データが示した「幸せになる方程式」
(今日のお話 2317字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
数年ぶりにお会いする方や、
前々から是非お話したかった方などと
意見交換をさせていただいた有意義な1日でした。
(喉が潰れて声がでない、ということを除いて。
ご面談頂いた皆様、大変失礼いたしました汗)
*
さて、早速ですが本日のお話。
最近読んだ本で、
『データの見えざる手』(著:矢野和男)
という本があるのですが、
これがまた、ものすごく面白かったのです。
今日は、この本から
引用させていただきつつ、
「幸せ(ハピネス)の測り方」
をテーマに、学んだことを
皆様にご共有させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ。
■『データの見えざる手』。
この本の概要は、
このように表現されています。
”人間の行動を支配する隠れた法則を、「方程式」に表す。
ヒューマンビッグデータがそれを初めて可能にした。
時間の使い方・組織運営・経済現象など、
人間と社会に関する認識を根底からくつがえす科学的新事実。”
とのこと。
少し抽象的でわかりづらいので、
補足させていただきます。
最近は、だいぶメジャーになった、
「ウェアラブルセンサー」(fitbitやapple watchなど)。
これらによって、
”人の行動”がデータとして、
測れるようになってきました。
そして、それを100万日以上の
膨大なデータとして集めることによって、
意外な事実が見えてきたそうです。
これまでは、
「彼は何だか運がいいよね」
「あのチームは何となく、
イキイキしているよね」
「彼のいるチームは、いつも活気があるなあ!
(なぜだかわからないけど)」
というような、いわゆる、
”感覚”、人柄”
という抽象的で、曖昧なものとして
でも「何かある」というように、
表現されてきたものがありました。
それの特徴を、100万日以上の
ビックデータを集計することにより、
今まで見えなかった、
・運の良いリーダーの方程式 とか
・仲が良く、生産性が高い組織の方程式
ということが
わかってきたという話。
それが、『データの見えざる手』という本の概略です。
■その中で、特に興味深い話として、
こんなテーマが紹介されていました。
それは、
『幸せ(ハピネス)を感じる人の方程式』
というもの。
カリフォルニア大学のソニア・リュボミルス教授が、
”幸せ=ハピネス”について研究をしたそうです。
彼は著書『ハピネスの方法(The How of happiness)』において、
インタビューやアンケートなどを通じて、
“人の心”という目に見えないものを定量化しました。
すると、意外な事実がわかってきたのです。
それは、このようなことでした。
1,「幸せ」は、生まれ持った遺伝的性質に影響される
ということ。
一卵性双生児のデータベースの蓄積をしたところ、判った事実。
同じDNAを持つ2人は、別の環境、別の事情で育てられても、
概して同じような「幸せ指数」を持つということ。
これらの“幸せに関する先天的な要素”は、
なんと、50%もの影響を占めているそう。
つまり、幸せに関する半分は、
殆どが先天的な資質で決まってしまう(!)
というわけです。
(なんと)
そして、2つ目。
2,「幸せ」に影響を与える後天的な要素のうち、
私達が大事だと思いがちな、
・結婚してよき伴侶を得る、
・たくさんをボーナスなどもらう、
・人間関係がこじれる、仕事で失敗する
などの要素は、わずか10%程度しかない
ということ。
「仕事でうまくいく」「良き夫/妻を得る」「人間関係の良し悪し」
などというと、幸せの要素で大きい範囲を占めている感じがしますが、
それはわずか“10%程度”とのこと。
実は「以外にそうでもない」というのです。
■すなわち、ビックデータを集めることで
わかったこと。
それは、
”『幸せ』の正体は自分の感覚とは別にある”
ということでした。
では、私たちの「感覚」で気がつかない
『幸せ(ハピネス)の方程式』とは何なのでしょうか。
後天的に変えられる、
”幸せの残りの40%”を構成するものは、
一体、何なのか。
実は、それは、
『日々の行動の、ちょっとした習慣や行動の選択の仕方』
である、ということ。
もう少しわかりやすく言うと、
【「行動を自ら積極的に起こした」という感覚が、人に幸福感を与える】。
このことが膨大なデータにより、
判明してきた、というのです。
■昔から、偉人の教えとして、
「自分の出来ることを考えよ」
「自分から動こう」
「変わるなら、まず自分から変わること」
というようなことが、
謳われてきました。
そして、ビックデータという科学が発達してきた今、
「主体的に動く」
ということの大切さが、
証明されたといっても、良いのかもしれません。
と、するとです。
私達が幸せになるために、
どうすればよいか、というヒントになると思うのです。
すなわち、日々、
「自分の周りの変えられないこと」
(=7つの習慣では「関心の輪」といいます)
を嘆き、愚痴をいうのは、
自らを「幸せから遠ざけること」となり、
逆に、
「自分が影響を与えられること」
(=7つの習慣では「影響の輪」といいます)
を考え、
【些細なことでも積極的に行動することは、
自らを幸せにしてくれる】
ことになる。
「自ら動くこと」。
ただこれだけで、幸せ指数を、
意図的にあげられるのです。
■人は、誰しも
より幸せになりたい生き物だと思います。
そのために、できることは、
本当に些細なことでいい。
『自ら積極的に動く』
ただ、これだけ。
組織であれば、そうした人がいれば、
成果も上がり、周りもハッピーです。
そして自分もハッピーになります。
やらない手はありません。
「主体的に、自ら動く」
「小さなことでもいいから、積極的にやってみる」
データが示した『幸せになる方程式』です。
試してみる価値は、十分にありそうです。
自ら、動いてまいりましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日となりますように。