプログラムについては、
文末にて詳細をお伝えしております。
「目標達成」という言葉に興味がおありの方には、
とてもオススメのコンテンツです。)
今日から、多くの方は夏休みでしょうか。
私は暦通り絶賛稼働中ですので、
12日、午前中にお時間がある人事の皆様は、
ぜひ情報交換でもいたしましょう。
*
さて、本日のお話です。
昨日、
『WHYから始めよ!』(著:サイモン・シネック)
という本を読んでおりました。
読み進めながら、
”「なぜ?」こそが重要である”
というよく言われることだけれども、
見落としがちな真理について、
その大切さに想いを馳せておりました。
ということで、
今日は、そのタイトルの通り、
「WHY?こそが重要」
というテーマで、
著書を引用しながら、
学んだことをご共有させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ。
■ 「なぜ?」という質問。
この質問は、人を動かす、
非常にパワフルな力を持つようです。
逆に、この「なぜ?」が抑えられていないと、
ビジネスにおいても、はたまた人間関係においても、
真に人を動かすことはできない、
『WHYから始めよ!』の著者、
サイモン・シネック氏は、
そのように語っています。
このお話を示した、
面白い事例が、著書にて紹介されていました。
それは、こんなお話でした。
(以下、引用)
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ここに、ブラッドという青年がいるとしよう。
ブラッドは、今夜、デートにでかける。
デートなので、胸を高鳴らせている。
ブラッドは、これから会う女性のことを
美しいと思っているし、どうやら脈がありそうだと踏んでいる。
ブラッドは夕食の席に座り、話し始める。
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「ぼく、じつは大金持ちでね」
「大きな一軒家をもってるし、高級車もあるんだ」
「有名人の知り合いも大勢いるよ」
「しょっちゅうテレビ出演の依頼が来る。
なにせ、イケメンだからね」
「自分ひとりの力で、なんでもこなしてきた」
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さて、質問。
果たしてブラッドは、
二度目のデートの約束をとりつけられるだろうか?
(中略)
ブラッドの場合、デートがうまくいかないのは一目瞭然だ。
二度目のデートにこぎつける確率は低いし、
彼は間違いなく、ふだんから人間関係を築くのが不得手だろう。
ハンサムで、高給取りで、
有名人をたくさん知っていることが事実だったとしても、
”WHAT”だけでは、
人に決断を迫ることはできないのだ。
(後半に続く)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■いかがでしょうか。
私は、デートのテクニックについて、
詳しくはありませんが、
「流石にブラッドのやり方はマズイだろうな」
ということはなんとなく感じます。
とはいえ、
しかしながら、です。
例えば営業シーンやプレゼンなどで、
同じようなことをやってしまうことはないだろうか、
このようにふと思ったのです。
兎にも角にも、
「我が社は上場しています」
「我が社はこんな取引先があります」
「我が社はこんな商品を扱っています」
みたいなことを、
最初から最後まで連発するだけして、おしまい、
というようなこと。
しかし、ブラッドの例ではありませんが、
”WHAT”にだけフォーカスをしても、
それのみで人を動かすことは、
やはり難しいのだろう、
そのようなことを思ったのです。
■ では、どうすればよいのでしょうか。
どうすれば、ブラッドは、
デートにこぎつけられる可能性が高まるのでしょうか?
また、ブラッド的なセールストークでない、
魅力的な話をビジネスにおいてするためには、
どうすればよいのでしょうか?
そのキーワードこそ、
今回のテーマでもある、
【WHY?から始めること】
である、そのように
先述のサイモン氏は語るのです。
*
では、ブラッドが、
もしWHYから始めたら、どうなるのか。
後半を見てみましょう。
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(前半の続き)
ブラッドに出直してもらおう。
今度はデートをWHYから始めるのだ。
今度は
「ぼくが人生のどんなところを愛しているか、わかる?」
という質問から始めよう。
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「毎日、好きなことをするために起きる。
そして人々の気持ちを揺さぶり、
彼らが感動するようなことをしてもらう。
それが世界で一番素晴らしいことだ。
だから、その方法をあれこれ考えているときが、一番楽しい。
本当に面白いんだ。
それに、信じられない話だけど、そこから大金を稼げる。
大きな一軒家も買ったし、高級車も買った。
有名人にもたくさん合ったし、テレビにも出演している。
好きなことができるのは、すごく幸運なことだと思う。
だからこそ、これまでずっと上手くやってこられたんだ。」
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先ほどのデートでも、
同じ内容のことを話していた。
唯一の違いは、こんどは彼が、
「WHY」から始めたことだった。
そして、具体的な内容は「WHY」の立証として機能したのである。
『WHYから始めよ!』(著:サイモン・シネック)より引用
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■ 海外版なので、
デートの誘い方がかなり自信満々ですね。
この文化の違いは置いておくとして、
読んでみて思うのが、
「オレは車を持っている」
「オレは有名人の知り合いがいる」
「オレは顔がいい」
とただただ”WHAT”を列挙するよりも、
後半のように、
「なぜ自分は存在しているのか?」
「なぜ自分は自分の人生を楽しんでいられるのか?」
と、
”WHYで始まる深い問い”
について語るほうが、
なんとなく、その人となりが見えて、
好感が持てるのではないか、
そのように感じます。
■ これに関連する、
脳科学的な話で、興味深い調査があります。
「WHAT(何を?)」や
「HOW(どうやって?)」という質問は、
理性的な脳の部分である、
「新皮質」という部分に訴えかけるそうです。
ここはロジカルな思考をする分野で、
合理性や分析には優れている。
しかし、ここだけでは、
人の「感情」を動かし、
行動を促すことはできないとのこと。
逆に、
「WHY(なぜ?)」という質問は、
本能的な脳の部分であり、
脳の深い深い部分である、
「大脳辺縁系」なる場所に訴えかけるそう。
ここは、感覚・感性に訴えかける分野。
「何だかわかんないけど、心に響いた」
「説明ができないんだけど、良いと思った」
というように、感覚を揺さぶり、
本能的に人を突き動かし、
行動を促す力を持つそうです。
結局、人は、
”理性”でなく”感性”で動く、
ということ。
だから、
「感動(感じて動く)」という言葉はあっても、
「理動(理解して動く)」という言葉はない、
などと言われるのでしょう。
■ と、長々と語ってしまいましたが、
「なぜ?」という質問は、
とても大事です。
それは、
人を動かし、そして
迷いを消してくれるからです。
仕事をする上で、また何かを決める上で、
道を見失ったり、方向性がブレたときに、
「なぜ?」
という問いに立ち戻れば、
見通しのよい開けた道に、
私達を引き戻してくれます。
同様に、何かを人に伝えるときにも、
「なぜ、この提案が必要なのか?」
「なぜ、この商品があなたにとってよいのか?」
を、わかりやすく伝えることが、
相手を動かすことになるし、
また、自分自身に対しても、
「なぜ、自分はこの会社で働くのか?」
「なぜ、このプロジェクトに心血を注いでいるのか?」
「なぜ、この勉強をしているのだろうか?」
という問いを深く掘り下げることで、
”感情”に関わる大切な答えが、見えてくるはず。
「なぜ?」
「なぜ?」
「なぜ?」
本質を見失わず、
軸をブラさないために、
そして誰かを巻き込むために。
この問いを、常々、
頭の片隅に置いておきたいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。