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867号 2016年6月29日

データが示した「幸せになる方程式」

(今日のお話 2317字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。

数年ぶりにお会いする方や、
前々から是非お話したかった方などと
意見交換をさせていただいた有意義な1日でした。
(喉が潰れて声がでない、ということを除いて。
 ご面談頂いた皆様、大変失礼いたしました汗)



さて、早速ですが本日のお話。

最近読んだ本で、
『データの見えざる手』(著:矢野和男)
という本があるのですが、
これがまた、ものすごく面白かったのです。

今日は、この本から
引用させていただきつつ、

「幸せ(ハピネス)の測り方」

をテーマに、学んだことを
皆様にご共有させていただきたいと思います。

それでは、どうぞ。

■『データの見えざる手』。

この本の概要は、
このように表現されています。


”人間の行動を支配する隠れた法則を、「方程式」に表す。
 ヒューマンビッグデータがそれを初めて可能にした。

 時間の使い方・組織運営・経済現象など、
 人間と社会に関する認識を根底からくつがえす科学的新事実。”

とのこと。


少し抽象的でわかりづらいので、
補足させていただきます。

最近は、だいぶメジャーになった、
「ウェアラブルセンサー」(fitbitやapple watchなど)。

これらによって、
”人の行動”がデータとして、
測れるようになってきました。

そして、それを100万日以上の
膨大なデータとして集めることによって、
意外な事実が見えてきたそうです。

これまでは、

「彼は何だか運がいいよね」
「あのチームは何となく、
 イキイキしているよね」
「彼のいるチームは、いつも活気があるなあ!
 (なぜだかわからないけど)」

というような、いわゆる、

”感覚”、人柄”

という抽象的で、曖昧なものとして
でも「何かある」というように、
表現されてきたものがありました。

それの特徴を、100万日以上の
ビックデータを集計することにより、

今まで見えなかった、

・運の良いリーダーの方程式 とか
・仲が良く、生産性が高い組織の方程式

ということが
わかってきたという話。

それが、『データの見えざる手』という本の概略です。


■その中で、特に興味深い話として、
こんなテーマが紹介されていました。

それは、

『幸せ(ハピネス)を感じる人の方程式』

というもの。

カリフォルニア大学のソニア・リュボミルス教授が、
”幸せ=ハピネス”について研究をしたそうです。

彼は著書『ハピネスの方法(The How of happiness)』において、
インタビューやアンケートなどを通じて、
“人の心”という目に見えないものを定量化しました。

すると、意外な事実がわかってきたのです。

それは、このようなことでした。


1,「幸せ」は、生まれ持った遺伝的性質に影響される

ということ。

一卵性双生児のデータベースの蓄積をしたところ、判った事実。
同じDNAを持つ2人は、別の環境、別の事情で育てられても、
概して同じような「幸せ指数」を持つということ。

これらの“幸せに関する先天的な要素”は、
なんと、50%もの影響を占めているそう。

つまり、幸せに関する半分は、
殆どが先天的な資質で決まってしまう(!)

というわけです。
(なんと)


そして、2つ目。


2,「幸せ」に影響を与える後天的な要素のうち、
  私達が大事だと思いがちな、

  ・結婚してよき伴侶を得る、
  ・たくさんをボーナスなどもらう、
  ・人間関係がこじれる、仕事で失敗する

などの要素は、わずか10%程度しかない
ということ。

「仕事でうまくいく」「良き夫/妻を得る」「人間関係の良し悪し」
などというと、幸せの要素で大きい範囲を占めている感じがしますが、

それはわずか“10%程度”とのこと。

実は「以外にそうでもない」というのです。


■すなわち、ビックデータを集めることで
わかったこと。

それは、

”『幸せ』の正体は自分の感覚とは別にある”

ということでした。


では、私たちの「感覚」で気がつかない
『幸せ(ハピネス)の方程式』とは何なのでしょうか。

後天的に変えられる、
”幸せの残りの40%”を構成するものは、
一体、何なのか。

実は、それは、

『日々の行動の、ちょっとした習慣や行動の選択の仕方』

である、ということ。

もう少しわかりやすく言うと、


【「行動を自ら積極的に起こした」という感覚が、人に幸福感を与える】。


このことが膨大なデータにより、
判明してきた、というのです。


■昔から、偉人の教えとして、

「自分の出来ることを考えよ」
「自分から動こう」
「変わるなら、まず自分から変わること」

というようなことが、
謳われてきました。

そして、ビックデータという科学が発達してきた今、

「主体的に動く」

ということの大切さが、
証明されたといっても、良いのかもしれません。


と、するとです。

私達が幸せになるために、
どうすればよいか、というヒントになると思うのです。

すなわち、日々、

「自分の周りの変えられないこと」
(=7つの習慣では「関心の輪」といいます)

を嘆き、愚痴をいうのは、
自らを「幸せから遠ざけること」となり、

逆に、

「自分が影響を与えられること」
(=7つの習慣では「影響の輪」といいます)

を考え、

【些細なことでも積極的に行動することは、
 自らを幸せにしてくれる】

ことになる。

「自ら動くこと」。

ただこれだけで、幸せ指数を、
意図的にあげられるのです。


■人は、誰しも
より幸せになりたい生き物だと思います。

そのために、できることは、
本当に些細なことでいい。

『自ら積極的に動く』

ただ、これだけ。


組織であれば、そうした人がいれば、
成果も上がり、周りもハッピーです。

そして自分もハッピーになります。

やらない手はありません。


「主体的に、自ら動く」
「小さなことでもいいから、積極的にやってみる」


データが示した『幸せになる方程式』です。

試してみる価値は、十分にありそうです。

自ら、動いてまいりましょう。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日となりますように。

【本日の名言】 改革は内部からなるもので、
外部からもたらされるものではない。

エドワード・ギボン

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