メールマガジン バックナンバー

746号 2016年2月29日

”怒り”をコントロールするには、本を読むこと

(今日のお話 1350文字/読了時間1分)
■こんにちは。紀藤です。

昨日はアンガーマネジメントのセミナー。

土日色々と動きすぎたせいか、
体調を壊してしまい、本日は家で療養中。

(気がついたらお昼でございました。
 健康って本当に大事ですね))



さて、本日のお話です。

アンガーマネジメントで、

「怒りのコントロール方法」

として、非常に面白いお話が紹介されていました。

本日は、その内容を
ご共有させていただきたいと思います。

それでは、どうぞ。

■以前から問題になっている体罰問題。

ある教育委員会が、
体罰をしてしまった教師に対して、
「なぜ体罰をしたか?」についてその理由を質問したそうです。

すると、約半数の教師から出てきた答えが、

「言葉が出てこなくて、手を出してしまった」

という回答だったそう。

また、
”最近の子供がキレやすくなっている”、
という説に対して、アンガーマネジメント協会の理事である安藤氏は、
このように推察を話されていました。

「最近の子供はボキャブラリーが減っています。

 「自分の感情を表す言葉」を持たなくなった、
 そのように感じるのです。

 何かあれば、
 ヤバイ、ウザい、そしてキレる。

 美味しいものを食べたときも、「やばい~」
 うれしかったときも、「ヤバイ!」
 腹が立つときも、「まじ、やばい」

 みたいなイメージ。

 しかし、人は、言葉を使って思考します。
 そして言葉は思考に影響を与え、
 思考は行動に影響を与えます。

 だから、自分の感情を表す語彙がなく、
 その怒りを適切に言葉に表し、相手にぶつけるボキャブラリーがないと、
 自分の中にある”キレる”という言葉(行動)を選択せざるを得ない。

 だから、ある限界を超えたときに、

 「マジやばかったから、キレちゃったよ」

 と衝動的な行動をとるのではないか、
 そんな風に感じるのです。」


■若者の「ヤバイ」発言は、
なんとなくわかる気がしますね。

私もこういった会話、しばしば耳にします。

さて、上記の安藤氏の体罰の話、
ボキャブラリーの少なさと怒りの関係、
これら話から、あることが言えそうです。

それは、
「怒り」と「言葉」は密接に関わっており、

だからゆえに、「怒りをマネジメントする方法」とは、

【自分の”怒り”を表現するボキャブラリーを持つこと】

である、ということなのです。

自分の感情が刺激されたとき、
それを適切に表現することができれば、
自分の状態を客観的に見つめることができます。

自分は無償にイライラしている。
地団駄を踏みたい思いだ。
相手に憤りを感じている。
理不尽さを感じている。
怒りで頭が真っ白になりそうだ。

もし”怒り”を適切に表現できるボキャブラリーを持っていたとしたら、
少なくとも「キレる」という言葉しかないより、

自分の状態を客観視できることは
間違いないと思われます。

また、もし何かしらの形で
”相手に怒りを表現する”という場合も、
ボキャブラリーを持っていれば、
衝動(物を投げる、壊す、たたく)に頼る割合が減る、
ということも言えそうです。


■人は、”怒り”という感情に支配されると、
つい衝動的に、破壊的な言動をしてしまいます。

しかし、壊したものは元に戻りません。

だからこそ、
そのときの自分の言葉と行動を、
上手にコントロールする必要がある。

アンガーマネジメント協会の安藤氏は

「自身のボキャブラリーを増やすこと」

がそのための、一つの方法であると語ります。

つまり、怒りをマネジメントするトレーニングとして、

【怒りをマネジメントするには、本を読むこと】
(そしてボキャブラリーを増やすこと)

ことが効果的である、という話に繋がるわけです。


「7つの習慣」では、”第一の習慣 主体的である”において、

『刺激と反応の間にスペースを空ける』

ことが自立した人間になるため必要な能力である、
といいます。

これは、まさしく、”怒り”を感じたときに、
一歩立ち止まって行動すること、そのものです。

そして、そうするためは、人が持つ

「自覚(自分自身を客観的に見つめる力)」

を発揮することが大事である、
というのです。

そして、客観的に自覚するためには、
やっぱり思考するための道具である言葉が関わってくるのです。

・・・と、いうわけで、
もし「怒りっぽくて悩んでいる」という方がいらっしゃったら、
「読書習慣」を強化するのもよい手かもしれません。

知識もついて、一石二鳥ですしね。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も、皆様にとって素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 自分に打ち勝つことは
勝利のうちで最大のものである。

プラトン

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す