タヌキと人間のWin-Win
(今日のお話 1885字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
日曜日は朝8から、
妻や友人を含めて7つの習慣勉強会。
ゲストとしてお世話になっている
お客様が夫婦で参加されたり、
面白く、充実した時間でした。
そしてますます、仕事とプライベートの境目が
わからなくなってきました。
(良い意味で)
今週も楽しく、頑張りたいと思います。
さて、昨日の勉強会のテーマが、
「7つの習慣」で最も有名なパートの一つ、
”第四の習慣 Win-Winを考える”
というものでした。
今日はその
「Win-Win」
について、教訓となるエピソードを、
皆様にご紹介させて頂きたいと思います。
それでは、どうぞ。
■いつからか、ビジネスシーンでも、
プライベートでも、
「Win-Winでいこうよ」
「Win-Winじゃないと、
長いお付き合いはできないからね」
というように、
頻繁に使われるようになりました。
細かい定義やニュアンスは若干違えど、
双方が「望む結果」を得ていなければ、
長期的・継続的に付き合い続けることは難しい、
これが、Win-Winの表している言葉の
ポイントではないかと思います。
■しかしながら、実際には、
「私の利益」 vs 「あなたの利益」
が衝突する場合が多々あります。
それをいかに解決することができるか、
それを考えさせられる、
興味深いエピソードが『奇跡のリンゴ』(幻冬舎)
という本に紹介されていました。
このお話の中の、
「私の利益」 vs 「あなたの利益」のテーマは、
”農作物の被害”という話です。
農作物を育てたい農家さん。
穀物(芋やとうもろこし)を食べたいタヌキ。
この2人(1人と1匹)の間で、
利益が相反する時に、『奇跡のリンゴ』の主人公であり、
農家である木村秋則さんは、こう語りました。
(以下、引用です)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
鬱蒼とした木立の中に
外国の雑誌で見た、あの整然としたトウモロコシ畑が出来あがった。
土地がよく肥えていたせいか、出来はきわめて良好だった。
ただ、タヌキの被害に悩まされた。
収穫間際になると、たっぷりと太ったトウモロコシが、
ごっそりと喰われてしまうのだ。
「それで畑のあっちこっちに、虎バサミをしかけた。
そしたら、仔ダヌキがかかったの。
母親のタヌキがすぐそばにいてさ、
私が近づいても逃げようとしないのな。
虎鉄をはずしてやろうと思って手を出したら、
仔ダヌキは歯を剥いて暴れるわけだ。
かわいそうだけど、長靴で頭を踏んづけて、
虎鉄をはずして逃がしてやった。
ところが、逃げないのよ。
私の目の前で、母親が仔ダヌキの足、
怪我したところを一所懸命舐めているのな。
その姿をみて、ずいぶん罪なことしたなあと思ったよ。
それで、『もう食べにくるなよ』って、
出来の悪いトウモロコシをまとめて畑の端においてきた。
売り物にならない不良品だな。
それを全部、置いてきた。
次の朝、畑に行ったら、
一つ残らずなくなっていた。
と同時に、タヌキの被害が何もなかったのな。
それで虎鉄をやめて、
収穫するたびに、歯っ欠けのトウモロコシを置いてくるようにした。
それから、タヌキの被害がほとんどなくなった。 」
(『奇跡のリンゴ』より引用)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■いかがでしょうか。
多くの状況では、
「害獣」として、忌み嫌い、
そして駆逐しようとするのが通例のように思います。
しかしながら、この木村さんは、
非常に優しい心を持っていて、
罠にかかったタヌキの親子のことも考えたのでしょう。
そして、不良品の、
不必要なトウモロコシを置くことで、
木村さんは綺麗な収穫物を食べられることなく、
タヌキは食物にありつけるようになった。
もちろん、色々な意見があるとは思いますが、
これも一つの「Win-Winの形」ではないか、
そのように思いました。
■ちなみに、あまり知られていないのですが、
「7つの習慣」において、
Win-Winを実現するには、
【豊かさマインド】
が必要である、と言います。
豊かさマインドとは、
”全てのものは皆にいきわたってそれでも余りある”
というような考え方。
これをとられたら、俺の分がなくなる。
絶対わたしてなるものか、
という考え方とは違うのものです。
■私たちも仕事で、プライベートで生活をしていると、
何かしら衝突しそうなこと、意見がかみ合わないこと、
どうしても起こってくると思います。
そんな中でも、出来る限り
「Win-Winを”考える”」という、
”考え続ける姿勢”
を大切にしていきたいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日となりますように。