プレゼンの際、本当に気をつけるべきなのは、「皆の前に立った時」ではない
(本日のお話 1758文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は一件のアポイント。
また社内ミーティングなど。
その他、新入社員研修「ディスカバリー」の説明などでした。
また本日、土曜日は、
某金融機関にて「サムライ塾 企業版」の実施立会い。
大手企業の経営幹部向けに
「異文化マネジメント」というテーマで行いました。
後ろで聴講しながら、私自身、気づきの多い場でした。
*
さて、本日のお話は、
「サムライ塾 企業版」において紹介された、
”リーダーが大切にすべきポイント”
について、大変納得するものでしたので、
その内容について、皆様にご共有させて頂きたいと思います。
タイトルは、
【プレゼンの際、本当に気をつけるべきなのは、
「皆の前に立った時」ではない】。
それでは、どうぞ。
■講義中に、とある質問が出ました。
”リーダーは、言葉だけでなく、
立ち居、振る舞いが重要である”
ということを体験ワークとして、
講師より伝えた後の質問です。
ある参加者が、こんな質問をしたのです。
「リーダーにとって、
身体言語(=姿勢や声)などが
大事なことはわかりました。
実際、私達リーダーが現場で戦う上で、
”身体的な側面において、
特に意識したほうが良い点”
はありますか?」
という内容です。
■その質問に対して、
パリの演劇学校で学んだ、
身体言語のプロフェッショナルである講師は、
このように答えました。
「大切なのは、”前に立った時以外”です。
皆さんも、前に立って話すことがあると思いますが、
前に立った時に、背筋を伸ばして、しゃんとするのは、
誰でも意識して、そうするものです。
しかし、見られているのは、
”前に立った時”ではなく、
『ステージに上がってくるとき』とか
『話し終わって、ステージを降りる時』
なのです。
その時に、背中が丸まって、
アラートモード(警戒心)ゼロの状態で、
だらだらと挙がってきたら、
「この人はホンモノでない」
と、すぐに見抜かれてしまいます」
そんな話でした。
■この話を聞いて、私は、
「本当にその通りだよな」
と思わずにはいられませんでした。
その場だけ取り繕おう、と思ったとしても、
見ている人は、見ているのです。
否、見えていないのは、自分だけかもしれません。
「前に立ったときだけ」
「自分が発言するときだけ」
しゃんと、それっぽい、
偉そうな事を言ったとしても、
それまでが”気の抜けた炭酸”のごとき佇まい、
姿勢だったとしたら、それでは、
何の説得力も生まないのです。
全部、バレているのです。
*
この話で思い出すことがあります。
私が新入社員で、
某飲食チェーンに入社した時の話。
その時、カリスマ的社長であった人が、
新入社員の代表スピーチの後にコメントを言う、
という場面がありました。
その時のコメントが、強烈だったのです。
「一人目の◯◯君、素晴らしい。
その思いをぜひ、3年たっても忘れずにいるように。
二人目の△△さん、真っ直ぐな人だね。
夢をカタチにするのは、自分次第だ。
日々がんばってください。」
「あと、3人目に話した●●。
お前は、ダメだ。
前に立って、
良いこと言っているようだったが、
話始めるまで、何してた?
他の仲間が話し始めるまで、寝てただろう?
見るやつが見れば、全部わかるんだ。
自分自身を見直せ。
自分のダメなところを、
エリアマネージャーに、聞いてみろ!」
そんな話で、新入社員一同がいる場が、
凍りついたことを覚えています。
しかし、今思えば、
分かる気がするのです。
皆が注目する場でいい話をしたって、
それだけでは、意味がない。
現場に戻れば、飲食店の店舗で、
隠そうと思っても、その姿勢が、
スタッフにも、全てバレてしまう。
「やります!」といったって、
皆の前だけで話をしても、意味がない。
店舗に行って、良いお店を作れるはずもない。
そのことを元社長は言いたかったのだと思うのです。
■「体は心を表す」ものです。
だからこそ、
・話し始めるまでの、立っている時の緊張感、
・ステージを上がる時の気迫の入った歩き方
・相手の話を聞いている時の座り方
・前のめりな聴講する姿勢
そんな
『前に立っているとき以外』
こそが、
特にリーダーとして、
人を率い、導き、信頼されるべく存在であれば、
大変重要になってくるのです。
だからこそ、
スピーチでもプレゼンでも、発表でも
【本当に気をつけるべきなのは、
「皆の前に立った時」ではない】。
このことを、胸にしかと刻んでおく必要がある、
そのように思った次第です。