「竹林の七賢」に、イノベーションの真髄を見る
(今日のお話 1780文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は朝から「7つの習慣」を全社的にご導入頂いている
会社様のインタビューでした。
合計15名の方からお話を聞かせていただきましたが、
現場で起きていること、困っていること、
肌で感じることができました。
「7つの習慣」では
”第五の習慣 まず理解に徹し、そして理解される”
などと言いますが、深くお客様の状況を理解させて頂くことの大切さ、
骨身に沁みた時間でした。
(A社の皆さま、ありがとうございました!)
■さて、本日のお話です。
昨日は、本田技術研究所の経営企画室長 小林三郎氏のお話
(日本で初めてエアーバックを作成した方)
から「イノベーション」について、ご紹介いたしました。
「イノベーションの真髄」は、
”オペレーションとイノベーションを分けて考えることが大事“
そんなお話をご紹介いたしました。
今日も続けます。
ちなみに、ホンダでは、イノベーションを起こすために、
具体的にどんな取り組みをしていたのか。
その方法の一つに、
『ワイガヤ』
と呼ばれるものがあるそうです。
『ワイガヤ』とは、
ワイワイガヤガヤの略で、
“イノベーションに不可欠な「本質とコンセプト」を
皆で三日三晩、考え続ける“
という活動だそうです。
ちなみにこれは年4回やります。
三日三晩×4回というと、12日間。
1年間の労働日数が約250日ですから
約5%をかけていることになります。
日々やることが忙しい中、結構な時間だと思いませんか。
ですが、この仕組みを設け、
語り合う場をも作り続けることで、
面白いアイデアが非常に多く出るものだ、
そのように小林さんは話をされました。
■そして、この『ワイガヤ』のコンセプトは、
中国4000年の歴史にさかのぼるそうです。
皆様は、
<竹林の七賢(ちくりんのしちけん)>
という言葉をご存知でしょうか。
「竹林の七賢」というと、その捉え方も色々あるようですが、
要は、
”古代中国で知識人たちがざっくばらんに竹林の中で話し合った”
(そして、そこでアイデア・思想が深まった)
という話が有名なようです。
私も歴史は詳しくないのですが(汗)
中国4千年の歴史の中に、記録されている、ということは、
それが教訓としての意味を持つものなのでしょう。
すなわち、
【人が胸襟を開き、ざっくばらんに話し合う】
このことから生まれる思想や考えは、
世界中で通ずる原則的な話ではないか
そんなことを感じたのです。
■最近は飲み会も少なくなって、夜通し語ることもなくなった、
などと人生の諸先輩方から聞くことがありますが、
“何気ない語り合いの場で、
思いもよらないアイデアが生まれること“
これは、中国だろうが日本だろうが、
魏の時代だろうが、平成の世であろうが、
いつの時代でもあることではないでしょうか。
西洋のコヴィー博士がまとめた「7つの習慣」でも、
私たちの究極のゴールは、
”一人ではできない、とても大きな成果を創り出すこと”
(=第六の習慣 シナジーを創り出す)
としていますが、
これを作るために不可欠なことが
「対話」
である、と述べられています。
・『ワイガヤ』
・『竹林の七賢』
・『シナジーを創り出す』
言葉は違えど、その根底にあるものは、
“異なった人同士の対話”に源流があるのでしょう。
面と向かって会う必要がなくなった今だからこそ、
“酒でも片手に、意見を交わらせる場”
のようなものを、意識的に作っていくことが、
組織にとっても大切なことなのかもしれませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。