信頼は時を超える
(今日のお話 1905字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
本日は東京駅にて、英語塾。
イランから出張で帰ってこられた
塾のメンバーから、イランの実情について、
色々とお話を聞かせてもらいました。
何となくですが、
「イランとかイラク、
○○○スタンとつくような中東の国々は、
全部危ないんじゃないか」
と思われがちですが、
イランの場合、大変綺麗で、
道路もセキュリティも問題ない国であるとのこと。
(政治リスクはあるそうですが)
私自身、実際を知りもしないのに、
イメージで物を考えてしまいがちだったな、
と気が付かされました。
英語塾のおかげで世界情勢への興味が、
急激に高まっている今日この頃です。
*
さて、本日のお話です。
今日は、「イラン」にまつわるお話で、
英語塾のメンバーら聞かせていただいた
とあるエピソードを元に、
「信頼は時を超える」
というテーマで、
思うところをご共有させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ。
■イラン帰りのIさん。
彼は、英語塾のメンバーの一人です。
世界を飛び回るバイリンガルのビジネスパーソンで、
意見をまとめる力、幅広い見識など、
僅かな時間を共に過ごすだけで
大変な能力の持ち主であると感じさせられる、
そんな人物です。
そんな彼に、英語塾の講師が、
イランについてこんな質問を投げかけました。
「イランの日本人に対する印象は、どう?」
非常にシンプルな質問です。
すると、彼は答えます。
「非常に良いですよ」
まあ、日本人は確かに
そんなに悪い印象は持たれていないだろうな、
と思いましたが、
改めてその理由を聞いた時、
「なるほど」と思うと同時に、
『”信頼”は時代を超える』
という、目に見えない力を感じたのです。
■「なぜイラン人は日本に対して好意的なのか」。
その理由は、こんな話でした。
イランは、石油産業で有名です。
未だ多くの政治や宗教、
人権問題などがあるにせよ、
人口は7000万人を超え、
世界2位の石油資源を元に、
中東の中では、安全でクリーンな国として、
一定の成長を遂げてきました。
そして石油産業が伸びる礎となった、
1960-80年代の石油プラントを建造した時代
様々な国から、プラント建造のために外国のエンジニア企業が
やってきました。
そして、それぞれの国のエンジニアは
当時、こう言います。
「大丈夫ですよ、任せといてください!」
しかし、いざ蓋を開けてみると、
どの外国の企業も結局、納期に間に合わない。
そしてそのまま去っていくということすら、
あったとのこと。
そして、日本の場合。
”出だしが遅い”という特徴があり、
最初は「大丈夫か?」と思われていたものの、
しかし、一度計画を宣言し、計画を伝えると
日本人は、必ず納期を守ってくれた。
それは、例外なく、
100%そうだった。
だから、イラン人は日本人のことを、
信頼しているし、好意的に感じるのだ、
そんな話をIさんは、
イランの人から聞いたと語ってくれました。
■この話を聞いて、思いました。
それは、
『信頼は時代を超え、伝わる』
ということ。
それがたとえ数十年前の話でも、
その印象は、脈々と語り継がれ、
「信頼感」が息づいていく。
普段意識しないですが、
「信頼」とは時代や場所を超え、
”波のように伝播していく”
ものだろう、そのように感じたのです。
■1953年に、出光興産が日章丸事件において
イランの石油を持ち帰ったことで、イランの経済的危機を救った。
そして、それが今のイランと日本の関係の土台となっている。
そんな話もありますが、
同様の話かもしれません。
いずれにせよ、遠い昔の話や、
自分と関係ない人であったとしても、
一度、組織の外に出てみれば、
私達が「個人」ではなく「日本人」「○○会社」という
”組織の代表”
としてみなされるものです。
特に海外旅行などに行くと、
多少なりとも感じたことがある人も、
多いのではないかと思います。
■基本的に、人は自分、または、
自分が想像出来る範囲の中を超えて、
物事を考えづらい傾向があると思います。
でも、イランが日本のことを、
好意的に感じてくれている理由が、
自分が知らない「過去の歴史にある」とされるように、
『「信頼」は、時代を超えて伝わる』
ものであり、このことは、
認識しておく必要があるのでは、
と思ったのです。
そして、その人の、
その時の対応によって、
”所属する組織・社会の「信頼」が
時代を超えて、プラスにも、マイナスにも拡散しうるものである”
そう考えてみると、
これからの次世代の未来を考えた時に、
自分たちのあり方を、もっと考える必要性を感じるのかもしれない、
キレイ事のようですが、
実際そうなのだろう、と改めて思うのです。
というわけで、私も、
誇りある日本人を、目指して行きたいと思う次第。
(祖母は中国人ですが)
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日となりますように。