周りを変え、世界を変える方法
(今日のお話 2775文字/読了時間3分半)
■ おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
ならびに夕方からは打ち合わせなど。
そして、夜からはテニススクールで、
軽く汗を流してまいりました。
しかし、運動不足気味で体重が激増しております。
来週からファスティング(3日間断食)をする予定。
そこで、体調や生活習慣を、
元に戻したいと画策中。
さて、本日のお話です。
昨日「7つの習慣 研修」をご導入頂いた会社のご担当者様と、
研修の振り返りとして、
打ち合わせをしてまいりました。
その際、
「これぞ人材開発の醍醐味!」
と、両手を打ちたくなるような、
素敵なお話を聞きました。
本日は伺ったお話から、
「周りを変え、世界を変えるために」
というテーマで、
気づいた学びを
ご共有させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ。
■ ある1000名規模の企業のお話です。
その会社様は、歴史的な会社、
かつ、日本を代表する会社。
しかし、ある悩みがありました。
それは、
「”成果にばかり”こだわってしまい、
大切なことを疎かにしてしまう」
ということでした。
もちろん、「成果」は大切。
しかしながら、
”「成果」を出すために何をしてもよいのか?”
と言われてみると、疑問符が浮かびます。
ですが、この会社では、
成果、すなわち”見えるもの”に偏重しすぎたため、
様々な”症状”が出てきていました。
■ ある部署においては、
こんな状況が日常でした。
社員、派遣社員、アルバイト、
皆口をそろえて、
「あいつが悪い」
「会社の方向性が悪い」
「上司が話を聞かない」
「戦略が悪い」
と、言う。
多くの従業員が、口々に
・不満をぶつける、
・他責にする、
・自分のことばかり、
そんな状況に陥っていたそう。
■ これは、いかん、
ということで、改めて、
「仕事の姿勢」
「人間力を考える」
ことが必要ではないか、
そして、主体的で、協力ができる、
そんな文化を今一度作ろう。
そんな目的で企画されたのが、
「7つの習慣」のプログラムでした。
■ そして、その企画をメインで動かしたのが、
ある人事担当者の方。
まだ若い方です。
人事の企画も、
そんなにたくさんやってきたわけではない、
そんな方でした。
しかし、この方の与えた影響力が、
素晴らしかったのです。
この担当者の方は、
「何とかしたい」という思いが凄かった。
そして、出来る限りのことをしようと、
社内にもチャレンジをしていました。
忙しい現場を巻き込むには、どうしたらいいか?
イベントで終わらせないためには、どうしたらいいか?
きっと宿題とか、事前学習など出したら、
参加者は嫌がるだろう。どうしようか。
研修を実施するにあたっての、
「ネガティブな要因」は、
いくらでも見つかります。
現場は忙しい。
だから、どの会社でも、
「人事」VS「現場」
という構造は、
多かれ少なかれあるもの。
皆が協力的とも限りません。
しかし、担当者の方は、
成功をさせるために、
出来ることを考えました。
そして、
・社長や人事責任者を巻き込み、協力してもらう、
・研修の意義を出来る限り丁寧に、
自分の言葉で伝える
・書籍を配り、前向きに参加してもらえるよう、
工夫を凝らす
さらに、
事業部長など、
自分よりずっと立場が上の人に対して、
かなり言いづらい状況にも関わらず、
「この学んだことを、メンバーの皆さんに、
皆さん自身が教えてあげて下さい。」
「そしてその結果を、私たちにレポートをして下さい」
「メンバーの方にも、みなさんの勉強会での気付きを、
を受講した感想を集めて、レポートをして下さい」
と、前に立ち、語られました。
「忙しいのに・・・」
「何故やるのか?」
「どこまでやればいいのか?」
と反発気味の人も、確かにいました。
それでも、伝えて、
その意義を語り続けたわけです。
別にチャレンジしなければ、
「研修をやった」という事実だけ作るのであれば、
わざわざ反発を招くような、
事後学習など、提案しなくてもよかった。
しかし、成果を出したい。
皆に変化を与えたい。
その想いから、
リスクがあると考えられることにも、
切り込んでいった、
この姿勢に、私は感銘を受けました。
■ そして3ヶ月後、
とある変化が起こったそうです。
ある日、担当者の方が、
研修を受講された部長から、
呼び止められたそうです。
部長は、担当者へこういいました。
「あの研修。企画してくれて、ありがとうね。
実はあの後、真面目に勉強会をやってみた。
そうしたら、皆「7つの習慣」を通じて、
・人のせいにしない
・自分が出来ることを考える
・まず自分から動く
みたいな言葉を学んで、
心に刺さったみたいなんだ。
「インサイド・アウト」という言葉とか、
「影響の輪を考える」という言葉とか、、、
それで、気づいたら
「アイツのせい」
「私は悪くない」みたいな、
他責の言葉が、なくなったんだよ。
部署が変わるきっかけをくれて、ありがとう。」
と。
■ この時、思いました。
これこそ、
人材育成、教育の醍醐味ではなかろうか。
10人に1人でも、
大きく変化し、受け取り、
劇的な変化を体験したのであれば、
研修は成功だった、と思うのです。
そして、
「その変化は誰が起こしたのか?」
と考えてみると、
仕事の義務を超えて、
一生懸命考え、そして行動をした、
”人材開発の担当者の方”である、
そう思うのです。
その方が、想いを持って、
行動したからこそ、
その気持が、まるで
大河に落ちた一滴の水滴のごとく、
小さなさざなみを作りました。
そしてそれが伝播をしていき、
参加者へ伝わった。
そして、部長に影響を与え、
部署に影響を与え、
ある組織風土をも変えた。
そのように思うのです。
■ このように、
自分が変わることで、
周りが変わっていくことを、
「7つの習慣」では、
『インサイド・アウト』
と言います。
どんな状況でも、
「まず、自分が始める」
こと、これが重要なのです。
誰かのせい、環境のせい、
といっていても、
何も変えることはできない。
担当者が自ら動いて、
「インサイド・アウト」で行動したから、
ある部長にその波が伝わった。
そしてその部長が影響され、
これまた「インサイド・アウト」で行動した結果、
現場の社員、アルバイトにも伝わっていった。
これらの話から、
強く確信することがあります。
それは、
”周りを変え、世界を変える方法”
とは、結局のところ、
【自分が変わること】
この一言につきるのではないか、
そう強く思うのです。
出来るか出来ないか悩むのではなく、
自分に出来ることをやってみること。
やりもしないし、
提案をしてもいないのに、
「ちょっと無理そうですね」
なんて、寂しいことをいっていても、
自分の影響力を無駄に小さくするだけ。
水面に水滴を落とし続け、
どれだけ小さくとも、
たくさんのさざ波を作れる、
そんな生き方をしていきたいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も皆様にとって、素晴らしい1日となりますように。