損得でなく、正しいか正しくないか
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
夕方からはダイヤモンド経営塾の
第二回目に参加してまいりました。
第一回「日本でいちばん大切にしたい会社」
において大賞・中小企業長官賞を受賞された、
日本レーザーの近藤社長のお話。
「10年間、誰も辞めていない」とのことでしたが、
その礎にある”人を大切にする”という理念、
そして会社の仕組みから、
「なるほど確かに!」と
納得させられてしまいました。
と、いうことで、
今日は「日本レーザー」という会社の、
お話をご共有したいと思います。
■ちなみに、株式会社日本レーザーという会社、
皆さまご存知でしょうか。
日本レーザーですが、
元々は日本電子の子会社でした。
そして近藤社長は元々日本電子の役員。
そこから日本レーザーに社長として
当時、来てみたわけです。
すると、その経営がズタボロであった…
そんな現実に直面するところから、
エピソードは始まります。
そして近藤社長が行ったことは何か。
それは、社長がこの悲惨な現実を立て直すために、
自らを「背水の陣」に追いやることを決めます。
それは、
・日本電子の取締役を退任する
・日本レーザーの債務超過の価値が少ない株を、
わざわざ額面通り買う
この2つでした。
どいうことかというと、
”もし経営立て直しが失敗したら、戻るところがない”
”(債務超過の株を自分で買っているので)、
経営立て直しが失敗すれば、自分の人生にも大きな打撃がある”
ということです。
そしてその行動によって、
新社長に不信感を持つ社員に、
”自らの決意”
として見せたそうです。
すると社員は、
「親会社から来た新社長、
どうせヤバくなったら、本社へ戻るんだろう」
とは思わなくなりました。
■そして、更に続きます。
社員は元々ハローワークで採用した、
女性、高齢者、外国人、障がい者という、多様な人物。
決して、超優秀な人材を、
引き抜いてきたわけではありません。
でも、経営者が覚悟を決め、
交代をしたことによって、
皆の力が最大限に発揮され、
経営破綻から一点、
21年連続の黒字経営に転換しました。
更には、”親会社からの理不尽な圧力”
(中小企業によくあるケースのようですね)
から離脱するために、
社員全員で出資し合って、日本で唯一の、
<MEBO(Management Employee Buy Out)>
を行いました。
すなわち、
”社長+社員の出資だけで親会社から会社を買い、独立した”
ということです。
(さらりと言われていましたが、この一致団結の力、すごいですよね…)
そして一つの結果として現在、
第一回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞・中小企業長官賞
第十回「勇気ある経営・対象」大賞
経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」」全国43社に入選、受賞
経済産業省「がんばる中小企業300社」に入選、受賞
経済産業省「おもてなし経営企業選」全国50社に入賞、受賞
などなど数々の評価を受けるに至りました。
■では、この偉大な実績を残し、
活躍している近藤社長が大事にしていることは、
何なのでしょうか。
それは、
【損得でなく、正しいか正しくないか】
で物事を判断すること、
であるそうです。
もし仮に、その時は損だったとしても、
一つ上の視点に立ってみると、正しいことがある。
例えば、先ほどの社長のエピソードで言えば、
・取締役会から退任する、
・薄価な債務超過の株を買う
などは短期的な損ですが、
「この会社を立て直すためにあらゆることをする」
という判断は、少し大きな存在から見れば
”正しい”というような話です。
そして、常にそういった選択をし続けることこそが大事である
そう近藤社長は語られました。
■そしてこれは、経営者かどうか
は関係ない話にも思います。
私達すべてに同じことが言えるのではないでしょうか。
あまり理屈だった話ではないかもしれません。
しかし、
・普段の雑な行動
・不誠実な行動
・利己的な行動
・他責の姿勢
(つまり、短期的な損得を考えた行動)
は、短期で利をとったように見えても、
長い目で見ると、結局それはマイナスになっている、
そういう経験、された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
(私自身、不調だったとき、何か思うように進まないときの原因は、
半年か、1年前の、自分の”怠慢””気の緩み”だったり
することが多い、としばしば感じることがあります汗)
■「7つの習慣」でも、
長期・継続的に私達が望む結果を得続けるためには、
【原則(=勇気・正義・誠実)に忠実に生きること】
といいますが、
数々の偉人が言うように、
「正しいこと」を行う価値は、
もし証明ができないことだったとしても、
一つの真実のように思えて仕方がありません。
『損得でなく、正しいか正しくないか』
こんな視点で、日々の自分の行動を選択すると、
長い目で回りまわって戻ってくるのかもしれませんね。
自分自身の戒めとして。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。
今日が皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。