職場の関係性がよくないと、「社会的手抜き」が起こりやすくなる
(本日のお話 1830文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、某大手システム会社にて、
「7つの習慣」研修の実施立ち会いでした。
もう何度も「7つの習慣」は聞いていますが、
聞く度に私自身、やっぱり大切だなあ、と
身に沁みて感じます。
大切なことは、何度も繰り返してこそ、
自分のものになる、ということを感じます。
*
思えば、私自身
・7つの習慣セミナーは何十回となく聞いている
・メルマガ、口頭でなども人に教えている
・営業上で、何度もお客様に説明をしている
などの”学ぶ”行動を、
著しい回数繰り返しているからこそ、
「7つの習慣」の学びが何なのかを、
淀みなく出てくるようになったと思います。
繰り返さないものは、忘れられる。
繰り返されるものは、自分のものになる。
このことは、超絶大切な原則ですので、
「忘れたくない学び」は、ぜひ復習していきたいものですね。
(もちろん、「7つの習慣」も含め!)
*
さて、本日のお話です。
先日より「組織開発」のお話をしていますが、
今日も続けたいと思います。
タイトルは、
【職場の関係性がよくないと、「社会的手抜き」が起こりやすくなる】
それでは、どうぞ。
■先日までのお話で、
「組織開発」と「人材開発」の違いとは、
おおざっぱに、
”個人”へのアプローチ → 人材開発
”関係性”へのアプローチ → 組織開発
と、お伝えいたしました。
そして、今日よく言われる問題の多くは
(例えばメンタル、モチベーション、生産性、ダイバーシティなど)
”個人へのアプローチである「人材開発」だけでは、
100%解決することができない”
などとも言われ、「組織開発」(=関係性)への
アプローチの必要性が高まっているようです。
■しかし、同時に、
こんな声も聞こえるようです。
「”関係性を良くする”ことが、
果たして、組織の成果に、どれほどの影響をもたらすのか?」
「会社はビジネスの場であり、”仲良しクラブ”の場ではない」
というような質問や意見。
確かに、ある側面から見れば、
当然気になる質問、感じる疑問かもしれません。
*
ですが、それでもやはり
「”関係性”へのアプローチ」
は必要不可欠である、という、
理屈がある、という話を聞いたのでした。
■南山大学 人間関係研究センター センター長の、
中村和彦教授はこんな話を例えに出して、説明をしています。
「社会心理学の古典的な実験である、「綱引きのたとえ」がある。
綱引きの綱を引き、壁の向こうでその力が測定できるようになっていたとする。
A君、Bさん、C君の3人について、
まず個人が引く力が計測された。
そうすると、
A君が、一人でひっぱると、50。
Bさんは、一人でひっぱると、40。
C君は、一人でひっぱると、60。
全員の総合計の力は、単純に「150」になる。
しかしながら、3人で実際に
”一緒に”引いた場合、生産性が合計
「120」を計測したとする。
(※実際に、社会心理学の実験ではこういうことが起こるそう)
*
この時、起っていることが、
『社会的手抜き』
である。
すなわち、
”自分自身の力が個別に測定されているわけではないので手を抜く”、
ということが起こるのである。」
というお話。
■そして、
「企業において、成果を生み出すために、
なぜ”関係性”が重要なのか?」
という疑問に対しての答えも、
上記の”綱引きの話”(社会的手抜きの話)に、
ヒントがあるのです。
人は、皆が皆、
聖人君子ではありません。
ですから、もし職場の”関係性”が悪ければ、
「なぜ、自分だけが全力で頑張らねばならないのか?」
「他の人がやってくれるだろう」
「ちょっとくらい手を抜いても大丈夫だろう」
ということで、見えないところで、
『社会的手抜き』が行われる。
これは残念ながら、人の心理であり、
社会心理学の真理でもあるのです。
■一人ひとり、見える化して分断すれば、
やらざるをえなくなるかもしれませんが、
仕事とは組織で行うもの。
だから集まったとき
「誰かが、コソッと手を抜く」
ということが起こる。
だからこそ、
「職場の関係性が悪いこと」は、
成果に直結する問題であり、
解決すべきテーマの一つである、
と言えるのです。
【職場の関係性がよくないと、「社会的手抜き」が起こりやすくなる】。
このこと、理解の上、
日々のコミュニケーションを心がけたいものですね。
「数字だけ言っておけば」
「言いやすいことだけ伝えておけば」
では、やっぱり結果は出ないものです。
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<今日の未来習慣>
「社会的手抜き」を自分がした経験はないか、考えてみる。
それはどんな時、どんな状況で起こったのかを考えてみる?
(例:その時の チームの状況、自分の気持ちなど)
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。