冷たい夜と闇の濃さのなかにこそ、朝顔は咲く
(今日のお話 1386文字/読了時間1分)
■こんにちは。紀藤です。
金曜日は3件のアポイント。
ならびに夜はいつも
お世話になっているお客様(?)と飲み会でした。
はしゃぎすぎたのか、
昨晩、夜中から高熱にやられ、
スクールのコーチとのテニスの予定をキャンセルし、
今の今まで昏々と眠り続けていました。
たっぷり汗をかき、やや復活し、
今更ながら机に向かった次第。
(こんな夜分に配信、スミマセン)
*
さて、本日のお話です。
とある社長に進められた本
『大河の一滴』(著:五木寛之)を読み、
納得させられたお話がありましたので、
本日はその内容を、皆様にも共有したいと思います。
それでは、どうぞ。
■『大河の一滴』の著者の五木寛之氏は、
1932年生まれ。
朝鮮にて敗戦を経験し、
たくさんの人の死と犠牲の上に、
外地から日本へと、生き延びて帰ってきた、
そんな経験をしている方です。
がゆえが、彼の人生観は、
「プラス思考であれ」
とよく色々な学者・識者が言えども、
脳科学的にそうであると言えども、
そう思い切れないケースだってあるのではないか、
それが自分の根底にある、
とその著書にて述べていました。
■確かに、これは
「どうプラスに捕らえればいいのか?」
と思わざるを得ない出来事、
世の中にはたくさん、たくさんあります。
たまたま自分は経験していなくとも、
外を見渡してみれば、絶望的、とも言えることが
実際に存在しているわけです。
例えば、
子供から殴られ続けて、カウンセラーから
「とにかく耐えて我慢しなさい。それも愛情です」と言われた父親。
涙を流しながら耐えた父は結局、
金属バットで息子を殴り殺してしまうという事件。
この父親は、このきっかけになった
「息子の暴力」をどう”プラス思考”で捉えればよいのか。
はたまた、最愛の妻を
理不尽な事件に巻き込まれ、亡くしてしまった夫は、
その事件を、どうプラスに捉えればよいのか。
自然災害で、抗うこともできず、
最愛の人をたくさんなくした方も、
そうなのだと思います。
私は、今まで幸いにも、
何とかプラスに捉えられる出来事の中で生きてきましたが、
こういったことが現実としてある、
ということは理解できます。
■そして、先述の
五木寛之氏はこのように言うわけです。
『現実にはプラス思考だけでは救われない世界がある。
そして、じつはプラス思考と対をなして、
大きなマイナス思考という重要な世界がある。
そのマイナス思考のどん底のなかからしか、
本当のプラス思考はつかめないのではないか。』
と。
しばしば言われますが、
本当の”心の痛み”を知った人だけが、
対となる”優しさ”を知ることができる。
本当に”強さ”を知った人だけが、
対となる”弱さ”を知ることができる。
そして、同様に
この世の”絶望”とも言える世界を体験した人だからこそ、
”幸せ”が何たるかを語ることができる。
「”闇”を知るからこそ、”光”の素晴らしさがわかる」
これがもしかすると、
『真のプラス思考』を目指す上で、
大切な考え方なのかもしれません。
■こんな言葉があります。
【冷たい夜と闇の濃さのなかにこそ、朝顔は咲く】。
きっと今この瞬間、
何かしらの辛い気持ち、
どうしようもないと感じる気持ち、
プラスに考えようと思ってもできない、
そんな状態に置かれている人も、
いるのだと思います。
しかし、そんな自分だからこそ、
闇を知る自分だからこそ、光を知ることができる。
そう思うことで、
少しだけ今の自分の状態を、どう見るかも
変えられることがあるのかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も、皆様にとって素晴らしい1日になりますように。