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796号 2016年4月19日

「苦痛」に着目する

(今日のお話 1755字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。

「7つの習慣」の社内ファシリテーターを活用して、
リーダーシップ研修をしている某保険会社の方とご面談。

”日本最高のリーダーを育てている”と、断言されるほど
素晴らしいプログラムを、6ヶ月間のプログラムとして昇華させています。

「7つの習慣」の社内ファシリテーターの仕組みも活用して
自社の研修と掛け合わせることで、「理論×実践」という、結果に結びつける研修ができる。

これも、“社内ファシリテーター制度”がよい、
と言って頂ける理由の一つとなっています。



さて、本日のお話です。

今日は、

「自分に行動を起こさせるコツ」

というテーマで、
皆様にご共有したいと思います。

それでは、どうぞ。

■よく研修を実施した後、

「第二領域活動が大事なのはわかるんですが、
 行動ができないんですよね(涙)」

というご意見を聞くことがあります。

研修で、

”普段やっていないけれども、やったほうがいいこと”

を書き出して、

・やれ英語の勉強をしよう
・やれ運動をしよう
・やれ妻/夫とのコミュニケーションをもっととろう

としたとしても、なかなか実行できない。

そんなことがよく起こっている様子。
(その気持ち、よ-くわかります)


■しかしながら、これ、当然だと思うのです。

だって、
もし仮にやらなかったとしても、
別に日常生活に支障はありませんし、
特に困るわけではありません。

昨日と変わらない毎日が続くだけ。
それが普通だから、快楽もありませんが、苦痛もない。

わざわざ、日々の仕事の中で疲れているのに、
“よりよくなる”といってそれをやる必要があるのだろうか・・・

という心理になります。

だから、結局やらない。

すなわち、
「やればプラスになる」とわかっているだけでは、
人はなかなか動けない、

これが一つの真実だと思うのです。
(残念ながら・・・)


■では、どうすれば行動できるのか。

そのポイントは、

【「苦痛」に着目すること】

だと思うのです。

“今抱えている痛み”。

これは、放置できません。

めちゃめちゃお腹が痛かったら、
場合によっては1万円出してでも胃薬が欲しくなります。

健康に悩んで、
何かしらの不調を抱えているのであれば、
藁をもすがる思いで、あらゆる病院に大金をはたいて、
治療を懇願しに行くことになるでしょう。

苦痛を放置したら、
場合によっては、死んでしまうことだってあるのですから。

だからこそ、人は

「苦痛」「痛み」

に関しては敏感であり、
行動せずにはいられなくなる、

そんな特徴を持つ生き物だと思うのです。


■そんなことを踏まえた上で、
自分を突き動かす小さなヒントがあるとしたら、
こんな質問が有効かもしれません。

『もし○○をしなかったとしたら、
どんな「苦痛」「痛み」が待っているか?』

という質問。

・もし、運動をしなかったら、どんな”痛み”があるのか?
 (デブる、心筋梗塞、糖尿病、早死、動けない、老後の車椅子、子供と遊べない etc)
・もし、妻/夫とのコミュニケーションをしなかったら、どんな”痛み”が起こるのか?
 (冷たい夫婦関係。居心地の悪さ。安らがない気持ち。家に帰りたくない etc)
・もし、勉強をしなかったら、どんな”痛み”が起こるか?
 (10年後の後悔、自信喪失、自己否定、負けグセ、友人への嫉妬、諦め etc)

このように問うてみて、
その「痛み」「苦痛」を考えてみたらどうか。

恐らく「○○をしたらこうなれるかも!」よりも、
切迫感がある答えが浮かび、

「やんなきゃヤバイ感」が醸成されるのではないか、

そのように思います。


■もちろん、これだけでは、
人は行動できるわけではありません。

ここに加えて、

「今やらないとマズい」という”緊急性”
(=信頼を失う、健康を失う、顧客を失う、評価が下がる)
がなければ、なかなか動けない、

というような他の要素も加わってきます。

しかしながら、

「何かを得られるかも!」という快楽面に着目するより、

『このままじゃヤバい』
『このままだと致命傷をこうむる』

というような


【「苦痛」に着目する】


ほうが自分を動かしやすくなります。

というわけで、

「行動できない自分」がいるならば、
放置した場合の苦痛を考えてみてはいかがでしょうか。

自分を突き動かすアプローチとして
少し違った結果が生み出せるかもしれません。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって、素晴らしい1日となりますように。

【本日の名言】 満足した愚か者よりも、
不満足なソクラテスになる方がよい。

ジョン・スチュアート・ミル

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