下段者、上段者の力が分からない
(今日のお話 1665字/読了時間1分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
ならびに、「7つの習慣公開コース 3日間」が、
リーガロイヤルホテル東京にて行われておりました。
導入検討のために、
はるばる静岡よりご見学に来られた人事のご担当者様と、
ランチをしながらミーティング。
偶然にも同郷の愛知県岡崎市で、
地元トークで花を咲かせておりました。
世間は狭いものですね。
*
さて、本日のお話です。
先日読んだ本『仕事の技法』(著:田坂広志)より、
印象に残った言葉がありましたので、
皆様にご紹介したいと思います。
その言葉、
そして今日のテーマです。
「下段者、上段者の力が分からない」、
それでは、どうぞ。
プロフェッショナルの世界では、
”力が劣る「下段者」は、
自分よりも力が勝る「上段者」の、
その力がわからない”
と言います。
それを表した一つの格言が、
『下段者、上段者の力がわからない』
というもの。
■4月5月のこの新人育成のシーズンで、
しばしば耳にする話で、こんな話があります。
「新人なのに、やたら鼻が高いんだよな」
「やってもないのになぜだか自信過剰なんです」
という人事の方の嘆き。
これらの現象も、ひとえに、
「下段者」がゆえに、
自分より高い世界が見えず、
自分の実力を過大評価してしまう、
こんなメカニズムが
働いているように思います。
ちなみに、新人だけでなく、
中堅社員でも、ベテラン社員でも、
それが部長であれ、経営者であれ、
謙虚さを忘れると、
「つい自分のことを過大評価してしまう」
ということ、起こりうるのかもしれません。
■そして、加えて、
この話には続きがあります。
それは、
”「上段者」から見たら、
「下段者」の実力がすぐにわかる”
ということ。
柔道の有段者は、
組んだ瞬間に相手の強さがわかる、と言います。
そして、更に腕を磨くと、
向かい合ったその瞬間に、
その人がどれくらい強いか手に取るようにわかる、と言います。
この話を考えてみると、
”自分より立場が上の「上段者」と相対したとき、
「下段者」である自分の実力は、すぐにばれる”
ということが言えるのでしょう。
■そしてこれらの話から、
改めて思うことがあります。
それは、基本的名原則として、
『背伸びしても、いずればれる』
ということ。
私たちは人間関係の中で生きています。
そして、時に自分のエゴにより、
「自分を良く見せたい」
「自分の思い通りに進めたい」
と思ってしまう時が、
しばしば訪れるようにも思います。
それが、たとえ悪意があるわけでないこと、
・自分のことを良く見せようとする
・偉そうな雰囲気をかもし出して、知っているふりをする
・最もらしいことを言って話をあわせる
・ちょっと取り繕って、上手く乗り切ろうとする
・巧みに言葉を変え、自分の思い通りにもっていこうとする
などであったとしても、
”見る人から見れば、モロバレ状態”
なのでしょう。
「上段者」は「下段者」の考えていることなど、
すぐにわかってしまうし、
その人がいかほどの人物かも、
どれほどの理解をしているのかも、
すぐに見抜いてしまうのでしょう。
でも見抜かれているほうは、
その事に気が付かないわけです。
■人と会う中で、
「いくら上手いことやろう」
と思っても、
自分がどんな人物か、自分がどのレベルかなどは、
結局はバレてしまうもの。
だからこそ、
もし本当に認められ、評価され、
そして影響力を身につけんとするのであれば、
表面的な見せかけの力でなく、
【自分の”根(=人格)”を鍛える】
という、地道で、
時に苦労を伴う、根本的な努力が必要なのではないか、
そのように感じるのです。
■「7つの習慣」でも、
”まず根を育て、そして幹、葉を育てなければ、
風雨、嵐の際に、自分という木は倒れてしまう”
といっています。
だからこそ、
「根を育てる」
ことが大事。
根を育てるべく、自分を律し、
地力を育て続けることが大切なのだろう、
変化の多い今だからこそ、
改めてそのように感じた次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日になりますように。