屋久島の「自然派パン工房の女店主」が教えてくれた、”流れを変える方法”
(今日のお話 2753字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日も朝から屋久島探索。
そして、屋久島の自然に囲まれながら、
不安定な通信環境と共に、仕事をしておりました。
やっていることは、
都内のカフェでやるのと変わらないのですが、
木々に囲まれた環境で仕事をしていると、
それだけで贅沢な気持ちになりますね。
今日からはまた都内にて、
色々なお客様とお会いしていきます。
ちなみに早速本日は、とあるお客様にて
「7つの習慣」のフォローも兼ねた1日研修の実施。
良い気付き与えられるよう、
全力を尽くさせていただきます!
*
さて、本日のお話です。
昨日は、1日目の
「縄文杉を巡る旅(20キロ)」と打って変わって、
屋久島の”ゆるカフェ”や、
”自家製パン屋さん”
”手作り土産のお店”など、
地元のお店を巡っておりました。
そこであるパン屋の店主さんから聞いた
お話が、非常に印象的でした。
それは、屋久島の問題点について、
そしてそれと戦う人のお話です。
今日はそのお話を紹介すると共に、
「流れを変える人」
というテーマで、感じたことを
皆様にご共有させて頂きたいと思います。
それでは、どうぞ。
■屋久島は綺麗な丸型の島。
直径は約30キロ。
車で1周をすると、103キロ。
2時間くらいで一周できる計算になります。
ちょうど、私が先日参加した、
ウルトラマラソンと同じくらい。
(朝走り始めれば、夜には一周できることになりますね)
と、いうのは余談ですが、
ゆとりある、自然豊かな屋久島。
世界自然遺産にも登録されており、
豊かな観光資源に恵まれています。
が、この島は、地元の人から見ると、
その特徴と共に、課題があると言うのです。
*
私が妻と訪れた、
島の南部に位置する山の中のあるパン屋さん。
そこの40代と思しき
エネルギッシュな女性店主が、
こんなお話を聞かせてくれました。
■ちなみに、このパン屋さん、
非常にこだわりがあるお店のよう。
大通りから面しているわけでもなく、
草木生い茂る荒れた小道を進んだところを抜けた、
奥まった山の中にあります。
目的を持ってこなければ、
たどり着けない場所。
しかし、そこでは、
・手作り酵母の自家製パン
・ミツバチを自前で育成し作った手作りの化粧品
・無農薬栽培で作った果物
など、オリジナルかつ、
こだわりのものを作っています。
普通、平日の昼間であれば、
他のお店がほとんど空席な時間帯なのにも関わらず、
お客様が席いっぱいに埋まっていました。
そんな様子を見て、
私の妻(=無農薬野菜にハマリ中)が、
こんな質問をしました。
妻「屋久島の方々は、やっぱりこのお店みたいに、
”無農薬”、”手作り”のようなこと、
大切にされていらっしゃるんですか?」
すると、女性の店主さんは、
こう答えます。
店主「そうだといいんですけれどね(苦笑)
やっぱりそういう意味では、まだまだ遅れていて、
一部の人だけがやっている、という感じだと思います」
そんな言葉から始まり、
次のようなお話を、聞かせてくれたのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(以下店主の方のお話の内容)
屋久島は「世界遺産の屋久杉」という観光資源で、
潤うことができました。
でも、正直なところ、
実際は財政赤字がひどい。
それは甘えすぎていたからだと思います。
*
豊かな自然に囲まれた町ということで、
本来出れば、もっともっと町を上げて大切にし、
屋久杉周辺だけでなく、自然と共存できる屋久島町、
を目指すべきだと思います。
しかし、皆、自分のお店なり、
御土産屋なりが上手くいけばよくて、
「皆でよくする」という発想は、そんなにない。
*
結果として、海も綺麗だといわれているけれど、
私からすると、昔よりもずっと汚くなった。
だから、ホタルイカの産卵も、
飛魚の産卵も、全然なくなってしまった。
それも、多分農薬とか、
川から流れる水が汚れているせい。
*
もし「屋久島町」が、屋久杉だけでなく、
”無農薬栽培”、”自然とともに生きる町”
というイメージだったら、もっともっと栄えると思うんです。
だから、私は自分のお店で
「無農薬」「自然栽培」など、
環境に優しい商品を売って、成功させようとして、
今6年経ちます。
そして、結構上手くいってくると、
面白い事に、周りも注目し始めるんですよ。
「無農薬、別に興味なかったけど、よう売れるみたいね。」
という風に。
それをしたたかに狙っているんです(笑)
*
今は、『屋久島ユネスコパーク』といって、
「水と共生する町」ということで、
世界遺産と別の団体に登録をしているんです。
これは、剥奪されうる資格で、
皆で水環境を良好に保ち続けなければいけない。
これを、北や南、
それぞれ意識の高い有志が集まって、
今も、働きかけをし続けています。
そうやって、
屋久島町がよりよくなればいいな、
そう思っています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■そんなお話でした。
もちろん、
店主の方のお話のみ聞いているので、
必ずしもそれだけが真実とは限りません。
しかし、思ったのです。
それは、
・自分の店だけでなく町のあるべき姿(ビジョン)を描き、
・そのために自分ができる「小さな行動」を愚直に続け、
・人と協力し、ビジョン実現に向けて動いている
その姿勢。
それに静かな感銘を
受けておりました。
これぞ、リーダーシップでないだろうか、と。
■往々にして、範囲が大きい話になると、
「いや、町なんて変えられない」
(=会社なんて変えられない)
「政治が変わらないとムリ」
(=トップの方針が変わらないとムリ)
「自分が動いても大したことはできない」
(=自分の力なんて組織からしたらちっぽけ)
というように、やる前に、
「どうせムリ」と諦めてしまうこと、
よく聞く話ではないでしょうか。
*
しかし、無理かどうか以前に、
どうこうできない理由を語る以前に、
このパン屋の店主さんが言ったような、
「自分がまずやってみせること。
そして、”上手くいっているようだ”と興味を持たせるんです。
そうなることを、したたかに狙って行動している」
といった行動。
これが、できているのかどうかこそが、
重要なことなのではないか、
そのように強く思ったのです。
■「7つの習慣」においては、
”第一の習慣 主体的である”において、
主体的な人は、
『流れを変える人になる』
ことができる、と言っています。
これは、まさしくこの店主のように、
そしてこの言葉の通り、
”自分ができる事に働きかけ続ける。
そして結果として、周りの考えや行動を変える”
ということではないだろうか、
そのように感じます。
■些細なことでも、
見ている人は見ています。
そして、同じ志を持つ人は惹かれあい、
そしてどこかで共鳴するもの。
もし、皆様の中に、
「これこそが進む道だ」と信じるものがあり、
そしてそれが誰かを幸せにするものであれば、
周りがどうこうでなく、
”その想いに従い、動き続ける”こと。
そうすることで、
屋久島のパン屋の店主が、
いくつもの団体をまたがって、
有志と繋がり合い、影響を広げているように、
、
心強い仲間ができ、
そして”大きなうねり”に繋がっていくのではないか、
そのように思うのです。
*
『流れを変える人』になる。
私たち一人ひとりが、そんな意識を持てたら、
きっと世の中は益々良くなっていくのでしょうね。
屋久島にて、自然とともに、
大切なことを学ばせて頂きました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日になりますように。