そうだ、選挙に行こう
(今日のお話 2053字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
本日は選挙の日ですね。
ちょうど先ほど、
妻とともに選挙に行ってまいりました。
本日は、選挙が近づく度に耳にする
「私達の一票で国を変える」
というお話について、
思うところをお伝えさせていただきたいと思います。
(本日のお話は私の個人的な
見解もありますので、あしからず)
それでは、どうぞ。
■選挙権が、
18歳以上に引き下げられました。
しかしながら、今回の投票で
「必ず選挙に行く」
と答えた10代の方は、
30%程度だったそうです。
実際に、
過去のデータを見てみると、
投票率は年々下がり続けているようです。
昭和42年では、77%の投票率。
平成26年になると、52%。
特に20代は、
66%→32%の投票率と、
劇的に下がっています。
(なんと、一昔に比べると、
半分になってしまったんですね)
だから、街頭インタビューなどで、
「自分が投票しても、どうせ変わらない」
「数千万票のうち、1票くらい入れてもいれなくても、
どっちにしてもわからない」
「誰に投票すればいいのか、イメージがつかない」
こう思う人が増えているのは、
ある意味、わかるような気がします。
■加えて「選挙の問題」として
上げるのであれば、
”年齢別の投票率格差”
(=中高年の人と若者の投票比率の差)
も、実はかなりやばいです。
OECD(経済協力開発機構)の43ヶ国の中で、
日本は英国につぐ、ワースト2位(!)です。
だからこそ、
「シルバー民主主義」
(=おじいちゃんおばあちゃんの声ばかり反映される政治。
保育所ができないよ!というお母さんの嘆きの声)
が、現実問題として
叫ばれているのでしょう。
これは何も日本の問題だけでなく、
かのマネジメントの巨匠であるドラッガーも
『いまや主たる資本家は年金基金であり、
そういう意味でシルバー資本主義に変身した』
(ポスト資本主義社会-21世紀の組織と人間はどう変わるかー より)
なんて言っていますが、
問題はかなり深刻な様子。
■追い打ちをかけるように、
もう一つ、大きな選挙問題。
それが「既得権」という問題。
”叩いたらホコリがでそうだな”、
と政治に関して思われる方は、
たくさんいると思いますが、実際、かなりそうらしいです。
(と、英語塾の講師の先生であり、
政界にも色々と詳しい方から聞きました)
例えば、
「政治」と「既得権」の繋がりとしては、
こんな構造になっているそうです。
どこかの業界やら団体やらに
利益をもたらす代わりに、その見返りとして
「固定票」(組織票)をもらう。
それぞれの政党は、
「固定票」(組織票)が欲しいから、
組織票をくれる団体の「既得権」を減らせない。
だから、どこかで
”もっとよいお金の使い道”があると思っていても、
組織票を失う訳にはいかないから、
必要な新領域に単純にお金を割くことができない。
そして今叫ばれている問題はないがしろにしたまま
「既得権」がある業界、団体は、組織票をちらつかせて、
国からの予算もらい続ける。
と、既得権にまつわる話では、
こんなことが起こっているそうです。
■こんなことを書き連ねていると、
「ますます自分達にできることはない」
と思ってしまいそうですが、
逆に、だからこそそんなことはないのです。
組織票の奪い合いになっていたとしても、
それはある意味、僅かなのです。
某国営企業に関する組織票は、
30万票とか言われたりします。
また某団体では自称か公称か不明ですが、
200万世帯を組織票で持つ、
と言われるそう。
しかし、
「固定票」と言われるものがあると同時に、
「浮動票」というものがあるのです。
これは、地盤などに関係なく、
自分達で政党や候補者を選ぶ人たちです。
これに、普段
投票にいかない有権者(全体の45%)が加わると、
単純計算で、5000万票(!)近くもの
力を持つことになるのです。
■そして、もし、
選挙に行かない人の1割(500万人)が、
選挙に行くようになったとしたら何が起こるのか。
それは、
組織票をちらつかせて、
「既得権」を得ている人々の力を、
抑制することとなります。
すると、政党は
『「既得権」ばかりを見て、
政策を決める必要がなくなる』
言い換えるならば、
『既得権以上に、国民の声に答える政治をしようとする』
動きを作る、一歩になりうる、
そのように思うのです。
■結局は自分の選択です。
しかしながら、
行く行かないを決めている私達が、
国の方針を決めていることは事実。
選挙に行かない人が多いから、
既得権の声が大きくなってしまう。
そして、見えないところで
わからないお金の使い方をされることになる。
これもまた、一つの真実だと思うのです。
と、長々と書いてしまいましたが、
わずか数%の投票率だけでも、
間違いなく影響を与えることができます。
「7つの習慣」でも
”影響の輪に働きかける”
ことで、周りと環境を変えることができる、
と言いますが、選挙もまさしくそう。
一票は影響の輪です。
というわけで、やっぱり、
「私達の一票で国を変える」
という気持ちは大切にしたいものだと、
改めて思った次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日となりますように。