メールマガジン バックナンバー

488号 2015年3月9日

意欲なくして、技術は語れない

■おはようございます。紀藤です。

土日は、メールマガジンのサイト作成の準備。

それに伴って、色々と本を読みながら、
パソコンに向かって黙々と作業をしておりました。

また、メルマガサイトOPENにあたって、
【読者からの感想・メッセージ】というものを、
皆さまより募集をしております。

メルマガのご感想など頂けましたら、
もれなく、紀藤が喜びます(笑)

感想フォーマットはメール下部にございますので、
ぜひぜひよろしくお願いいたします!

■さて、本日のお話です。

今日のテーマは、
しばしば人材教育のテーマに上がる、
「思考力」について、思うところを共有したいと思います。

ちなみに「思考力」というと、
どんなことを連想されますでしょうか?

人事の方からご相談を頂くのが、
「ウチの中堅社員は、”思考力”がないんだよ」
「新入社員が、”自分で考える力”がないんだよ」
というような表現で、
「思考力」というような言葉を使われることがあります。

「思考力」=「考える力」が弱い。

だから、仕事もなかなか覚えられない、困った、
ということです。


■確かにごもっとも。

自分で考えたり、何が問題なのかを、
自らする探索したりする能力がなければ、
その人は一人で成長することはできません。

でも、同時に思うのが、
このような”思考力”や”考える力”には2種類ある、と思うのです。

「思考力」とは、
【1、思考する意欲】
【2、思考する技術】
この2つに分かれるのでしょうか。


■何だかよくわからないと思うので、
少し、私の場合で例を挙げさせていただきます。

私は手前味噌ではありますが、
コンサルタントとして、
「お客様の課題を解決したい」
という気持ちは強く持っているつもりです。

「お客様のためにとことん考えよう」
「どうするのがベストか、方法を探し続けよう」
「もっといい方法はないだろうか」
そんなことを常々考えて、
本を読んだり、相談をしたり・・・
そんな”意欲”は十分にあります。
(=【1、思考する意欲】は十分にある)

しかし反面、
「頭がキレキレの存在」ではありません。
(悲しきかな)

MBAホルダーのように、
たくさんのフレームを十分に知り、使いこなせているか、
と言われれば、正直まだまだです。

ですから、曖昧で非常に複雑な問題・課題を
一瞬で構造化し、ソリューションと優先順位を
息をするかのごとく弾き出せるスーパーマン…

そんな人と比べれば発展途上、
と言わざるを得ないわけです。
(=【2、思考する技術】がまだまだ足りない)


■上記の私の場合だと、
【1、思考する意欲】は十分。

つまり、今必要な”具体的な手法”を与えれば、
ぐんぐん吸収できる状態、とも言えるでしょう。

だから、どうすればよいか、という方法論、
つまり、”5force”とか、”4P”とか、”5C”などなど、
【2、思考する技術】を教えればよい、
ということになります。

それが今必要ものであれば、
「意欲」は十分にあるわけですから、
どんどん自発的に学んでいくでしょう。


■ですが、もし逆に
”【思考する意欲】がない状態”で
”テクニック論(【思考する技術】)だけ”を教えたらどうでしょうか。

もちろん、やらないよりはやったほうがよいでしょう。

でも、
「お客様の役に立つことの何が大事かわからない」
と思っている状態で、
「お客様の課題を解決する技術(プレゼン方法、ビジネスフレームワークなど)」
を伝えたとしても、
本当に活用しよう、自分のものにしようかと思うだろうか・・・
ということです。

「意欲」が欠けている状態での学びは、
例えるならば、穴の開いたバケツで水を汲んでいるかのごとく、
右から左へ、すり抜けてしまう事が、
往々にしてありえるのではないか、
そう思えてならないのです。


■「7つの習慣」でも、
【第二の習慣 終わりを思い描くことから始める】において、
”自分がどうなりたいのか”、”自分がどうありたいのか”
という、自分自身の想い(ミッション)が、全ての原動力となる、
というように伝えています。

冒頭の、
「うちの社員は思考力がないんだよ」
という事を考えた場合も、

1、仕事に対してより良くなろう、という「意欲」が醸成できていないのか、
2、はたまた良くするための「技術」を知らないだけなのか、

いずれかを見極める必要があるのでしょうね。

「技術(テクニック論)」ももちろん大事。

でもそれは「意欲」あってこそ、効果的に働くもの。

改めて思う次第です。


最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。
今日が皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 真の欲求がなければ、真の満足はない。

               ヴォルテール

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