メールマガジン バックナンバー

850号 2016年6月12日

学びの「ポストイット理論」

(今日のお話 1819字/読了時間1分半)
■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、午前9時から英語塾。

そして昼過ぎからは、
講師の先生と個人面談でした。

「メルマガではたくさん
 自分の想いや意見を伝えられるのに
 英語ではなぜ意見を言うのが難しいか?」

というテーマで話をしていましたが、
色々課題がありすぎて頭が破裂しそうになりました(汗)

語彙が足りない、
練習量の絶対的な不足、
失敗への恐れ、

山のように課題があることがわかりましたので、
英語塾の残り10ヶ月で、出来る限り克服し、
明るい未来を描きたいと思います。
(がんばれ、自分!)



さて、本日のお話です。

たまたま上手くいったではない、
その人の基底となる真の力、

「地力」「真の実力」

を高めるためには、
長期・継続的に取り組むということが、
必須であると感じます。

今日は、
妻が通っている囲碁塾(3ヶ月で初段を目指すプロジェクト)の
あるおじいさんのお話から、


「一過性でない、”真の地力”を身につける」


というテーマで、
学んだことをお伝えさせていただければと思います。

それでは、どうぞ。

■妻が通っている囲碁塾。

これは、ド素人の囲碁・完全初心者が中心に、

「28級から3ヶ月で初段へと駆け上がること」

を目標にしたプロジェクト、
通称「初段プロジェクト」なるものを行っています。

そして、妻も6月26日に行われる初段検定に向けて、
かなりアクセルを踏んでいます。

この二ヶ月で28級→6級へと成長したようです。

最近はもっぱら、
私が家に帰ったときも、

私「ただいま」
妻「おかえり」

のコメントのみで、後はひたすら囲碁に打ち込むという、
ノン・コミュニケーションのこの2ヶ月。

そんな妻より、久しぶりの会話にて、
同じ囲碁塾に通う、ある強いおじいさん(2段)の話を
聞かせてもらいました。

彼は非常に強いのですが、
今の囲碁への取り組みの姿勢について、
「なるほどな」と思わされる、彼の持論を持っているとのこと。

その話が、

”「本物の実力」をつける”

というテーマを考えたとき、
非常に納得でき、
かつ的を得た話だと感じるものでした。


■その強いおじいさん(囲碁2段)は、
彼の学びのスタンスについて、こんな話をしてくれたそう。

「この囲碁塾に入って、
 色々な技やスキルを、短期間でたくさん覚えました。

 でも、”それはまだ本当の実力じゃない”、

 私はそう思っています。」


「今の状態は、いわば、

 『ポストイットで頭の中に、
  学んだ”技やスキル”を、
  一時的に貼り付けているような状態』

 だと感じるのです。

 だから、まだまだ練習しないと、
 すぐはがれてしまう。

 コツコツ、覚えたことを
 何回も使って、頭の中に接着させていく、

 そうしないと真の実力とはいえない、

 そう思っているのです」

というような話。


■「強い」という事実、

それだけでも素晴らしいのですが、
それ以上に、そのスタンスが素晴らしい、

ついそのように思わされてしまいます。


でも、彼はその長く生きた経験からか、
はたまた感覚からなのかわかりませんが、


『短期間で集中的に覚えたものは、
 短期間ですぐに忘れうる』


という”学びの原則”ともいえることを、
十二分に理解していました。

せっかく覚えたものは、
「粘着の弱いポストイット」のようなものだ、

だから、

『ボンドで貼り付けた完璧な接着』

を目指さねば、それは「真の実力」とはいえない。


■この秀逸なたとえ話を聞いたときに、
「本当にその通りだよな」、と強く思わされました。

そして、この


【学びの「ポストイット理論」】
(と勝手に名づけました)


は、あらゆる学び・成長に通ずる、
そのように思います。

例えば私もこれまで、
一時期、英語を勉強しよう、と強く想い、
頑張ったり、やめたりとを繰り返し続けてきました。

なんだかんだ取り組み自体は、
それなりにしているのです。


・2年前にフィリピンへ2週間の短期留学
(半分休みでしたが汗)
・1年間の英語塾
・オンライン英会話


思いついてはチャレンジし、
一時的に集中し、能力が上がったような気もしました。

でも、結局、その得たはずのものは、

”ポストイットが剥がれ落ちる”がごとく、
隙間が空くたびに忘れ去られ、
3歩進んで3歩下がるような、

そんな状態を繰り返してきました。


■つまり、何かを身につけようとした際に、


『継続的に腰を据えて取り組まなければ、
 「ポストイット」は、いずれ剥がれる』


この「学びの原則」ともいえることを、
理解していなかったのだ、

そのことを、おじいさんの話を通じて、
痛感したのでした。


■もちろん、何でもかんでも、
継続してガッツリできるわけではないでしょう。

でも、自分が本当に身に着けたい、
そう切望しているものだとすれば、

一時的に燃え上がり、
そして辞めてしまうのは、

「真の実力」をつけるという視点からは、
遠回りになる考えなのだと思います。

というわけで、
何か学ぼうと取り組む際は、


「ポストイット」でなく、
「ボンドで接着」へと昇華できるよう、


【学びの「ポストイット理論」】


を忘れずに、

長期的・継続的に、繰り返し繰り返し、
まるで自分の体に彫刻刀で刻むがごとく血肉にしていく、
というスタンスを大切にすること。

それこそが、
「真の実力」「地力」をつけるために、
重要なことなのであろう、

そのように思った次第です。


私も、言い訳せずに、
真面目に頑張ろうと思いました。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日となりますように。

【本日の名言】 多くの犠牲と苦労を経験しなければ、
成功とは何かを決して知ることはできない。

マハトマ・ガンディー

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