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1491号 2018年3月15日

「チェンジ・マネジメント論」から考える、組織が変わらない理由

(本日のお話 2356文字/読了時間2分半)
■おはようございます。紀藤です。

昨日は朝から昼近くまで、
社内のミーティング。

また、1件のアポイント。
夜は「ATD」(=人材開発における国際団体)の勉強会に
参加してまいりました。



昨日のテーマは、「チェンジ・マネジメント」。

『組織を変える基本 ~変革を成功させるチェンジ・マネジメント~』
 ジェフリー・ラッセル/翻訳:野原裕美

の訳者であり、フライシュマン・ヒラード・ジャパン、
バイスプレジデントの野原氏より、講義を受けておりました。


非常に学ぶこと、考えさせられる事が多く、
実りのある時間でしたので、本日は、
そんなATDの「チェンジ・マネジメントの講義」からの学びを、
皆様にご共有させて頂きたいと思います。

タイトルは、


【「チェンジ・マネジメント論」から考える、組織が変わらない理由】


それでは、どうぞ。

■人材開発のキーワードで、

『チェンジ・マネジメント』

という言葉があります。


あまり人事に関係ない人は、
聞き慣れない言葉かと思いますが、
この言葉の意味は、こういう定義だそう。


”「チェンジ・マネジメント」とは・・・

 業務や組織にかかわるさまざまな変革を推進・加速し、
 成功に導くためのマネジメント手法”


つまり、平たく言えば、


『会社や組織を、変え続けられる仕組みの作り方』


といえるのでしょう。

皆様の会社にある問題点や、
変えたほうがいいところを、変え続ける手法があるよ、

ということだと思います。


■さて、そんな
「チェンジ・マネジメント」の講義の中で、
印象的だった話が、以下のような話でした。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<会社や組織が変わり続けるサイクル>


1,組織は特定の領域だけ、いつまでも成長はしない。
 人間のように、老いて、亡くなるもの(下降と崩壊をする)と知る。

 ↓

2,だから、成長していくと同時に、
  うまくいっていても、「このままじゃヤバいよね」と、
  どこかで自覚をする必要がある。

 ↓

3,どこかのポイントで、「塾達した領域」から
 「新しい学習」への挑戦を始め、またその分野で「熟達」を始める。

 ↓

4,すると新しい成長が始まる。



1、に戻る

以下繰り返し。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

これを大事にしないと、

”組織は持続的に成長しない”

ということでした。


■逆に、

”組織が「崩壊」に向かっている兆候”

としては、以下のような特徴があるそうです。

それは、


・しばしばリーダーや従業員が、
 「ウチってマジすごい」「ウチは優れている」と自画自賛をし始める。

・”これまでの考え・ルール”を壊そうとする人が無視され、
 周辺に追いやられる。

・組織文化に馴染めない創造的な人たちが辞めていく。

・”自己満足”の雰囲気が見られる。

・リスクが忌み嫌われる。
 新しいアイデアへ挑戦しようという空気がなくなる。




というような現象。

これが現れると、
もう「下降と崩壊」の始まりだそうです。


■ですが一方。

上記の話、実際はかなり多くの企業で、
当てはまるのではないか、と思うのです。


偉い人が上に、居座り続ける。
既得権は、その人の定年まで、変わらない。
当然、その上の人のスタイルが続く。

変えると大変。今のままでいい、
だから、”変わること”はない。



であれば、どうすればよいか。

組織を、「チェンジ(変革)」するために、
どのような「マネジメント(仕組み)」が必要なのか。


そして、そのプロセスが


『チェンジ・マネジメント』


がお伝えしている内容です。

大まかには、

1,変革の必要性を実感させる(過去を振り返る)

2,変革を導入する(混沌が起こる)

3,変革プランを更新し、確定する(探求、実験、発見)

4,変革を安定させ、維持する(未来を見る)

という流れ。


(※かなり深く、語りきれないため、詳細ご興味がある方は、
 『組織を変える基本 ~変革を成功させるチェンジ・マネジメント~』
  ジェフリー・ラッセルをご参照ください。)


■そして、上記の
「チェンジ・マネジメント」を動かすために、
具体的に何が必要なのか。

それが、


『「変革リーダー」がいること』


である、というのです。

その「一人」がいなければ、
そもそも何も進まない。


「変革リーダー」とは、

・変革を絶対やりとげる!という信念を持つ者

・火中の栗を拾いにいく覚悟がある者

・割の合わないことでも、損得ではなく、
 ”あり方”として貫ききれる者

・痛み、辛さを覚悟の上、突き進める者

・誰かのため、何かのために己の尽くせる者



そんな、「信念を持つ一人」。

昔の日本を変えた、大義を持った
「幕末の志士」のような人。

その者がいてこそ、
上記のプロセスは成し遂げられる、


というのでした。


■世の中には、「チェンジ・マネジメント」を始め、
”たくさんの手法・スキル”が開発され、
誰もが学ぶことができるようになりました。


でも、実際いくら、
「変革、改革のフレーム」を知っても、
出来なければ、意味がない。


多くの組織を見てきた、
講師の野原氏は「変革リーダー」を見つけるのが、
とても大変である、と言っていました。

そして、同時に言っていた言葉が、
非常に、心に残りました。




『皆さん、「チェンジ」は大好きなんです。

 でも、自分が「チェンジ」するのはイヤ。それが本音。

 ”周りが変わればいい”、どこかでそう思っている。

 だから、変わらないんです。』

と。



そして、この言葉を噛みしめると
もしかすると、私達(私も皆様も)、
思い当たるところがあるのかもしれない、

そんな事を思ったのです。


■「チェンジ・マネジメント」の仕組みを学んでも、
それを実行出来なければ意味がありません。

自分が泥にまみれても、
地べたを這いつくばってでも、
割が合わないとしても、

「正しい、やるべきだと思う」から、立ち向かうこと。


そんな「変革リーダー」が求められていますし、
そして、それはきっと、”誰か”ではなく”私”であるのでしょう。


結局は、覚悟。

損得ではなく、傷ついても、
”あり方””こうあるべき”を主張して
良い方向に変えていける、
そんな格好良い人物になっていきたい、

そんなことを、強く思った次第です。


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<今日の未来習慣>

「変化が必要」と言いながら、
「自分はこのままがいい」と思っていないか、考えてみる

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 わが行く道にいばら多し
されど生命の道は一つ
この外に道なし この道を行く

武者小路実篤”

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