祖母は言った。「言いたい事言わんと我慢しとったら、寿命が縮むわ!」
(今日のお話 1748文字/読了時間1分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は日曜日ではありましたが、
静岡にて、グローバルカンパニーの
セールスカンファレンスの研修の実施。
「7つの習慣 英語バージョン」を
開催して参りました。
海外のCEOが50名近くも集まられ、
国も文化も全く違う方々が1つの部屋で、
ディスカッションをされました。
皆さま、時差で大変だったとのことですが、
そんなことを感じさせないほど、積極的。
自ら手を上げ、質問や意見も
思ったことはどんどん言われるその姿勢を見て、
「日本人も、もっと見習わないとな」
と大変刺激を受けるとともに、
”自分の意見を主張する大切さ”を
学ばせてもらいました。
と、いうことで、
今日のテーマは、
「意見を主張する大切さ」
についてお話をいたします。
それでは、どうぞ。
■年末、宮崎の祖母の家に行った時の話です。
話は変わりますが、私の祖先は中国系。
その影響で、祖父母は中国名と日本名、2つ持っています。
宮崎県の中心街で
『四海楼』という大きな中華料理屋を経営していた祖父母。
祖母も前線に立って経営を切り盛りしていただけあって、
88歳になる今年も、とんでもなくパワフルです。
そんな祖母の、とあるエピソードです。
祖母の家は、自宅の駐車場が、
1台分スペースが余っているのですが、
そこを近所のお花屋さんに貸しています。
周りの駐車スペースが1万円のところを、
知り合いのよしみとのことで5000円でレンタル。
そんなWin-Winの関係(?)が
続いていたそうです。
■年始のあくる朝のこと。
駐車場をお花屋さんの店長らしきおじさんが、
おばあちゃんに挨拶をしていました。
「明けましておめでとうございます。
いつもお世話になっています!」
と、さわやかな挨拶。
と2人を見ていると、
返す言葉で祖母の口から出たのはこんな言葉。
「アンタさ、もっと車を右側にとめんさいよ。
玄関出る時に、邪魔でしゃあないわ!」
年始のおめでたい挨拶に、
水をかけるような冷たい一言。
「はあ、すんません。」
と小さくなるお花屋のおじさん。
何だか見ていていたたまれなくなってきます。
それを聞いていた私と母は、
祖母に言いました。
「いやいや、ちょっとくらいいいんじゃない。
別にそんなに邪魔じゃないでしょ(汗)」
すると、祖母はこう答えます。
「気になるもんは、気になるんよ。
言いたい事言わんと我慢しとったら、寿命が縮むわ!」
と。
■言い方とか、タイミングとか、
突っ込みどころはままあります。
何もめでたい年明けの挨拶に冷たく言い放たなくても、
とも言えるでしょう。
が、しかし、祖母の
こと”言いたいことは言う姿勢”については、
学ぶべきことがあるなあ、と思ったのです。
何となく日本人には、
「自分の意見より、調和が大切」
「主張するより、空気を読む」
的な考えがあるように思います。
ゆえに、しばしば言われるように
「主張すること」「自分の意見を言う事」が得意でない。
しかし、そんな姿勢が転じて
「言いたい事があるのに言わない」
「言いたい事があるのに我慢する」
ことが癖になってしまったら、どうか。
祖母の話ではないですが、
少しずつフラストレーションがたまり、
『言いたい事言わんと我慢しとったら、寿命が縮むわ!』
的な状態になってしまいかねません。
しかも、言いたいことを
我慢して我慢して我慢して、突然
「アンタにはもう駐車場は貸せん」となっては、
お互いにとって損でしょう。
「もっと端っこ停めんさいよ!」と一応言いたいことは言って、
”安く借りられるお花屋さん & 小遣い程度のお金が入る祖母の関係”が、
末永く続く方が、双方にとってもメリットがあるように思います。
■「7つの習慣」では、
第四の習慣 Win-Winを考える”という習慣で、
『「Win-Win」とは勇気と思いやりのバランスである』
と説明をしています。
”勇気”とは、自分の想いを伝えること。
”思いやり”とは、相手の考えを理解すること。
”思いやり”ばかりで、
自分の言いたいことを言わない”勇気”がない状態では、
「Win-Win」にはなれないのです。
聴くことも大事。
でも言いたいことを主張することも、
同じように大事。
日曜日に参加させてもらった、
気兼ねなく考えを発表する海外のエグゼクティブの方々。
そして、宮崎の率直に言いたいことを言う祖母の姿。
何だか通ずるものを感じつつ、
「思ったことを伝える大切さ」
に想いを馳せた次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も、皆様にとって素晴らしい1日になりますように。