「ピークエンドの法則」で、毎日ハッピー
(今日のお話 1889文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、上場企業の管理職向け
「7つの習慣」研修の2日目でした。
受講者様のご様子を見ていると、
「短期的な成果を求められる。結果を出さなければいけない。
でも、それだけでは疲弊してしまう感じがする。
長期視点も持ちながら、でも成果を出し続けたい。
はて、どうしたものか。」
こんなお悩みを持たれている方が
多くいらっしゃるようでした。
「7つの習慣」の目的は、
”今欲しい結果を、
将来さらなる良い結果につながるように得ること”
つまり、今日明日だけでなく、1年後も2年後も10年後も、
ずっと欲しい成果を得続けられるようになること
としています。
”今と未来”のバランスを考え、
更に成果を出していくための方法論、
「7つの習慣」を通じて、すこし立ち止まって
考えるきっかけになったのではないかと思います。
これからが勝負。
皆さまの更なるご活躍を、
切にお祈りしております。
■さて、本日のお話です。
私の尊敬する友人でもあり
かつ上場企業の素晴らしい経営者でもある方が大切にしている言葉で、
私が非常に感銘を受けたお話があります。
それは、
”「今日もハッピーエンド」で締めくくる”
という話。
本日はこのお話と、ある心理学の法則を絡めて、
「ハッピーエンドで終わること」の有用性について、
思うところをご共有したいと思います。
それでは、どうぞ。
■心理学の法則で、
『ピーク・エンドの法則』
という法則があります。
アメリカ合衆国の心理学者、行動経済学者である、
ダニエル・カーンマンによって提唱された法則です。
ちなみに、こんな内容。
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<ピーク・エンドの法則(英語:peak end rule)とは>
われわれは自分自身の過去の経験を、
”そのピーク(絶頂)時にどうだったか(嬉しかったか悲しかったか)”
ならびに、
”それがどう終わったか”だけで判定する、という法則である。
(引用:Wikipediaより)
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■なんだか小難しいですね。
平たく解釈をしてみます。
例えば、皆さまが、ものすごく素敵な男性、
あるいは女性とデートに行ったと仮定します。
1日過ごして、8割くらいは会話も弾まず、退屈でした。
「ああ、ちょっと今日は失敗だったかな」、
そんなことを感じ始めています。
しかしながら、デートの終盤、予約をしていた素敵なフレンチの店。
そこで一緒に過ごしたディナーは、
料理も雰囲気もサービスも最高。5つ星クラスで、
「なにこれ!この上ないくらい素敵な体験」
と思わず感じてしまいました。
そしてそのまま、うっとりとした、
高揚した気持ちを抱えたまま、
お別れをしたとしましょう。
すると、
「ピークの気持ち」(=最高のディナータイム)と、
「エンドの気持ち」(=ディナーの余韻の幸せな気持ち)
にひっぱられ、
「ああ、〇〇さんとのデートは素敵だったな。
〇〇さん、いいカンジかも。(ハート)」
となるわけです。
ここでポイントなのは、
”8割は退屈な時間だったのに関わらず(!)、
ピークとエンドの感情にひっぱられる”
ということ。
■この現象は私たちが自然と思ってしまう
パワフルな「心理学的な法則」です。
そして加えて、人は大なり小なり
「暗示の影響を受ける」という性質を持っている、
と言われます。
と、考えると、この
『ピーク・エンドの法則』を前向きに活用することも、
できるのではないか、
そんなことを思ったのです。
冒頭に、ある経営者の方が、
大切にしているスタンスで、
”「今日もハッピーエンド」で締めくくる”
という話を紹介いたしました。
彼は、
「どんなに嫌なことがあっても、トラブルがあっても、
終わりよければ全てよし。今日も良い日だった、と思いこませるのが重要」
というわけです。
大変なことがあった日に、
解釈を変えて捉えなおすことは一苦労かもしれません。
それでも、「終わりよければ全てよし」というのは、
私たちの心理的作用を考えても、
確かにその通りであるわけです。
だから、せめてエンドはハッピーにしていこう、
と思う姿勢は重要ではないか、
そんな風に感じるのです。
■どんなに辛い日も、大変な日も、
美味しいご飯を食べて、
あったかいお風呂に入って、
ちょっといい話を本で読んだりして、
心の垢を落として、
幸せな気持ちで布団に入れたとしたら
(その日の”エンド”を迎えられたとしたら)
その日は
「ハッピーだった」
と言えるのでしょう。
ピーク・エンドの法則、
上手く活用して、日々心身ともに、
健康的な毎日を過ごしていきたいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も、皆様にとって素晴らしい1日になりますように。