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1445号 2018年1月28日

『SHOE DOG(シュードッグ)  靴にすべてを。』

(本日のお話 2234文字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。

昨日、土曜日は引き続き、
「7つの習慣」研修の2日目。

その後、茨城へ。

本日日曜日に開催予定の「勝田フルマラソン」のために、
妻の実家に移動いたしました。

が、結果をお伝えすると、
本当に、本当に残念ながら、風邪が万全に回復せず、
今回は大会を辞退することにいたしました。

(1ヶ月で250キロの目標を達成していただけに、
 非常に悔やまれます。が、学びもありました。
 その話については、また後日。)



応援に徹した1日でしたが、
雪が降る猛烈な寒さの中、
妻は2回目のフルマラソン完走。

前回よりも、もっと楽に走れるようになっていて、
30分以上記録も縮めていました。

着実に、実績を重ねているようで、
誰にでも等しく、”努力は裏切らない”ことを痛感。

1ヶ月半後に迎える、
「古河はなももマラソン」に向けて、
再度身体を復活させ、体調を整えたいと思います。

今日からまた頑張ります!



さて、毎週日曜日は、
お勧めの一冊をご紹介する「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、
今知る人ぞ知る話題の一冊、

===========================

『SHOE DOG(シュードッグ)  靴にすべてを。』

(著:フィル・ナイト)

===========================

です。

■読んだあらゆる人から、

「今年、最高の一冊」とか
「最近読んだ本の中で一番おもしろかった」
「600ページ近くあったが1日で読んでしまった」

など、とんでもなく素晴らしい評価を聞いていました。

実際、あとで知りましたが、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
TBS「王様のブランチ」BOOK総合ランキング、第2位(12月9日)
読売新聞書評で紹介!(12月3日、評者柳川範之氏)
日経新聞書評「この一冊」で紹介!(12月9日、評者小関広洋氏)
朝日新聞書評「売れてる本」で紹介!(12月10日、評者佐々木俊尚氏)
産経新聞書評で紹介!(12月10日、評者瀧本哲史氏)
おすすめ本紹介サイト「HONZ」で紹介!(評者内藤順氏、田中大輔氏、古幡瑞穂氏)
『Number』12月7日号「新刊ドラフト会議」で紹介!(評者為末大氏)
『週刊現代』12月2日号「日本一の書評」で紹介!(評者楠木建氏)

Amazon 本の紹介より抜粋
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

と、大変メディアでも注目、
評判を集めていた本だったよう。



この1週間、風邪をひいて寝込んでいましたが、
この本を読んでいる間は、
まるで冒険をしているような、
ワクワクするような感覚で、病を忘れさせられた、

そんな本です。


もう、何というか、とにかく面白い、

面白すぎる。


本当に面白い本とは、

「あー」とか「うー」とか
「マジすごい」「とにかく超オススメ」とか、

紹介しようと思っても、
感情が先走ってしまい、チープな表現しか出てこなくなりますが、
そんな感覚です

とにかく、イイ。


■と、言っても、
一体何の本なのかわからないと思いますので、
もう少し丁寧に説明させていただきます。



この『SHOE DOG(シュードック)』とは、

あの有名ブランド「ナイキ」の創業者である、
フィル・ナイトの自伝です。

彼が、ナイキを作るまでの話、というよりも、

一人の若者が、彼自身の人生の物語を紡いでいく、
壮大なストーリーです。


私は読みながら、
RPGゲームをやりながら、

「フィル・ナイトという、
 主人公になって、一つの人生を共に歩んだ」

ような不思議な感覚を覚えました。

ただただ、引き込まれます。


■話は、フィル・ナイトが、
若かりし頃から始まります。

1962年、彼が大学を卒業したばかりの24歳の頃。

まだ戦争が終わってさほど時間も立っておらず、
世界がインターネットでつながる前の話。

何も持たない、何も成し遂げていない。


その時は、フィル・ナイト自身、
中距離のランナーであり、
そして常に「勝つこと」にこだわり続けた、
負けず嫌いの一人の若者でした。

心には少年時代、
バスケの選手に選ばれなかった、という、
一つのコンプレックスも抱えている。

そんな彼が、心の奥底で


(何かをしたい、己の人生を、
 ただ自分だけの、素晴らしい”何か”にしたい)


何がしたいかわからない。

でも、漠然と、限りある自分の人生の儚さを感じ、
この「生」で何かを成さんと求めていた。

真剣に、何かを追い求めていました。



そして、世界を旅し、多くの事を感じて、

「靴」

という、自分がランナーとして大切にしていたモノに、
自分の一つの原点に可能性を感じたのでした。


■当時はまだ、
さほど靴が開発されていない世の中。

今のようにランニングも市民権を得ていません。
しかも、フィル・ナイト自身、靴が作れるわけではない。

親も、当然反対。

「なぜ、大学にまでいって”靴”の仕事をするのか?」

ただの変わり者にしか、見られない。

しかし、彼の中には、情熱があった。


■そんな中、彼は日本の

「オニツカ」(=今のアシックス)

のシューズに可能性を見出し、
単身日本に乗り込みます。

そして、アメリカでの販売権を欲しい、

と、社長に面談を求め、その気持だけで、
日本に、旅に出るのです。

その時は、たった一人。

「世界を変えるブランドを作る」とか、
そんな大それたことを語っているわけではない。


でも、ただ目の前の、
自分が心から情熱を傾けられることに、
全身全霊、全力でぶつかっていく。

そして、「オニツカ」シューズを、
アメリカで売るようになり、
当時のコーチが仲間になり、
そして友人の一人が、パートとして働くようになり、


まるで勇者のパーティーが少しずつ増え、
力を貯えていくように、その情熱に惹きつけられ、
そして、その動きも、影響も、どんどんと大きくなっていく。


■別に豊かではなく、
いつも、借金だらけ。

でもそこには夢や仲間がいて、
常に挑戦をし続けている。
いつどうなるのかわからず、安定なんて、全くない。

そして、トラブル続き。


でも、そこには間違いなく

「生の実感」

がある。



そんな一人の、生き抜いてきた「人生」を、
全身で、痛烈に感じさせられるのです。


いわば、

「フィル・ナイトの人生を通じて、
 一つの勇者の人生を、仮想体験することができる」

それが、『SHOE DOG』という本だと思います。



■今、時代が変わり、

”人生100年時代” とか、

”自分の大切なことのために働く”

というような価値観が、
多くの人に受け入れられ、


『自分がこの人生で何をなし得たいのか』


という問いが、
より一般的なものになってきていると、
私は思います。


「社会起業家」と言われるような、
大手の、待遇がいい仕事を手放して、
世のために、自分が大切なことのために、
自らの時間、すなわち「命」を使おうとする人が、
益々多くなってきています。



きっとこの本を読めば、

「自分が心燃やせる者のために働くこと」

が、一体どういうことなのか、
わかると思います。


「夢に生きること」を通じて、

”何を得ることができ、
 その代わりに、何が得られないのか”

を感じ、想像できるのではないか、と思います。


■どちらがいい、悪いとは言えません。

それは、その人次第。

でも、「夢」とか「目的」を持っていきたい、
と感じる人にとっては、心掴まれる、
素晴らしい体験になると思います。

私は、心を鷲掴みにされました。


こう、生きていきたい。

それはコワいことかもしれないけれど、
そうありたい、そんなことを思いました。

心より、おすすめです。

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