晴れてよし 曇りてもよし 富士の山
■おはようございます。紀藤です。
昨日は日本経営合理化協会が
主催するセミナーに午後から参加いたしました。
私がとても影響を受けた”中村天風”の弟子である、
尾身幸次氏の講話でした。
周りが貫録ある経営者の方々が居並ぶ中、
一人若造がぽつんと座っておりました(笑)
(※ちなみに、人物について少し補足です。
〇「中村天風氏」とは…
松下幸之助、稲盛和夫を始め
実に多くの人が師事し、その哲学に薫陶を受け、
事業に活かしていると言われる、日本の哲学者。
http://matome.naver.jp/odai/2134896930654232001
〇尾身幸次氏(現在82歳)は、
中村天風氏に直接師事した直弟子。
第一次安部内閣において、財務大臣を務め、
沖縄科学技術大学院大学の設立などを行う。
http://www.jmca.jp/prod/teacher/1498 )
内容は天風哲学についてのお話だったのですが、
経営者の方々が学ぼうとするだけに、
非常に役に立つお話が満載でした。
今日はその内容について、
特に心に響いたお話を共有したいと思います。
■日本の哲学者、中村天風氏は、
「”積極的な人生”を歩むことが大事だ!」
と強く伝えています。
積極的な人生とは、
・不平不満を言わない
・クヨクヨしない
・ネガティブなことを言わないし、考えない
・病になっても、強くある(というか病にならない)
という状態。
ある詩を借りてみれば、
【晴れてよし 曇りてもよし 富士の山】
というように、
雨が降ろうが風が吹こうが、
仕事が上手くいこうが失敗しようが、
”いつも前向き、いつも元気”
ということです。
■・・・とはいっても、
「いやあ、そうはいったって、
嫌なことがあったりすれば、落ち込むときは落ち込むよ・・・」
という声が聞こえてきそうです。
むしろ、それが普通。
でも、その普通を日常の心がけ次第で、
【晴れてよし 曇りてもよし 富士の山】
という状態にすることができる、
これが多くの偉人を魅了してきた
中村天風氏が伝えているメッセージです。
■では、そんな
”揺らぎない前向きな心”を作るために、
どうすればよいのでしょうか。
ここで、天風氏が強く勧める考え方が、
「日常の言葉において、不平不満を言わない」
ということです。
なかなかハードルが高いかもしれませんが、
不平不満を思ってしまうことは仕方ないにせよ、
それを「口に出す」ということがいかん!
と天風氏は言います。
では、なぜ「口に出す」ことがいけないのでしょうか。
その理由は、人は多かれ少なかれ
”暗示にかかりやすい性質”を持っているからである、
だそう。
多くの人が、何となく思っていそうな、
・お金があったほうが幸せ
・いい旦那・嫁を持っていた方が幸せ
・嫌なことがあったら腹が立つのが普通
・仕事とは大変で、しんどいもの
などの考え方も、
雑誌やその他のメディア、人の意見を、
無意識ながら目にしたり、聞いたりすることによって、
多かれ少なかれ、そのような考え方に影響を受けているのでしょう。
(ちなみにこのような暗示の効果は、
心理学的にも証明されていることのようです)
■そして、「口に出す」ということは、
これすなわち、
”自分自身に暗示をかけている”
ということになるそうです。
天風氏の直弟子の尾身さんは、
昨日の講演でこのように言いました。
「不平不満を言う人は、
自分が不幸せな理由を思い出し、
自分に”不幸せだ”という暗示をかけまくっている。
それじゃあ、幸せになるはずがない。」
「幸せなんて、”自分が幸せ”って思ったら幸せなんだから、
ムリヤリ理屈をつけて、”幸せ”って思ってみる。
それが大事なんです」
と。
■「人には潜在意識がある」と言われます。
意識していようがしていまいが、
その潜在意識にちょっとずつ、
普段使っている言葉から、人は影響を受けていきます。
使っている言葉が、
「小さな微粒子のごとき”自己暗示”」
となり、毎日溜まっていく。
不平不満をいつも言っている人は
”不平不満だらけの潜在意識”だから、
何かあったときにすぐ思いつくのも、やっぱり不平不満。
逆に、
日頃から心配事があったり、嫌なことがあったときに、
「できるだけ、口にはしないようにしよう」
「言葉だけでも前向きにしよう」
と自制心を働かせている人は、
不平不満を潜在意識から取り除こうとする力がはたらき、
”前向きな潜在意識”になりやすくなる。
すると、いざという時にふと出てくる言葉・気持ちも、
”前向きな言葉・気持ち”になる。
すなわち、天風氏の強く勧める、
「日常の言葉において、不平不満を言わない」
ことが、見えない意識を少しずつ浄化するかのごとく働き、
いずれ、
【晴れてよし 曇りてもよし 富士の山】
という心を創り上げることができる、
ということになります。
■西洋出身の「7つの習慣」でも、
”第一の習慣 主体的である”において、
<主体的な言葉を使う>
ことが私たちの気持ちに影響を与える、
ということを言います。
つまり、これは西洋東洋関わらず、
世界どこでも言われる「原則」なのでしょう。
■言葉も、考え方も習慣。
”ついネガティブな事を考えてしまう”
という人が、日常の言葉に気を付けたからと言って、
「明日から急に全部前向きになった!」というのは難しいでしょう。
でも、日頃から気を付けて、
”不平不満を言わない”
”前向きなふりをする”
だけでも、大きな澱んだ池に、
浄化装置が設置されたかのごとく
少しずつ綺麗になっていき、いずれ
【晴れてよし 曇りてもよし 富士の山】
ごとき動じない前向きな気持ちになれるのだろうな、
と思った次第です。
私も今日からトライしてみます。
よろしければ、ぜひご一緒に(笑)
最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。
今日が皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。